韓国ドラマは哲学的感性を刺激する

韓国ドラマ、IT・デジタルなこと、AIなどと並んで哲学に関する事柄や、よろずこの世界の出来事について書き綴ります

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(4)

2021-01-31 18:55:52 | 韓国ドラマ
 さて、いよいよ医術の修業を始めることになるホジュンですが、ここまではホジュンが医術の道に進む前提という意味でストーリーを逐次的に詳しめにお話ししてきましたが、この先はストーリーの説明を端折らせてもらうことにします。

 とにかく、長い長いストーリーなので逐次詳しくストーリーの説明をすると膨大な量になってしまうからです。細かい展開をお知りになりたければ、ドラマをご覧になるかネットに掲載されているあらすじをご覧になってくださいね。

 ストーリー展開については要所要所で重要な登場人物が出てくるところを中心にお話することにします。

 ホジュンは、ウイテの医院でまずは水汲みの仕事からその修業を始めることになります。しかし、最初に汲んできた水を師匠のウイテにダメ出しされてしまいます。仲間の他の薬草取りたちは意地悪をして教えてくれません。

 その時ホジュンを救ったのは、ウイテの養女のイェジンです。イェジンはウイテの友人であるサムジョク大師の下で大風瘡(だいふうそう:ハンセン病)患者の医療活動を手伝っており、ホジュンがやってきたのと同じころ、大師ともども医院に帰宅していたのです。

 イェジンから医者が使う水にはそれぞれの用途によって、たくさんの種類があることを教えられ、水をくむ場所まで教えてもらうことができ、ウイテの合格をもらうことができました。

 このイェジンはホジュンに出合い、徐々にホジュンを慕うようになり影になり日向になりホジュンのことを生涯支える存在になります。

 水汲みの件で認められたホジュンは、ウイテの息子のユ・ドジの内医院(ネイウオン:宮中の医療施設)入りに必要な科挙(官吏登用試験)受験で漢陽へ出向くお供をすることになります。漢陽でダヒの姿を一目見たいと思ったホジュンは、ダヒの家に訪ねていきますがダヒはもうその家にはいなかったのです。

 ドジの試験の結果は落第でした。父ウイテと御医(オイ:王様の主治医)ヤン・イェスとの間にある確執のために落とされたことを、試験官であった内医院の医官から知ることになり、自暴自棄になり酒におぼれ、父ウイテへの恨みを抱きながら帰宅することになります。

 その頃、ダヒとホジュンの仲間であり弟分のヤンテはホジュンたちを追って、山陰にやってくるのですが、ダヒが体調をくずしウイテの医院で治療を受けることになります。

 漢陽から戻ったホジュンは、医院にダヒがいることも知らずに仲間たちと薬草取りに山に出かけることになります。が、ここでもまた仲間から意地悪をされ大変危険な目に遭い何とか仲間たちのもとにもどり、仲間にだまされたことを知り、彼らをぼこぼこにしてしまいます。

 そんなこんなで、医院に戻ってきたホジュンですが、母はホジュンをダヒに会わせないようにするのです。両班に復権したダヒとホジュンとでは身分が違いすぎ、単に釣り合わないばかりか、結婚することは国法に触れてしまい、明るみになれば重い罰をうけてしまうからです。

 さて、この後ホジュンとダヒは再会することができるのでしょうか?次回をお楽しみ。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(3)

2021-01-30 21:19:31 | 韓国ドラマ
 さて、漢陽に着いたホジュン一行ですが、ここでなんと父がつけてくれたお付きの者が金を持ち逃げしてしまいます。ホジュンは都の中でお付きの者を探し回るうちにトラブルに巻き込まれ投獄されてしまい、牢の中で他の囚人の話を耳にします。

 それによると、ダヒの父の濡れ衣が晴れたというのです。そうなれば、ダヒの身分も回復されるので元通り両班の生活に戻れるのです。

 ホジュンは、自分がダヒにとって不釣り合いな存在になってしまうと思い、牢から解放された後、置手紙を残してダヒに黙って山陰に旅立ってしまいます。

 長旅の末やっとのことで山陰に到着したホジュンは、父の手紙を持って父の友人である県監(ヒョンガム:地方長官)を役所に訪ねるも、県監はすでに退職してしまっていました。途方に暮れているホジュンに、猟師のイルソが号牌(ホペ:身分札)を都合してやると持ち掛けてくるが、ホジュンは金だけ取られてだまされてしまいます。

