韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(32)

2021-02-28 18:38:59 | 韓国ドラマ
 ホジュンは狩りに出る王に随行することになりました。そこで、王が落馬してしまいホジュンが治療にあたっているところへ、捕盗庁の従事官ぺ・チョンスが現れ声をかけました。

 このぺ・チョンスですが、なんと龍川時代にホジュンを捕まえた男だったのです。そして、縁とは異なものでチョンスはホジュンの同僚医官のキム・マンギョンと友人だったのです。そのことから、ホジュンは二人の飲み会の場に誘われることになります。

 チョンスは、ホジュンのことになかなか気が付かないのですが、ホジュンが帰宅した後で記憶を取り戻し、マンギョンにそのことを話します。

 ホジュンの方は、自宅に帰り自分の過去を知る人物が現れたので罪を償うことを覚悟しなければならないと、家族に話します。

 それから、ホジュンはマンギョンに自らの過去のことをすべて話し、それを聞いたマンギョンはチョンスに、ホジュンのことを見逃してほしいと頼みこみますが断られます。

 チョンスはホジュンを捕らえるために恵民署へ向かうのですが、そこにホジュンの姿はありませんでした。

 …さて、ホジュン最大の危機です。ホジュンの過去を知る人物が目の前に現れたのです。ホジュンが、龍川時代に密貿易をしたうえに、両班と結婚したことを知られてしまっているのです。

 同僚のマンギョンの友人ということで何とかならないかと思いますが、そう簡単になかったことにはしてもらえません。チョンスという人物は高潔な性格で金で動くようなタイプの人間でもないし、ホジュンだってそんなことをしてまで罪を逃れようとは思わないはずです。

 ホジュンらしく、あくまでも正攻法でこの問題を解決しなければなりません。この先、ストーリーはどう進むのでしょうか。次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(31)

2021-02-27 19:29:49 | 韓国ドラマ
 イェジンに持ち上がった問題とは、明からの使節団を同僚の医女ソヒョンとともにもてなすことを命じられたことです。以前にもお話した薬房妓生(ヤクバンキーセン)です。今回は酒の席で酌をする程度では済まされず、一夜を共にしなければなりません。

 これを知ったホジュンは御医ヤン・イェスに抗議しますが、イェスといえどもどうすることもできません。

 そして、覚悟を決めたイェジンは自殺を図りますが、一命をとりとめます。イェジンはその前に、ホジュンあての手紙をしたためていたのですが、それをあずけてあったお付きの侍女が尚宮にみせて内容をしられてしまい、これ以上逆らうとホジュンにも迷惑をかけることになると言われ、自分の運命を受け入れることにします。

 しかし、すんなりと相手をするというわけではなく、使臣の飲み物に薬を入れて難を逃れようとするのですが、突然使臣の一人が腹痛を訴えて苦しみだすのです。

 イェジンは、私たちは医女なのでと身分を明かし、持っていた薬を飲ませて使臣の腹痛を治してやるのです。結局、そのまま二人は何事もなく返されたのでした。

 …やあ、また出てきましたね、薬房妓生。本当に、医女にとっては迷惑な話と思えるのですが、医女によっては物事のとらえ方の相違で、逆にチャンスと思う者がいたことが描写にあります。

 両班の相手をしてそこで気に入られれば、側室としてとりたててもらえ、玉の輿に乗ることができるからです。

 しかし、同期の医女でトップを争うくらいに優秀なイェジンとソヒョンにとってはそんなことは迷惑なだけで、本当に気の毒ですよね。

 イェジンが覚悟を決めて自殺を図るシーンは本当に気の毒でなりませんでした。まあ、話の流れからすれば、ここでイェジンが亡くなっていなくなるとは思えなかったのですが、それでもホジュンに対する思いを貫き通す覚悟は本当に純愛でりっぱなものでした。

 さて、イェジンの苦難も去ってやれやれと思ったところに、今度はホジュンにとって大変なことが起こります。次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(30)

