Cool Japan Academy&ACE KIDS ACADEMY

主として、学習塾「岡村ゼミナール㈱」・日本語教師養成講座「CJA」に関することについて、気ままに書いています。

 習字教育部長から皆様へのご挨拶 

2015年01月15日 | お知らせ
 「芯」のある、「華」のあるお子さまに育つことを願って
                 ACE Kids Academy習字部 教育部長 八木俊彦

 習字と書道は同じようですが、実は違うのです。

 「習字」とは、文字通り、字を習うことです。
 そして、その字を美しく書くための練習であり、「お手本のとおりに書く」、これが最大の目標で  す。毛筆だけでなく、鉛筆などの硬筆も習字に入ります。

 一方「書道」は、文字の美しさを表現することに重点をおいた芸術です。
 上達するにしたがって、お手本通りではなく、その人の個性を表現する作品として書き上げ、鑑賞  されることを目的としています。
 習字の基礎力がなければ、「書」を究める事は困難と言えるでしょう。

 私たち『習字の筆っこ』が取り組むのは「習字」です。

 ではなぜ、子どもたちに習字が必要なのでしょうか?
 学校では、外国語以外は日本語で書いて勉強します。
 ですから、字を正しく丁寧に書けることが理解や暗記の大切な基礎となります。
 ひらがなに始まって、一年生の漢字から順に難しい漢字へと学習は進んでいきますが、
 漢字は「正しい筆順、とめ・はね・はらい」をおさえて練習していくことで、
 「成り立ち、へん、つくり」を意識して書けるようになり、その結果、漢字を覚えることが楽にな  ります。

 塾の子どもたちの漢字練習帳を見ていますと、一旦勘違いをして練習をしてしまったら、
 その間違った字の記憶が抜けず、なかなか正しく書けるようにならない子どもがいます。
 これは最初に漢字の基本である「正しい筆順、とめ・はね・はらい」を丁寧に練習していれば
 避けられることです。

 「正しい筆順、とめ・はね・はらい」に気をつけながら、一画一画を確かめて丁寧に書いていく習  字は、字を覚え始めた子どもにとって、必須のお稽古といって過言ではないと思います。

 また、私たち『習字の筆っこ』は習字で単に正しいきれいな字をかけるようする
 ということだけを目指しているのではありません。
 ふだんの心持ちであったり、気構え、気配りなど、
 つまり、「心がけ」を大切にして毎日を過ごすことが子どもたちのより良い人間性を育み、
 生きる力を養うという考えから、「しつけ」を後押しできるツールとして習字を位置づけていま   す。
 しつけという字(躾)は、身のこなしが美しいと書きます。身のこなしは、心・気持ちが表にあら  われたものでしょう。
 心が乱れていたり歪んでいたりすると、身のこなしが雑になります。
 それは「字」にもあらわれます。
 逆に私たちの指導法や作法で、筆の所作をわきまえながら「字」を書くことによって、
 心がきちんと整理整頓されていくと、幼稚園児であっても身のこなしが「凛」とします。

 バランスのよい字を書くには、背筋をスッと伸ばして正しい姿勢で書くことが大切ですが、そうし  て字を丁寧に書くことで心は落ち着き、集中力が養われ、アイディアが沸き、
 記憶力が良くなる効果があると言われています。

 「意識して」字を書くことは、パソコンが普及し、字を書く機会が少なくなっている今の時代だか  らこそ、子供たちにとって大切なことであると考えます。

 ところで、私たちが教室で字を添削する時、直した方がよい所はもちろん指摘しますが、
 同時に必ず良いところも見つけ、たくさん褒めます。
 その繰り返しの中で子どもたちは、小さな喜びと自信を積み重ねていきます。
 練習を重ねて、ひと月に1枚書き上げる作品は、子どもに満足感、達成感そして
 大きな自信をもたらすことでしょう。

 その自信の積み重ねは「自尊心」へとつながります。
 日本人はとかく自尊心が低いと言われて久しく、ことに男の子に顕著だと言われています。
 自尊心とは自分の人格を大切にする気持ち、また、自分の思想や言動などに自信をもつ態度のことで す。
 それはあらゆる能力の基礎であり、 これからのグローバル社会で活躍し、たくましく生きていくため には不可欠で、それなくしてどんな能力も発揮することはできません。

 『習字の筆っこ』には自尊心を育む大きな力があると確信しています。
 子どもたちとまっすぐに向き合い、律して指示を出し、誠実な指導に徹し、
 「立派に成長してほしい」という願いを全うします。

 お子さまを「芯」のある子に、「華」のある子に育てるお手伝いを私たちにさせてください。

                                      以上
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