 怒ったホジュンは、イルソのことをぼこぼこにしてしまいます。これをきっかけに、二人は知り合い今後の長い付き合いが始まります。

 そんなことがあった後、ホジュンが家に戻ると母が腹痛で苦しんでいました。イルソに医者を頼むと、名医と名高いユ・ウイテの医院に連れていかれました。ウイテは母の顔を見ただけでただの船酔いであると診断を下し、ほっとして医院を後にします。

 しかし、行くところのないホジュン一家をイルソがだましたことの罪滅ぼしとして、彼の家に置くことにします。そして、ホジュンはウイテの医術に感服したことにより、医術の道に進もうと決心するのです。

 ここからが、ホジュンの核心に入っていく場面です。私は、最初の4話がちょっと退屈で早く本題に入ってくれないかと思いながら、初めて見たときには思いました。

 実際、2013年版ではホジュンの子供時代から青年になるまでの龍川でのエピソードが増やされています。1999年版では少年時代や龍川での青年時代のことはほとんど描かれていませんでした。

 ただ、両者を見比べてみてやはりホジュンの少年時代をしっかり描いた方がストーリーに厚みが出ていいなと思うようになりました。

 子供時代、少年・少女時代を描く導入というのは、時代劇、現代劇を問わず韓国ドラマあるあるですよね。あの冬ソナも高校生から始まっていました。チェ・ジウさんの制服姿にはちょっと無理があったかもしれませんが…

 さて、これからいよいよホジュンの医術のきびしい修業が始まります。次回以降をお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(2)

2021-01-29 17:32:34 | 韓国ドラマ
 さて、この物語の主人公ホ・ジュン(許浚:以下ホジュンと表記)について最初にどのような人物であったか、またこの長い長いドラマの導入部分のストーリーをネタバレにならない程度にお話しさせていただきます。

 ホジュンは現在は北朝鮮の義州(ウイジュ)の龍川(ヨンチョン)で庶子として生まれ、父は武官であったものの、母親が(もっとも卑しい身分)出身の妾だったため、官職にも就けず自暴自棄になり、ご法度の密貿易に手を染めながら仲間たちと一緒に自堕落な生活を送る毎日でした。

 両班(ヤンバン:上流階級)の子弟たちが通う書堂(塾)に通わせてもらい、その中でも賢さを発揮してはいたものの、やはり身分が壁となり自分の将来に希望を持てずに荒れた生活を送っていました。

 先に述べたように捕えられれば重罪となる密貿易に手を染め、荒稼ぎをしては仲間たちを連れて妓楼で豪遊するような生活を続けていました。

 そんな生活を送っていたある時、ホジュンに転機が訪れます。将来の妻となるイ・ダヒとの出会いです。ダヒの父は朝廷の高官でしたが濡れ衣を着せられ流刑に処されて、親子で龍川の流刑地で暮らしていました。

 ダヒの父が病に倒れて亡くなってしまい、ひょんなことからホジュンがその葬儀を出してやることになり、二人の間の距離が縮まりました。

 そんな中、ホジュンの密貿易の件が役所にばれてしまいホジュンは仲間とともに捕まってしまいます。ホジュンの父は龍川の郡守(地方長官)だったので一気に父を苦境に追い込むことになります。

 しかし、ホジュンの父は息子をそのまま罪人として処罰されるのが忍び難く、ホジュンが平壌(ピョンヤン)に護送される直前に牢から逃がすことにします。父の友人の郡守がいる慶尚道の山陰(サヌム)に逃げる手はずを整えてくれて、その友人あての手紙と家を買うのに十分な金を持たせてくれました。

 ホジュンはダヒとここで別れることなどできず、母ともどもダヒも連れてまずは都である漢陽(ハニャン)を目指すことにします。途中危ない場面もありましたが、なんとか漢陽にたどり着くことができました。

 ネタバレしないようにと言いながら、結構詳しくストーリーを述べてしまいましたが、何せ長く、登場人物も山ほどいる大河ドラマなのでこのくらいのレベルでお話してもネタバレにはならないかと思います。

