音信

小池純代の手帖から

日々の微々 240203

2024-02-03 | 歌帖

  240203


  ・立夏三首・
     蛙始鳴*かはづはじめてなく

  朗々と蛙は唄ふ遠き日の御玉杓子の頃の譜面を

      蛙:かはづ


     蚯蚓出*みみずいづる

  皮肉が刺さらぬこともあるわいな匍匐輾転忸怩のミミズ
  皮肉:サタイア


     竹笋生*たけのこしやうず

  雨ののち筍出づるそのやうに屈原出でよ高きにさやげ
       筍:たかんな

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