神楽

暇人です、文字ウチ書き間違え多、読み返すと内容変わるから読み返さない、読み方は皆様に甘えさせて頂きます。

小さな森の物語り(花)

2023-02-05 04:11:00 | 短長編小説
どこに有るのか知らないけれど
解るのは

その場所は自然が溢れる
森の中

ただひとつ
命を守る川が有る

川幅狭い対面に
大きな花と小さな花が

命芽吹き・・・
言葉無く互いを見つめ
始まるお話し

最初は小さな花
大きな花は少し遅れて
川を挟み生まれた

大きな花が咲く場所は
花を中心に色とりどりの大小の花が咲き誇る花園

小さな花が咲く場所は
周りは全て草ばかり

小さな花は対岸から
毎日毎日花園の花達を羨ましく眺めていた
『なぜ自分だけ、草に囲まれ日も差さない、こんな寂しい場所に咲いてしまったのか・・・』

それでも小さな花は
大きな花が芽吹き
空に向かい高く伸びる様を
見て凄く嬉しく成った
『あの花は他の花と違い、美しい花と生(な)るのだろう』

あの花園に
大きな花が咲くのを
とても楽しみにしていた

その日の朝
空はとても美しく晴れわたり
あの大きな花に相応しい
開花日

小さな花は対岸から
大きな花が開く様を静かに見つめていた

勿論花園の花達も同じだった
今か今かと待ちわびながら
その瞬間を見つめていた

すると・・・大きな花の花びらが少しずつ開いて行くのが見えた

小さな花は
『やっとだ、やっとあの大きな花が咲き誇る時が来た!』

大きな花が咲き
花園に咲く花達の歓喜の様子が見てとれた

だが・・・小さな花は
大きな花が咲く様子は愚か
大きな花がどの様な花なのかも
見る事ができなかった

大きな花は余りにも空高く
小さな花からは何も見る事が出来ない

小さな花は毎日毎日
大きな花を対岸から見上げ
悲しくなった

自分が小さ過ぎるから
・・・あの大きな花がミエナイ事が悔しくて涙した

全てが違い過ぎる
何故自分だけこんなに寂しい場所で草に囲まれ
命を与えられたのか

そんな悲しみの中にいた小さな花に・・・
ある日の事何処からか声が聞こえた

小さな花は周りをキョロキョロ
でも声の主は居る様子が無い
いったいこの声は何処から?

「ねえ、あなた、聞こえたら、私に答えて」
小さな花は不思議な感じがして空に目をやる

『空から声がする!』!!

「驚かせてごめんなさい、私にはあなたしか見えなくて、思わず声を掛けたく成ったの、私はひとりだから淋しくて・・・」

小さな花はまたビックリ!
『もしかして君は、対岸の花園に咲く大きな花?、君はひとり・・・嘘だ!、だってあんなに沢山の花が咲き誇る花園に居るのに?』

すると返事が返ってきた
「えっ!あなたには私の周りの様子が見えるの?、ごめんなさい、私には何もミエナイ・・・の、私に見えるのは晴れた日に、川の水面に映るあなただけなの、声をかけて返事が無いなら、私は永遠に一人ぼっちになる、そう考えると怖くて・・・・」

小さな花が水面に目をやると
確かに対岸の大きな花が見えた!!
『君に見えるのは・・・僕だけ!、君は今自分が何処に居るのか知らないの?』

「はい、私にはあなたしか見えなくて・・・、驚かせて本当にごめんなさい、でもどうしてもお友達が欲しくて、迷惑ですよね・・・ごめんなさい」
大きな花は今にも淋しさで押し潰されそうなか細い声でそう話した

小さな花はその声に
『大丈夫だよ、君には僕が居るから、ひとりなんかじゃないよ、だから・・・あの空の話しを僕に教えて、僕は君へ、君の周りに咲く花達の話しを沢山話すから、だから笑顔を見せて』

すると大きな花は生まれて初めての友達を見て笑顔のお返しで答えた
「ありがとう、あなたで良かった」


→→→→→→→おしまい

あまりにも近くに有り過ぎて見えるモノも見えていない何て事は
この世の中には沢山あります

ソレは人に限っての事では有りませんけどね

特に気を付けて欲しいのは子育てをしているアナタ!!
我が子の気持ちをくんで上げて下さいね

小さなミスひとつで大切なモノが目の前から一瞬で消えてしまう
そんな事絶対悲しくて嫌でしょ!!

人には大きくても小さくても心が有ります
決して心のサインを見逃す事無く接して上げて下さいね〜

では〆


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