 命からがらたどり着いた漢陽ですが、ここでも新たな問題に見舞われることになります。

 この続きは、次回といういことでどうかお楽しみに。

韓国ドラマ「ホジュン~伝説の心医~ (2013/MBC)」について~(1)

2021-01-27 18:23:59 | 韓国ドラマ
 これから、私の大好きなドラマ「ホジュン」についてお話していこうと思います。それにあたって、まずは入門編というかドラマの解説に必要な事柄をお話していきます。

 まず、ホジュンは今までに複数回ドラマ化、映画化されています。イ・ウンソンさんという作家が書いたシナリオが大元になり1975年に「執念」というドラマと映画が制作されました。

 そして、そのシナリオをもとにした小説「東医宝鑑」が1990年に発表され、1991年にその小説を元にしたドラマ「東医宝鑑」が制作され、さらにイ・ウンソンさん没後の1999年にそれをドラマ化した「ホジュン~宮廷医官への道~」がMBCで制作されました。

 そして、この記事のタイトルになっているのは2013年に同じくMBCで制作された1999年のリメイク版の「ホジュン」です。

 ちなみにこの2013年版の「ホジュン」の主役キム・ジュヒョクさんのお父さんであるキム・ムセンさんが1975年版の「ホジュン」で主役を演じているという因縁があります。

 また、ドルセという登場人物を演じるイ・ゲインさんはこのドラマに1991年から3度出演し、3度とも同じドルセを演じているそうです。

 このように、このドラマは非常に長い歴史を持ち長い間愛され続けている韓国を代表する時代劇となっています。

 私の記事では、2013年版を中心にチョン・グァンリョルさんが主演した1999年版と対比しながら紹介していくことにします。ちなみに、私はこの1999年版も視聴しています。

 1999年版はあの有名なイ・ビョンフンさんが監督し、時代劇の新しい時代を開拓したという画期的な作品と言われています。イ・ビョンフン監督は、この作品のあと皆さんもご存じの「チャングム」、「イ・サン」、「トンイ」、「馬医」、「オクニョ(獄中花)」を次々と制作され時代劇の巨匠と言われていますね。

 前書きが長くなってしまいましたが、このドラマの制作背景をお話したところでちょうど切りがいいようなので、具体的なお話は次回以降から始めようと思います。

自民党 二階幹事長の暴言の件~どうしたらこんな言葉が出てくるのですか?

2021-01-22 17:29:38 | エッセイ
 自民党の二階幹事長の暴言問題は、今ネット上で大きな反響をよんでいるところです。ただの一政党である自民党の幹部が、政府のやり方にいちいちケチをつけるなという趣旨の発言をしたわけですから、これは大炎上しても仕方ありません。

 二階氏は政府の閣僚でも何でもありません。なのに、まるで自分が批判されたような反応をすること自体不可解ですし、野党が政府の政策を批判することを、「ケチをつける」という風に表現したのもまたおかしな話です。

 結局何が批判されているかというと、二階幹事長がまるで政府をわがもののように思っていることに対してとんでもないというダメ出しが出ているわけです。まるで、何もかも自分の思い通りにいくのが当然という風に考えているのが、この発言から透けて見えます。しかし、そんなことが正しくないことは、誰でもわかる話です。

 しかし、こういう不愉快な出来事も悪いことばかりではありません。菅首相が就任してから、自民党のおごりに満ちた態度がはっきり表に出てくるようになったからです。誰が見ても菅首相は二階幹事長に頭が上がらず、裏でコントロールされているのではないかという疑念を国民が持ち始めました。

 結局、権力を持った者を正しく批判する勢力がいなくなると、その権力者は必ず腐敗するという、ごくごく当たり前のことが明らかになったわけです。こんなにわかりやすいことはありません。

