音信

小池純代の手帖から

日々の微々 240929

2024-09-29 | 詩歌帖

崔融『唐朝新定詩格』「十体」のうち
〔形似体〕例詩(青字)
及びその異訳7775仕立て(黒字)


  風花無定影 露竹有余清

 影もかたちも行方も知らぬ
 あなたまかせの風と花

 あれはしらたまそれともなにか
 あはれたまゆら笹の露

      *

  映浦樹疑浮 入雲峰似滅

 影とひかりのどちらがほんと
 水にうつろふ木のかたち

 雲にしづしづ沈んだ峰は
 しんでしまつたことにする
 




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