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ウイニーの後始末再び~大海に漂うデジタルデータ

2006-03-18 05:00:00 | 情報セキュリティ
 ウイニーによる情報流出が止まりません。そこで、ウイニーによって流れ出した情報は一体どうなってしまうのか考えてみたいと思います。

 ここで、基本を押さえておきます。PC上に蓄えられ、ウイルス感染したウイニーで流出するデータはデジタルデータです。特にデジタルデータということが大変重要になります。なぜかといえば、デジタルデータにはオリジナルと複製の区別がないからです。

 そして、通常このような流出事件で外部へ出て行くデータはそもそも外部へ配布するという想定をしていないので、電子透かし等の著作権保護を施していません。そのため、いくらでもオリジナルと同じ品質のデータをバケツリレー式にPCからPCへとコピーされていって、あっというまに世界中に広がってしまうのです。

 このような状況に陥ってしまうと流出したデータは完全に持ち主の制御を離れて、あたかも大海に漂うガラス瓶のごとくネット上を漂流することになります。しかも、オリジナルと同じ品質のコピーが数え切れないほどたくさん作られているのです。

 ここまでくれば、ウイニーによって流出したデータの末路はおわかりでしょう。正解は、どうすることもできないです。つまり、コピーをすべて回収したり、消去したりすることが事実上不可能になるということです。ウイニーがファイルの交換経路に関して匿名性を高める作りになっていることが、これを助長することになります。

 オリジナルと寸分違わぬデータがインターネットという大海を漂っている様を想像してみてください。そのデータに興味を示した人間と出会うたびにコピーが作られ、データが増殖を繰り返していくのです。

 このような結末は、情報がデジタル化されコンピュータで取り扱えるようになったときからのいわば宿命です。情報の流通や加工が飛躍的に容易になったことの代償という考え方もできます。

 情報流出という言葉を気軽に使いがちですが、情報に関してはまさに流出という言葉がふさわしいのです。大切な情報が自分のコントロールが及ばないところへ流出してしまった場合は、覚悟を決めなくてはなりません。もう自分自身ではどうすることも出来ないのですから。

 デジタルデータのこのような特質をよく理解して、これからもうまくコンピュータとつきあっていかなければならないのが、われわれの定めなのです。

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