 今年の衆院選でどういう審判が下るのでしょうか。その時が楽しみです。

バイデン大統領就任にあたって~駄々っ子トランプの退任

2021-01-21 17:35:08 | エッセイ
 本日未明に行われたアメリカ大統領就任式の中継をみました。

 今回は、退任する大統領が欠席するというだけでも異例でしたが、コロナ禍により一般聴衆もなしという従来とは全く違う式になってしまいました。

 聴衆がいるべき場所には、コロナ禍で亡くなった人々を偲ぶ意味で国旗が1本1本建てられて、連邦議事堂の前には数えきれない数の国旗がはためく姿が印象的でした。

 式には今までの大統領経験者、クリントン、ブッシュ、オバマ元大統領たちに加えて今回退任するトランプ大統領も出席するのが慣例だったそうですが、事前の報道の通りトランプ氏は欠席しフロリダ州の自宅に向かう途中の空軍基地で、自前の退任式を行ったのでした。

 このことをどう評価するか…大人げないという人もいるでしょう。いくら選挙で負けた相手だからと言って、その相手の前で堂々と負けを認めて大人らしい振舞いができないことをネガティブにとるか、逆に自己主張がしっかりしていて、筋の通った行動ととるかで評価が分かれるところでしょう。

 退任する大統領が出席しないのは152年ぶりだそうです。ですから、これまでのほとんどの大統領は大人の対応を取って退いていったということになります。

 バイデン大統領の就任演説を聞いていて、民主主義と統一(unity)という言葉がたくさん出てきたのが一番印象的でした。

 トランプ大統領のアメリカ第一主義と、支持者の方ばかりをむいた政策のために国内が分断してしまった。また、最期には今月6日の連邦議事堂襲撃事件という前代未聞の事態を引き起こしてしまった。

 そのような背景から、分断された国民を再び一つにまとめようというバイデン大統領の気持ちがよく伝わってくる演説でした。

 正直、私はこの演説を聞いてほっとしました。この4年間トランプ大統領の支持者を煽るような口調の演説ばかりを聞かされてきたわけですから、このような「まともな」演説を再び聞けてそう感じたわけです。

 たしかにトランプ大統領のやり方はいろいろとまずい面もありましたが、ただ、対中外交に関しては拍手喝采するという方は多いのではないでしょう。私もその一人です。あれだけ中国に向かって堂々と啖呵を切って渡り合えた大統領は彼だけですから。

 バイデン大統領の演説で、もう一つ印象に残ったこと。それは、国民に語り掛けるような口調で非常に心を引き付けられるものであったいうことです。極端な話、英語がわからなくてもなんとなく聞き入ってしまうような魅力を感じました。

 会場ではプロンプターが用意されていましたが、バイデン大統領は全くそちら側に視線をそらすことなく前を向いて演説を行いました。細かい具体的な政策には言及せず、バイデン大統領の政治理念が主だったのでメモや原稿の類は必要なかったという解説を聞きましたが、たしかに一理あると思いました。

 日本でも、国会が始まったばかりです。そして、今年は衆議院選挙の年です。どれだけの日本の政治家が、内容がしっかりとありかつ聴衆の心に染み入るような演説ができるのか、それが今の私の一つの興味になっています。

 今年が昨年よりいい年になるかそうではないか、一つ一つ目の前の問題を片付けながら考えて行こうではないでしょうか。

拝啓 麻生太郎財務相殿~あなたはどうしてそんなに傲岸不遜なのですか?

2021-01-20 17:54:09 | エッセイ
 麻生太郎財務大臣からとんでもない発言が飛び出しました。「国民に一律10万円の支給をするつもりはない」という発言です。またあわせて、生活困窮世帯に限定した追加の給付措置さえも「考えにくい」と発言したそうです。

 一律の現金の給付が本当にいい政策かどうか、それは賛否両論あることがわかります。国の予算には限りがあるので優先順位をきちんとつけて支出していかなければなりません。

 ただ、その点を譲ってもこの麻生大臣の発言の冷たく、思いやりのかけらも感じられないこと、今日食べるものにも事欠く人々が聞いたらどんなふうに感じるでしょうか。

 私は前にも書いたように一方的な立場から人を批判することは嫌いなので、極力そのようなことがないように気を付けていますが、今回ばかりは我慢することができません。

 麻生大臣、あなたにはこの国の為政者たる資格はありません。そのような思いあがった気持ちで一般の民を思いやった政を行えるとでも思っているのでしょうか?

