テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

<訃報:巨匠ロバート・アルトマン監督が死去>

2006-11-22 | <memo>
 共同通信によると、20日、ロバート・アルトマン(又はオルトマン)監督が亡くなったそうです。享年81歳。死因はガンによる合併症。ロサンゼルスの病院に入院中だったようです。

 改めてフィルモグラフィーを見てみましたが、半世紀近くにわたる創作活動で沢山の作品を残していながら、私が映画館で観たのはわずか2本。「M★A★S★H マッシュ(1970)」と「ギャンブラー(1971)」。「BIRD★SHT(1970)」とか「ロング・グッドバイ(1973)」も観たような気がするけど、多分TV吹き替え版でしょうな。
 「ボウイ&キーチ(1974)」「ナッシュビル(1975)」なども、映画雑誌を買っている頃の話題作でした。

 アカデミー賞監督賞にノミネートされること5回。
 ・「M★A★S★H マッシュ」
 ・「ナッシュビル」
 ・「ザ・プレイヤー(1992)」
 ・「ショート・カッツ(1993)」
 ・「ゴスフォード・パーク(2001)」

 カンヌ国際映画祭やヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭などでも数々の賞に輝き、『あらっ、知らない間に巨匠になっちゃってたのねぇ。』というのが正直な感想です。スカッとしそうにしない、というのが避けていた原因だと思いますが、上に挙げた作品くらいは観た方が良さそうですね。
 ムードに重点を置いて、きちんとストーリーを語る気持ちが薄い監督だったような気がします。

 <大学卒業後、CFディレクターなどしながらハリウッドで自主映画のような作品を製作。そのうちの一本、「ジェームズ・ディーン物語」がヒッチコックに気に入られ、彼の紹介でTVシリーズ「コンバット」などの演出を手がけるようになる。>とのこと。「コンバット」では、1962年~67年の間に、監督・製作・脚本などで関わった模様。ハハァ、この頃に私とアルトマンとの出会いはあったはずですな。

 サリー・ケラーマンのヘアー露出(勿論、ボカシ付)が刺激的だった「M★A★S★H マッシュ」、また観たいもんです。ドナルド・サザーランド、エリオット・グールド、ロバート・デュボール、トム・スケリット、バッド・コート。色んな人が出てました。そして、ジョニー・マンデル作曲の主題歌(「もしもあの世に行けたら」=原題は「自殺は痛くない」ってな意味でした)が良かったなあ。

 合掌。
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
kiyotayokiさん (十瑠)
2006-11-23 19:10:32
ノミネートだけで、受賞は無しだそうです。
「ポパイ」の実写版が出来ていたのは知ってましたが、アルトマンだったんですねぇ。
吹き替えでもあまり放送された記憶がないのは、人気が無かったって事ですかね。
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TBとコメントありがとうございます♪ (kiyotayoki)
2006-11-23 18:20:41
アカデミー監督賞にノミネートされた作品はどうにか観ていますが、結局ノミネートだけだったんでしょうか。

アルトマン監督の作品では、失敗作とされている『ポパイ』が実はお気に入りだったりします(^^;。
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何色か・・ (十瑠)
2006-11-23 07:45:33
そうそう。
そういう設定で、シャワー中の彼女を晒してしまうシーンでしたね。

TAROさんの方、後でお伺いします。
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anupamさん (十瑠)
2006-11-23 07:39:14
>ワサワサとした様子を描いて・・

そうそう。そんな感じですな。
でも、一度はまった人にはくせになる監督かも。

「バレエ・カンパニー」。私もリストに入れときましょ。
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Unknown (TARO)
2006-11-23 02:06:40
TBさせていただきました。
「マッシュ」はたしかにもう一度見直してみたいと思う作品ですね。
サリー・ケラーマンのヌードはボカシを入れちゃダメですよね。何色かってのが問題なんだから。
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あまり肌は合わなかったかな (anupam)
2006-11-22 23:23:11
大スターがこぞって出たがる監督だったらしいけど、何かちょっと肌が合いませんでしたね。

でも晩年近くの「バレエ・カンパニー」(正確なタイトルじゃないかも)は「好き」の部類に入るかな。

いつも多くの人々のワサワサとした様子を描いて、あまり「これ」っていうストーリーは二の次・・でね。

独自のスタイルを貫き通したアルトマン・・「お疲れさ~~ん」
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