どんなに
どんなに背伸びをしても
届かないでしょう
あのかたの着物の裾にも
どんなに走ってみても
追いつけないでしょう
あのかたの草履の端にも
つぐみは歌い 桜は香る
夜の静寂を縫う風のざわめき
世界はこんなにも溢れそうなのに
なにひとつ歌えぬままに
真っ白な紙のうえに
時は過ぎてゆくでしょう
それでも
やはりそれでも
背伸びをして届こうとするでしょう
たとえ届かなくても
せいっぱい手を伸ばして
見えないものを掴もうとするでしょう
どんなに背伸びをしても
届かないでしょう
あのかたの着物の裾にも
どんなに走ってみても
追いつけないでしょう
あのかたの草履の端にも
つぐみは歌い 桜は香る
夜の静寂を縫う風のざわめき
世界はこんなにも溢れそうなのに
なにひとつ歌えぬままに
真っ白な紙のうえに
時は過ぎてゆくでしょう
それでも
やはりそれでも
背伸びをして届こうとするでしょう
たとえ届かなくても
せいっぱい手を伸ばして
見えないものを掴もうとするでしょう