 本当に言葉に気を付けてもらいたいものです。その冷たい言葉によってどれだけの国民が傷つき、落胆すると思うのかまったくその種の想像力が欠けているか、自分がそのような思いやり持つべきなどということに、まったく考えが至らないのでしょうね。

 もうあなたには大臣の資格はありませんので、さっさと後進に道を譲っていただきたいというのが、私を含めた国民の大多数の願いです。

 もし私のここでの発言に反論したいなら、この寒空の下どこかに安い部屋を借りて月に7万の生活費で暮らしてみてください。そうすれば、下界の民の気持ちが少しは理解できるようになるかもしれません。

 あなたが出し渋っているお金は国民が納めた税金です。あなたのお金ではありません。それでもどうしてもお金を出したくないのなら、せめて国民を思いやるポーズくらいはすべきなのではないでしょうか。

 その傲岸不遜な態度から生まれる不利益が、きっとあなたのこれからの人生にブーメランのように帰ってくるはずです。齢80にもなられる方に対して失礼な口をきいてしまいましたが、どうしても思いの丈を述べざるをえませんでした。

 …この私の思いは大臣に伝わるのでしょうか。なんの権力も発言力もない一般人の言葉がどれだけの力を持つのでしょうか?その結果を心静かに待ちながらこの寒い冬を乗り切って行きたいと思います。

韓国ドラマ「プレーヤー」~華麗なる天才詐欺師というけれど…

2021-01-19 18:28:35 | 韓国ドラマ
 韓国ドラマ「プレーヤー~華麗なる天才詐欺師~」の感想です。

 主演にソン・スンホンということで、またサブタイトルの「天才詐欺師」というワードに惹かれてわくわくしながらみたのですが、その結果はちょっと残念なものでした。

 アメリカドラマの「ホワイトカラー」の主人公を想起したのですが、このドラマの副題にはちょっと偽りというか、誇張があると感じました。ソン・スンホンに全然詐欺師感を感じなかったのです。

 タイトルから想像すると、上述の「ホワイトカラー」や「オーシャンズ11」、それにルパン三世当たりのストーリー展開を期待したのですが、どの路線にも乗らない中途半端さを感じました。

 アメリカの作品はストレートなストーリー展開でテンポよく進むのに対して、このドラマはやたらと過去に戻るシーンが合間合間に挿入されていて、ドラマ進行のテンポを思い切り乱しています。

 そのうえ、過去に戻ったあと現在に戻る境目がはっきりしないのでどこまでが過去で、どこからが現在のシーンなのかよくわからなくなってしまい、混乱してしまいした。

 この種のテーマのアメリカのドラマや映画は本当にラストまでテンポよく進んでみていて気持ちがいいのですが、このドラマはその点が一番残念でした。

 また、冒頭に書いたようにソン・スンホン演ずる主人公の詐欺師感がまるでなく、その点でも看板に偽りありだと感じました。キャラ的にもそうで、ストーリー自体も詐欺師的な行動が少なくて、どうしてこんな風な脚本になったのかとても疑問に思います。

 細かいストーリーについてはネタバレになるのでここでは語りませんが、一話完結ではないストーリー展開でかつ画面のアスペクト比(縦横比)も通常サイズではなく、映画のワイドスクリーンのサイズになっていて、なんだか長い長い長編映画をみせられた印象をうけました。

 なんだかんだいいながらも3日間で全話見てしまいまいしたが、「キム課長」のような爽快感はなく、ぐったりと疲れてしまいました。

 良くも悪くも韓国ドラマらしいところもたくさんある、オーシャンズ11みたいな感じという感想で、ここは締めくくろうかと思います。


韓国が独裁制へひた走る件~アメリカだってあやしいもの?…

2021-01-15 17:49:39 | エッセイ
 最近のネット上の記事をみるにつけ、民主政権が独裁制化してしまうおそれについて、ヒトラーの例をあげつつ言及するものが目立つようになってきました。

 国民大多数の期待を背負ってヒーローのごとく登場し、合法的に選挙で指導者に選ばれた人物が、次々と独裁制に必要な法律改定、政治体制の改変を行うことを国民が気づかない間、あるいは自らへの信頼を悪用して実現してしまうと、このような恐ろしいことが起こってしまうということです。

 韓国では、従来の検察の独善的な強権力を抑えるという大義名分のもと、大統領やその与党がどんな無謀な政策を実行しても、あるいは極端な話犯罪をおかしても自分たちに追求が及ばないようにするための体制を作り上げようとして、それを阻止しようとする勢力とぶつかり合っている状態です。

