伊勢神宮へお参りにいってきました
出かける前日
本棚においてあった
『知られざる杜のうち 伊勢神宮』(矢野憲一著・角川選書)に
ふと目がとまり
鞄の中に入れました
行きの近鉄電車の中で
この本を読んでいた時
とても気になる箇所がありました
それは
伊勢神宮の磐座について書かれた文章です
「磐座」(いわくら)とは
古神道における信仰の対象となった
大きな岩のことです
伊勢神宮には
内宮に天照大御神
外宮に豊受大御神が
それぞれ祀られていますが
それらの神々が鎮座する以前に
太古の昔から
そこに信仰の対象としての
磐座が存在していたということに
私は
とても興味をひかれました
是非
その場所に行ってみたいと思いました
本に書かれた情報をもとに
その場所へと向かいました
そこは
初詣で大勢の人々が行きかう参道とは
うってかわって
人気のないひっそりとした場所でした
見上げると
本当に
はっとするような
大きな磐座がありました
その磐座の上まで
山道を歩いて上がってみると
そこには
少し開けた場所がありました
ここがきっと
本に書いてあった
「山口祭」が
行われた場所なのだと思いました
「山口祭」とは
20年に一度
御遷宮の折に
「その用材を伐る
御杣山(みそまやま)の入り口に坐す神に
木をいただく旨を申し上げ、安全を祈る祭り」
なのだそうです
本の著者は
「おそらくここで
縄文時代からの
原始の太陽信仰が
なされていたのではなかろうか」
と記しています
これまで
何度かお伊勢さんにお参りに訪れたけれども
初めてこの場所に導かれたことは
私にとって
何か特別な意味のあることのような気がして
有難い気持ちでいっぱいになりました