2021-02-26 18:00:26 | 韓国ドラマ
 ホジュンの師匠であるユ・ウィテの命日がやってきました。ホジュンはドジの家を訪ねますが、ウィテの夫人のオ氏に追い返されてしまいます。しかし、夫人が病気であると知り再び訪ねますが頑としてホジュンの診療を拒みます。

 夫人が気を失った間に脈診をしたホジュンですが、婦人科系の重病だということがわかりました。留守をあずかるドジの妻に何とか治療してほしいと懇願されますが、オ氏はうんといいません。

 ホジュンがどうすることもできずにとまどっていると、妻のダヒが拒まれても治療をするべきだとホジュンを勇気づけます。そこでホジュンは、医女のホンチュンに助けを求めます。ホンチュンに診察と看護をしてもらい、ホジュンは表に姿を現さずに診療するという手段です。

 しかし、深夜に起きてきたオ氏にホジュンが薬を煎じているところをみつかってしまい、またもオ氏は激怒します。しかし、今は亡き師匠のためにも治療させてほしいと訴えるホジュンに、ついには折れて治療をまかせることになりました。

 そして、ホジュンとホンチュンの献身的な治療の末、オ氏は快復します。そのお礼にと、ホジュンの家に治療費とお礼の品を持って訪ねますが、ホジュンの妻のダヒはそれを固辞します。

 …今回は、ドジの母のオ氏が重病にかかって生死をさまよいます。ドジがいればいいのですが、タイミング悪く明へ行ってしまっているわけで、最初は町医者に診察させるのですが、さっぱりなんの病かもわからないと言われてしまいます。

 そこで、ドジの妻は、ドジの同僚医官のチョン・テウンに診察を頼むのですが、忙しいという理由でけんもほろろに断られてしまいます。

 このテウンという男、普段はドジの腰巾着で常にべったりと横にはべっているくせに、ドジが出世の階段から外れてしまったとみるやいなや、ホジュンにすり寄る姿を見せており、そういうわけでドジの妻の頼みを冷たく断ってしまったのでした。

 韓国ドラマには、時代劇に限らず勢力争いの時流に乗ろうと必死になる人物たちが必ず出てくるのですが、ホジュンではこのテウンという男がその役を演じています。

 この2013年版「ホジュン」の少し前の「馬医」では、そのような人物たちが非常に面白おかしく描かれており、是非そちらもそういう視点でみるとまた楽しめると思います。

 しかし、あれほど頑としてホジュンを受け入れようとしなかったオ氏に、ついにホジュンの真心が通じることになりました。表情など、表面上は気を許した様子は見せませんが、謝礼品を持って自らホジュン宅を訪ねたという行動が、明らかにホジュンに対する感謝を表わしていますよね。

 このドラマは、ホジュンの周囲の人々との確執がひとつひとつ解消されていく様を味わうのが、その醍醐味になっていますね。

 さて、オ氏の件でほっとしたホジュンですが、今度はイェジンの身にまたも苦難が襲い掛かります。次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(29)

2021-02-25 18:18:35 | 韓国ドラマ
 まんまと医女セヒの計略にはまってしまったドジですが、とうとう二人の仲が宮中でうわさになってしまい、御医ヤン・イェスの耳にも入ることになります。

 そして、内医院で昇進があり新しい品階が発表されホジュンは当然のことながら昇格、それに対してドジは配置換えで明への随行医員に命じられました。

 この随行医員、その名の通り明への使節団に随行する医者のことで、一見すると明へ派遣されるのだから名誉職であると思われるのですが、実際は正反対で随行団の中での医員の扱いは悪く、長旅なのにすべて徒歩、少しのわらじが支給されるだけというものでした。

 ですから、これに指名されると恵民署勤務と同じで辞職するものが多かったということです。ドジはイェスに抗議しますが、当然聞き入れられません。首にならないだけましというわけです。

 ホジュンの異母兄のソクは、ドジを紹介されてからは一緒につるんでなんとかホジュンを失脚させようと、いわばスクラムを組んでいたわけですが、今回の件でもなんとかドジを救おうと医女セヒを拉致して脅迫までしたのですが、セヒは頑としていうことを聞きません。

