今日のお昼ごろスマホでニュースをチェックしていたら、たまたまJAXAの國中所長の会見を見る機会がありました。その会見を見て、私はいつの間にか涙を流していました。表面上はそんな内容の発言があったようには見えないはずですが、國中さんの言葉は私の心に深く染み入りました。
今年のコロナウイルスの流行が始まった頃から予定通りカプセルの回収ができるのか、検討と決断を迫られたことについてお話をされていました。コロナ流行がなければこのプロジェクトを支援してくれるたくさんの企業や支援者たちと一緒にイベントを開いて、このオーストラリアでの回収作業を盛り上げようと予定していたとのことです。
しかし、状況が変わって商業的なイベントの類を実施することはふさわしくないという気持ちが強くなり、回収スタッフのオーストラリア入国さえ危ぶまれたので、そのようなイベントの類は行わないことに決めたそうです。
國中所長は、とにかく今回のプロジェクトで何が一番大切かをもう一度思い返し、オーストラリア政府に回収スタッフの入国を認めてもらい、回収作業に協力してもらうために何をすればいいかについてだけ考えるようにしたそうです。
もしも、こんな時に商業的なイベントにこだわったり、そこから生ずる利権に気を取られたりすれば、オーストラリア政府の信頼も得られなかったでしょうし、なにより、はやぶさプロジェクトのスタッフを失望させてしまい、回収作業に大きな負の影響を与えてしまったかもしれません。
國中所長はそんな目先の利権やしがらみにとらわれず、そのとき何が一番大切なのかを思いかえすことによって、プロジェクトを成功に導いたのです。こうして文章にして述べてみるととても当たり前のことのように思えて、それの何に涙する必要があるのかと思うかもしれませんが、最近の世界的な状況のなかで、こんな当たり前のことが正しく行われたことが深く心を揺さぶることになったのです。
未知のウイルスの蔓延、韓国や中国をめぐる国際関係上の問題、そして国内の政治事情に対しての大きな失望感等々、気が滅入ることや話題しか目にすることがない中に國中所長の言葉はとても美しく感じられたのです。
形而下のことがらばかりにかまけて、「真善美」といった形而上的なものに思いをはせる機会が極端に減ってしまった日常生活の中で、このような経験ができたことをとてもうれしく感じます。
このような素晴らしい人物が日本の科学技術を引っ張るリーダーとて活躍しておられるのは、本当に心強いことです。そのことがまた、日本の強みであると思います。目先の利権やしばらみばかりに目がいき、そこから抜け出せないような人物は人の上に立つ資格がありません。
たとえ困難な決断でも、何が一番大切なことかを見失わずその時すべきことを恐れずに実行することこそ、この世界を正しい方向に導いていくことができるのです。今の国内外の政治状況やその他起きていることを眺めるにつれ、正しいことを実行するのがとても難しいことに思えます。
今日の一件はリーダーにどんな資格が必要なのかを改めて気づかされたことに、価値があると思います。経済的な価値が一番、お金が神様になってしまった現代で、理想や、理念など青臭い事柄を口にするのも恥ずかしいと言われるかもしれませんが、その青臭いと見下す下劣な品性とものの考え方こそ、この世から駆逐されるべきものなのです。
今年のコロナウイルスの流行が始まった頃から予定通りカプセルの回収ができるのか、検討と決断を迫られたことについてお話をされていました。コロナ流行がなければこのプロジェクトを支援してくれるたくさんの企業や支援者たちと一緒にイベントを開いて、このオーストラリアでの回収作業を盛り上げようと予定していたとのことです。
しかし、状況が変わって商業的なイベントの類を実施することはふさわしくないという気持ちが強くなり、回収スタッフのオーストラリア入国さえ危ぶまれたので、そのようなイベントの類は行わないことに決めたそうです。
國中所長は、とにかく今回のプロジェクトで何が一番大切かをもう一度思い返し、オーストラリア政府に回収スタッフの入国を認めてもらい、回収作業に協力してもらうために何をすればいいかについてだけ考えるようにしたそうです。
もしも、こんな時に商業的なイベントにこだわったり、そこから生ずる利権に気を取られたりすれば、オーストラリア政府の信頼も得られなかったでしょうし、なにより、はやぶさプロジェクトのスタッフを失望させてしまい、回収作業に大きな負の影響を与えてしまったかもしれません。
國中所長はそんな目先の利権やしがらみにとらわれず、そのとき何が一番大切なのかを思いかえすことによって、プロジェクトを成功に導いたのです。こうして文章にして述べてみるととても当たり前のことのように思えて、それの何に涙する必要があるのかと思うかもしれませんが、最近の世界的な状況のなかで、こんな当たり前のことが正しく行われたことが深く心を揺さぶることになったのです。
未知のウイルスの蔓延、韓国や中国をめぐる国際関係上の問題、そして国内の政治事情に対しての大きな失望感等々、気が滅入ることや話題しか目にすることがない中に國中所長の言葉はとても美しく感じられたのです。
形而下のことがらばかりにかまけて、「真善美」といった形而上的なものに思いをはせる機会が極端に減ってしまった日常生活の中で、このような経験ができたことをとてもうれしく感じます。
このような素晴らしい人物が日本の科学技術を引っ張るリーダーとて活躍しておられるのは、本当に心強いことです。そのことがまた、日本の強みであると思います。目先の利権やしばらみばかりに目がいき、そこから抜け出せないような人物は人の上に立つ資格がありません。
たとえ困難な決断でも、何が一番大切なことかを見失わずその時すべきことを恐れずに実行することこそ、この世界を正しい方向に導いていくことができるのです。今の国内外の政治状況やその他起きていることを眺めるにつれ、正しいことを実行するのがとても難しいことに思えます。
今日の一件はリーダーにどんな資格が必要なのかを改めて気づかされたことに、価値があると思います。経済的な価値が一番、お金が神様になってしまった現代で、理想や、理念など青臭い事柄を口にするのも恥ずかしいと言われるかもしれませんが、その青臭いと見下す下劣な品性とものの考え方こそ、この世から駆逐されるべきものなのです。