 また、アメリカでは任期あと1週間に迫ったトランプ大統領が下院で2度も弾劾決議を受けるという前代未聞の事態が起きています。

 先週の大統領選挙の結果を正式に認定する議決の際に、連邦議会に向かって自らの支持者をデモ行進させたことが、議会を襲撃する暴力行為を招いたとして、その責任を問われているわけです。

 そのおかげで、トランプ氏お得意のツイッターのアカウントまで永久凍結されてしまうという、これまた前代未聞の出来事が起きてしまいました。

 ある記事によれば、トランプ大統領が戒厳令をしいて軍政を施行しようとしていたのかもしれないという、物騒な可能性を指摘するものもありました。こうなれば本当の独裁政権が、あろうことかアメリカ合衆国で誕生してしまうわけです。アメリカは、政界の警察として、そのような勢力を正すべく世界中に派兵してそれを正してきたにも関わらずです。

 私としては、自分が生きている間にこんな大きい歴史上の変革あるいは、事件を目の当たりにできることに驚いているというのが正直なところです。

 もちろん、(軍事)独裁政権など願い下げですが、アメリカはもしかしたらすれすれのところでとどまっているのかもしれません。トランプ大統領はあと1週間で任期切れですが、それまでの間に、またその支持者たちが中心となって暴力によって政権奪取を行おうとする恐れがあるとされています。

 韓国はもはや現在の文在寅政権は任期を1年以上残してレームダック化しているようですし、このまま何も意義あることができずに任期切れになって、自らが敷いた独裁化のレールを敵対勢力にそのまま利用されて自分たちが弾劾、抹殺されてしまう可能性が高まっています。

 今までの韓国政府のやってきたことを思うと、それみたことか、自業自得だという声も多数上がるでしょうが、そうやって国を分断して、李氏朝鮮時代のような勢力争いを永遠に続けていくのかと思うと何だかむなしい気持ちになってしまいます。

 そして、今注目すべきはアメリカです。あと1週間のうちに何が起こるのか目を離せない状態です。どうか、これ以上暴力によって国民の血が流れないようにしてほしいものです。

 来週の大統領就任式はきっと世界中の注目を集めることでしょう。

野良猫たちに思うこと~楽しいことも、悲しいことも…

2021-01-13 17:42:45 | エッセイ
 Youtubeでお気に入りのチャンネルの中で、ある場所に住み着いている野良猫たちの日常を紹介してくるものがあり、それがお気に入りです。猫たちの姿を見ているだけで気持ちが落ち着き、癒される気がするからです。

 しかし、いいことばかりではありません。出会いがあれば別れもあるのです。新しい捨て猫たちが発見されると同時に、亡くなってしまう猫もいるのです。猫たちの訃報に接するたびに自分の飼い猫でもないのに、なんともやるせない気持ちになり涙が止まらなくなります。

 今日もお気に入りの猫が一匹天国へと旅立ちました。不幸なことが多かった猫ですが、最期はお世話をするボランティアの方に看取られながら亡くなったそうです。

 昨年は、心無い極悪非道な輩のために虐待を受けてなくった猫たちもいました。しかし、こちらの方は虐待という暴力を受けたことの方に注意がいってしまうせいか、今回のように力尽きて生命が燃え尽きるように亡くなってしまうのとはまた別な感情がわいてきたものです。

 正直、前回紹介された動画では元気にしていたのに、今日、突然訃報に接してショックと悲しさがとても大きいです。

 自宅にも10年一緒に過ごしている猫がいます。保護猫で、保護主さんに保護されなかったらきっととっくにあの世に行ってしまっていたと思いますが、生後4か月で縁あってうちにきてくれました。

 本当は、あと一匹でも仲間がいればいいのかなと思う時もありますが、怖がり屋の性格を考えると一人の方がいいのかなと思いますし、うちの都合でそのスペースもありません。

 この子が亡くなってしまうことをいつか受け止めなければいけない日が来るのですが、自分でも平常心でいられるかわかりません。

 気が付くともう10年、最近ではこの子を看取るまでは死ねないと心から思うようになりました。できることなら、これ以上不幸な猫たちがうまれないようにと、祈る毎日です。