 ドジの母は、明への随行員に選ばれたことを喜びますが、ドジの妻が実家に戻り父に尋ねたところ、上記のような随行員についての実態が知らされ、昇進どころか左遷であることにショックを受け、嘆くのです。

 そして、月日がしばらく流れてホジュンの家にお祝い事が。息子が生まれ、ギョムと名付けられます。その名は、昔ホジュンの父が決めていた名前でした。

 まったくもって、ドジにとっては大きな災難が襲い掛かってきました。女性関係のスキャンダルを捏造され、ホジュンには医術で敗退し、左遷までされてしまうのですからとんでもないことですよね。

 ドジの家族、母と妻もさぞかしつらい思いをしたでしょうし、ドジは明への長旅にでてしまうのですから、どれだけ心配で心細いことでしょう。

 一つ思ったことがあります。セヒがドジに想いをぶつけてきたときに、冷たくあしらわずにもう少し、優しい態度で接していたらこんなことをセヒはしなかったのではないかということです。

 妻帯している医員と医女という、どうにもならない関係とは言え、ドラマで描写されるような冷たい態度をとられれば、セヒの立場になってみればあんなことをしてしまってもしかたがないのかなと思いました。いつの世でも、女性の取り扱いは要注意ですね。

 運気はホジュンの方に向き始めました。待望の男児が生まれたのもすごくおめでたいことですよね。物語は、このあとどう続くのでしょうか?次回をお楽しみに。


 

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(28)

2021-02-24 17:56:38 | 韓国ドラマ
 刻々と約束の日時が近づいて来ます。イェジンはたまらなくなり、どうか罰を与えるのだけはやめてくださいと御医イェスに懇願しますが、聞き入れてもらえません。

 「宮中に戯言なし」の具体的な意味は、ホジュンの手首を切り落とすという意味だったのです。

 それからも容赦なく時間が過ぎ、遂には刑を執行する時間がやってきました。そこへ、王付きの内官(ネグァン:王のお付きの宦官)が何やら叫びながら必死に走ってきました。そう、ホジュンは救われたのです。

 恭嬪の兄の症状はすっかり消え、胃がんも治り腹にあったしこりもすっかり消えてしまったのでした。

 一転してホジュンは王から褒章を受けることになり、恭嬪からホジュン一家は招待され恭嬪に謁見することになります。その場で褒美として屋敷を賜ることになり、王からは王子の侍医になってほしいと言われますが、ホジュンは辞退し、王子が病気の時だけ診療することで落ち着きます。

 また、御医イェスがホジュンに話があると呼び出し、「ユ・ウィテは朝鮮一の名医だ」とホジュンに言ってくれたのです。このことで、ドジの立場はまた一段と悪くなってしまいました。

 さて、ホジュンですが、刑の執行を免れたところから一転して幸福の頂点へと導かれてしまいましたね。本当に、ジェットコースターのような人生とはこのことではありませんか。

 御医イェスの指示にも逆らい、自分の腕と信念だけで見事に患者を治療して見せたのですから、並大抵のことではありません。

 そして、あばら家住まいだったホジュンに、恭嬪が立派な屋敷をプレゼントしてくれました。また、高価な絹の反物を授かりそれを仕立てて、宮中での謁見に着て来るようにということになったのです。

 御医ヤン・イェスとホジュンの師匠ユ・ウィテの確執も、この一件でなくなることになり、ホジュンは本当に師匠に対していいことをしたと思います。この後、なにがあってもヤン・イェスのホジュンに対する信頼は揺らぐことはありませんでした。

 また、王子の侍医にと請われたにもかかわらず、恵民署で医術の腕を磨きたいなどと、並みの医者では言えることではありません。そういう頑固でちょっと変わったところでさえ、王からみれば信頼できる点になるのでしょうね。

 ドジなら、二つ返事で引き受けてしまうでしょうけれども、恭嬪の兄の一件で立場が悪くなってしまったドジに、さらなる難題が持ち上がります。まさに泣き面に蜂のような出来事が起こるのです。

