シンドラー社のエレベータ事故

　シンドラー社のエレベータ事故の件ですが、同社は日本でのシェアは低く、私にとっては利用したことがあるかどうか記憶のない影の薄い存在でしたが、この事故で一転クローズアップされるようになったことは皮肉なことです。

　日本製の製品よりも安い価格が売りだったようで、競争入札のある自治体や公共団体が導入する例が多かったそうです。

　しかし、いくら安い方がいいとはいえ、それは製品の品質がある一定のレベル以上であることが前提で、こんなに故障や事故を起こすようなエレベータでは、いくら安くとも購入したいとも思わないし、また、公共の場所に導入などして欲しくないでしょう。

　安かろう悪かろうという言葉がありますが、今回の件を見ているとそれがどうしても頭から離れません。どうしてこんなに品質の低い製品が、市場に出回っているのでしょうか。監督官庁の責任も問われることは間違いないでしょう。

　ドアが開いたまま上昇するエレベータなど、私が知る限りでは聞いたことがありません。こんな安全への配慮を欠いた製品を設置するなど、言語道断です。

　利用者としてはもっと安全性の高い他社製品に取り替えて欲しいというのが本音ではないでしょうか。

　情報セキュリティ対策製品では、安かろう悪かろうにひっかかったとしても直接人が死ぬことはありませんが、それにしても安物買いの銭失いでは、かえって入札制度の精神に反することは間違いないでしょう。

　安いことには必ずわけがあります。安いからといってすぐに飛びつくのだけは避けなければいけないというのが、大きな教訓でしょうか。