サブロー日記

随筆やエッセイを随時発信する

椿山(つばやま)の虫送り行事

2006年06月22日 | Weblog
         6月20日 サブロー日記
 今日は わが生まれ故郷 椿山の虫供養行事を、仁淀川町文化財保護審議会で見学研修することとなった。もう何十年ぶりのことであろうか、梅雨の最中、天気は上々満緑に囲まれた集落がひときわ輝き急傾斜地に安住しいている。幼年時代毎日目の前にした国王山が懐かしく呼びかけてくれる。ゆっくりして単調な太鼓の音が四囲の山々にこだまし、ゆっくりと返ってくる。お堂にはの人総出でであろう、中で知っている人は先やりの中内君、半場君の同級生である。他にもよく店に来て下さる顔見知りの方がいるがお名前は定かではない。踊りの後継者が無いとの話を聞いていたが、何と今日はお堂にあふれている。聞けば池川の青年団が参加し、この踊りを継承して行くとの事、まことに嬉しいことである。
 見学者十人ほどは、ほとんどがカメラマン、シャッターチャンスをねらって。忙しげに動いている。やがて踊りの輪が解け一列になり、を賑やかに廻り、やがてその音は次第に真下の椿山川に消えていった。
 ここに明治四十年に書かれた古文書がある。「椿山は今四十五戸、人口二百三十あり前鞍川(まえごうら)と言える一小川を隔てて国王山に向かえり、家々山を背にして上より下へ段々に建て並べ一団村落をなせり、、、、、、、、」とある。今は、役場に聞くと、戸数十戸、人口十六人との事である。有意義な一日であった。