 次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(27)

2021-02-23 18:19:03 | 韓国ドラマ
 恭嬪の兄の治療にホジュンは大変な苦労をさせられることになります。わがままし放題の患者を相手にひたすら根気のいる治療が続きます。

 ある時ドジがホジュンの処方箋をみて大きな疑問を抱きホジュンを問い詰めると、ホジュンは初期の胃がんだと答えます。恭嬪の兄はがんを患っていたのです。

 このことが明るになると、自分や御医イェスががんを見逃したしたことになるから、黙っているようにとドジはホジュンに頼みますが、それで黙るホジュンではありません。イェスからも同じことを言われてもがんとして言うことを聞きません。

 恭嬪の兄の治療中、兄が暴れていると、そこへ王が現れ、ホジュンは兄が胃がんだと告げます。

 ホジュンは王に何日で治せるかと尋ねられ、5日で治すと答えます。それを聞いた王は「宮中に戯言(ざれごと)なし」と答えました。この意味は、失敗するとただでは済まされないぞという意味でした。

 そして、約束の日が刻々と迫ってきます…

 ただの顔面麻痺だと思っていた患者が、なんと胃がんを患っていたのでした。御医イェスはまずは顔面麻痺の治療をしてから胃がんを治せばよいとホジュンに指示するのですが、ホジュンはがんの治療が先だと譲りません。

 そして、王にまで大変な約束をするはめになってしまいました。イェスの言う通りまずは、顔面麻痺を治してから胃がんの治療にとりかかればこんな窮地に陥ることはなかったのかもしれませんが、ホジュンはがんの治療を優先させます。

 さて、このホジュンの判断は正しいのでしょうか。また、もし、約束の日までにがんの治療が終わらなければ、ホジュンはどうなってしまうのでしょうか。

 次回をお楽しみ。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(26)

2021-02-22 17:52:48 | 韓国ドラマ
 ホジュンもドジと同じ頃、恵民署で顔面麻痺の患者を診察していました。ソン大監は下吏にホジュンが何日で治すと言ったかを調べさせ、実質3日で治せたことを確認します。1日余分にかかったのは、患者がホジュンの言いつけを聞かなかったせいで鍼治療ができない日が1日あったからでした。

 ドジは7日かかると言っていた恭嬪の兄の顔面麻痺を3日で治し、王の前でほめられたものの、すぐに再発してしまいます。

 そして、ソン大監はドジが治療に7日もかかると言っていたことを知り、治療の日数を偽ったことを叱責したうえで、患者をホジュンに任せることにしました。

 そんなことがあった後、医女のセヒはドジを誘惑しようとして当直勤務の時に酒を飲ませ、翌朝ドジが目覚めると隣にセヒが寝ているという状況を作り出しました。

 さて、顔面麻痺の治療ではホジュンとドジの間で明暗が分かれてしまいました。顔面麻痺というものは、治療にさほど時間がかかるものではなく、町医者でさえ5日もあれば治せる病なのに、ドジは7日もかかると嘘をついて、自分たち医官の腕を実際よりもよく見せようと画策したのですが、運悪くホジュンが同じような患者を3日で治してしまったことから、ソン大監にその意図を気づかれてしまいます。

 ソン大監が怒ったわけは、ドジが患者の診療行為を政治的な道具として利用しようとしたことにあったのです。自分たちの腕を実際よりも上手に見せようとしたのが、見事に仇になってしまいました。

 このような姑息な手段はいつでもうまくいくというわけではなく、誠実に3日で治すと言ったホジュンの医官としての態度が際立つ結果となってしまいました。

 そして、ドジにスキャンダルの気配です。セヒという医女はこれ以前からドジを狙っており、なんとかドジに取り入って玉の輿を狙っていたのですが、それまではドジがとりあってくれませんでした。しかし、今回はセヒが仕掛けた罠にドジがまんまとはめられてしまったのでした。

 このスキャンダルは後々大事になってドジの運命を左右することになります。次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(25)

