音信

小池純代の手帖から

雑談25

2021-09-14 | 雑談

 
 塚本邦雄『非在の鴫』箱と本体。


芹のせまり合いのみならず
「和歌と歌謡の鬩ぎ合ひ、かつは交霊」
及び『夕暮の階調』後の西行論ほか歌論ひしめき合う一冊に、
おいしいお菓子を発見した。

厭酒談義の相手に、

 取つておきの菓子、たとへば鎰屋政秋の「常盤木」などを進める

というくだり。
「鎰屋政秋」は現在の「かぎや政秋」、
「常盤木」はいまの「ときわ木」。
つまり「雑談20」で連想した、あの「黄檗」と同じく
「かぎや政秋」の逸品なのだ。

 
「かぎや政秋~ときわ木~」
 画像は「かぎや政秋」さんから拝借。

「黄檗」が「唐菓の古風を残した素朴な銘菓」なのに対して
「ときわ木」は「風味ゆたかな京菓子」とのこと。

漢詩と和歌の風味を、歌謡のお茶とともに味わいたい。





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