2021-02-21 19:06:06 | 韓国ドラマ
 囚われの身となったイ・ジョンミョンですが、拉致される前にイェジンに手紙に再度自分の気持ちを書き綴り、彼女に話があると呼び出していたのです。イェジンはジョンミョンがそんなことになっているとも知らず、会いに行きますが当然彼は現れません。

 数日後、イェジンは罪人の処刑に立ち会うことになります。処刑のための毒薬を刑場まで運ぶのです。刑場でイェジンは絶句します。処刑される罪人とはイ・ジョンミョンだったのです。

 イェジンが驚く中、彼は天に誓って悪いことはしていないと言い、毒薬を仰いで亡くなったのです。

 そして、宮廷には新しい都提調(トジェジョ:この場合は内医院担当のとてもえらい高官)として、かつてその夫人を治療したソン大監(テガム)が赴任してきます。二人は、恵民署で偶然顔を合わせ再会を喜び合うのでした。

 その頃、側室恭嬪(コンビン)の兄が顔面麻痺になり、本来なら恵民署で治療しなければならないのですが、側室の兄ということで特別に宮廷に呼んで内医院の治療を受けることになり、ドジが担当することになりました。

 何日で治ると問われたドジは、7日間ですと答えました。

 さて、イ・ジョンミョンはまんまと計略にはまってしまい毒杯を仰ぐこととなってしまいました。宮廷というのは恐ろしい場所で、勢力争いに関わりたくないと思っても、こんな風に否応なく巻き込まれ、命まで落とす羽目になってしまうのです。

 ですから、自身がどんなに宮廷内の勢力争いに関心がなくとも、自身の政治的な立場をはっきりさせて、いつでもこんなことが起こりうるという心の準備をしておかないといけないのです。

  自分には関係ないと無視するだけではこんな風に身の破滅を招いてしまうわけです。自身に危機が迫ったなら、否が応でもうまく立ち回り、自分自身を守らないといけないのです。

 ホジュンにはうれしい再会がありました。ソン大監です。その夫人を中風(脳溢血)から回復させたということで、大監からは大きな信頼と感謝を得ているわけですから、そんな人物が上司として赴任してきたことは、これからホジュンにいい方向に働く予感がしてきますね。

 ドジは、恭嬪の兄の治療に7日間かかるといいましたが、この診断がこれから大きな問題へと発展していくのです。次回をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(24)

2021-02-20 19:39:32 | 韓国ドラマ
 ホジュンが首つり自殺した下吏の死体を調べたところ、縄の跡が通常よりも薄いことに気が付き、この自殺に不審を抱きます。

 その頃、イ・ジョンミョンの友人の弘文館校理(ホンムングァン:キョリ)のク・テフンがジョンミョンの目の前で急に苦しみだして絶命してしまいます。その場は、持病の糖尿病の悪化だと結論が出ますが、テフンに薬を運んでいたのが恵民署で自殺した下吏だということが分かったうえに、その下吏の遺品の中から朝鮮では手に入らないハンミョウという毒性の高い薬が発見されます。

 このことからジョンミョンは裏に派閥争いがからんでいると思い、ホジュンにハンミョウの入手経路を秘密裏に調べてほしいと頼みます。

 そしてホジュンは毒物の入手経路の調査のために突拍子もないことを考え付きます。なんと、ヤンテたちとまた密貿易をすると言い出したのです。取引の現場で、密貿易商人を問い詰めるという作戦なのです。

 その作戦は見事に成功し、入手経路がわかったので犯人を捕らえることができました。しかし、捕らえたのはあくまで下っ端、黒幕にいるチョン・ソンピルという人物にまでは手を出せません。

 この前に、ジョンミョンはソンピルから後ろ盾になっていると言われていたのですが、その申し出を断っていました。そのことに加えて今回の出来事のために、ジョンミョンはソンピルに拉致され、謀反の濡れ衣を着せられて葬り去られることになります。

 さて、物語がだいぶ血生臭くなってきました。ホジュンたちはひょんなことから宮廷の中の勢力争いに巻き込まれてしまったのです。

 殺されたテフンが就いていた弘文館の校理という役職は、中級官吏であるにもかかわらず、宮廷の中で政を進めるにあたって、大きな権限を持っているので宮廷内での勢力争いのために押さえておきたいポジションだったのです。覇権を狙う勢力が、そこに自分たちの都合のいい人物を送り込むために、テフンは殺されてしまったのです。

 本当に宮廷内の勢力争いは恐ろしいですね。ジョンミョンも黒幕のソンピルからの申し出を断っていなければはめられることもなかったのですが、自分たちの言うことを聞かないとなると、何でもいいから濡れ衣を着せて殺してしまえばいいというのは、とんでもない恐ろしい考えですよね。

 おそらく、先に毒殺されたテフンも同じような立場に置かれていて、ソンピルが懐柔できなかったので殺されてしまったのでしょうね。

 ストーリーは血生臭くなってしまいましたが、次回をお楽しみに

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(23)

2021-02-19 19:21:55 | 韓国ドラマ
 以前に捕盗庁の従事官のイ・ジョンミョンに窮地を救われたイェジンでしたが、また災難に遭うことになります。

 ある夜、ジョンミョンが参加する酒席にイェジンが酌婦として駆り出されることになりました。医女は、医官の補助をするだけではなく、このように妓生(キーセン)の代わりをすることもあったのです。このような場合、薬房妓生(ヤクバンキーセン)と呼ばれていました。

 この薬房妓生は「チャングム」でも話題になっていましたね。チャングムが医女の修練の際に、指導官に薬房妓生として駆り出されそうになったときに、それを無視して正規の授業に出席したために、落第させられたエピソードは皆さん覚えていますか?

 ある高官からお酌を求められたイェジンですが、どうしてもそれに応じることができずにその場が気まずい雰囲気になってしまったところ、同席していたジョンミョンに助けられたのでした。

 その後ジョンミョンにイェジンは愛の告白を受けるのです。しかし、皆さんお分かりのとおりその気持ちに応えることはできません。

 その頃、恵民署の湯薬房で下吏(下級の役人)の首吊り死体が見つかります。事件の際当直だったホジュンは典医監(チョニガム:薬と医学教育を担当する役所)の役人であるホ・ソクと出会うことになります。

 しかし、このソクこそホジュンの腹違いの兄だったのです。

 さて、医女のなったイェジンにまたも不幸が襲い掛かりましたが、ジョンミョンのおかげで切り抜けることができました。どんなに他の男性から思われても、イェジンのホジュンに対する気持ちは変わらないのでした。

 そして、ホジュンにも大きな難題が降りかかりました。よりによって自分が当直の時に恵民署の中で首つり自殺事件など、運が悪いとしか言えません。

 そのうえ、生き別れになっていた自分の兄とこんな形で再会するなんて、まさに泣き面に蜂の出来事です。

 ソクは、ホジュンが父の助けを借りて逃走してしまったことにより、ものすごく苦労をさせられてしまいました。実の母も同様です。母は苦しみながら亡くなってしまったということで、ホジュンはソクから強く憎まれているわけです。

 ユ・ドジとその母オ氏だけでなく、母親が違うとはいえ、自分の血がつながっている兄からも強い憎しみを受けながら、この先生活しなければならないのです。しかも、ソクはホジュンの過去の犯罪歴を知っているわけですから、そんなことをばらされたら身の破滅です。

 このホジュンの兄、ホ・ソクですが1999年版のホジュンでは幼少期にほんの少しだけその存在に触れられるだけで終わっていた登場人物です。

 2013年版では、ホジュンの龍川(ヨンチョン)時代の描写がかなり長くなっていて、その中に兄のソクとその母(父の正妻)の関係もしっかりと描かれています。

 そして、2013年版では二人の成人後にこのような形で二人が再開してストーリーを展開していくという風に、話が変更されているのです。この違いは大きいので、両者を見比べた際には気を付けていただきたい点です。

 この首つり自殺事件は単純なものでなく、思わぬ方向に進んでいくのでした。次回をお楽しみに。