「おおかみこども」の里、富山県上市に行きました。
コヨーテさんが生まれた場所よりもっと自然が多い場所だった。
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上市駅。
とりあえずいろいろなブログホームページなどで「まずは上市の観光案内所へ行け」という指示が書かれていたのでそうすることに。
中に入るとおおかみこどもの展示であふれかえっていた!
その他の展示や資料を探すのが容易ではないくらい
(やや脚色)でありました。
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特別住民票とノート。コヨーテさんも一筆アレ。
係の方はとても親切かつ丁寧に周辺の「作中に出てくるモデルになった場所」について教えてくださいました。
まずは案内された場所に向か…うまえに、駅周辺をうろついてみました。
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下の画像は、雨が決意した日に豪雨になるけど、その途中で雨が降り始める描写で出てきた田んぼの中の十字路みたいに思えた…たぶん違うんだろうけど。
田園地帯のようで、あちこちで稲刈りが行われているのを目にしました。コヨーテさんのふるさとも農業が盛んだったけれど、稲作はほとんど行われていなかったんです。
なんか、新鮮というか…そういった光景を間近で見られる機会がなかったので…
さて、
ここからは、「花一家の家のモデルの古民家」への行き方です。
正直、容易ではありません。
徒歩、バス、タクシー、自家用車など、あらゆる方法を紹介しているブログがありますが、コヨーテさんのように「歩くのは嫌いじゃない、ある程度体力はOK、山のことはある程度わかる青年男子」、そして「何より、お金がない(あるいはかけてくない)人」に向けての方法をご紹介します。
当ブログでは、
上市駅からコミュニティバスで大岩バス停まで乗り、徒歩(というよりむしろ登山)という方法をオヌヌメします。
理由は簡単。
安いから。(200円ナリ)
…いや、それだけじゃないんです。雪が学校に行くシーンなどで出てきたバスがこのコミュニティバスだからなんです。
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車内は作中に出てきたのとまったく一緒!一番後ろの席に座って、
「信乃ちゃん、席取っといたよ!」と遊ぶのも可なワケです。
いい大人はやっちゃダメだけど。
本数は少ないは少ないのですが、(一日4・5本くらい?細かくは確認しなかったので
ご自身でアレしてください)
ブルーハーツの「青空」を口ずさみたくなるほどの少なさではないので、時間と自分の体力を相談しながら行動すればコストパフォーマンスは非常にいいはず。
コヨーテさんが乗ったときは地元のばーちゃん二人が運転手も交えて楽しく会話していました。何というか名古屋と大阪のチャンポン?な独特な感じがしたね。
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そんなこんなで大岩のバス停に着きました。ここには大岩山日石寺というお寺があり、そのお膝元として旅館やそうめんの店が並んでいます。
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「早く人間になりたい」とお参りを済ませた後、上の画像の真ん中の道をひたすら歩いていくワケです。
何人かと途中ですれ違いましたがみな満足げな表情でした。
西武ドームでは熊代が打席に立ったときか、武隈がマウンドに上がったときに割とよく見られる「熊出没注意」ですが、リアルで見せられると、ねぇ…
山は慣れているはずのコヨーテさんも、斜面のキツさに「これはヤバイかも」とちょっと挫けそうになりながらも進みました。自分を信じて。
ここから先は風景だけで進めましょう。
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↑コレは、なんだ?
20分ほど登った辺り。ふと振り返ってみると、上市の風景が木々の隙間から美しく顔を出していました。
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これで勇気をもらった。
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またさらにしばらく進むと、一本道だった道が二股に分かれます。ここは左へ。
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いい感じの風景!
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少し進んだらまた二股になるので今度も左へ。
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サトイモの畑。
作中でも雨に打たれるサトイモの葉が出てきましたね。
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少し先には…廃屋となっている民家が現れます。自然の美しさと厳しさを両方垣間見ることのできる瞬間です。
いろいろ思いながら進むと、
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幟だ!
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ついにたどり着きました。
コヨーテさんの足で大岩バス停から40分くらいかかりました。
声をかけていただき、いろいろと話を伺いました。すでに来訪者がいろいろいました。
本当にいろいろおもてなしをしていただきました。そんな最中にも次々人が訪れます。
コヨーテさんの実家 -今はもう建て替えをしてしまったけれど- も、築100年は超える古民家だったワケですが、ここの家は壮大で本当に存在感がものすごいんです。
すべての来訪者を歓迎してくださっていて本当にありがたかったです。
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庭の様子。
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納屋の様子。
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玄関から納屋を望む。
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雪と雨が喧嘩した際最後に灰が巻き上がった囲炉裏。
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修繕された窓ガラスと庭の花壇。
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来訪した子供たちには絵を描いてもらって、すべてを壁に貼り付けていました。
ここの方はしっかりと映画をご覧になっていたみたいで、来ていた子供が、「すげー、ここで雪がはしりまわっていたんだよね!」と興奮すると、「ここは花がこうこうこういう場面で…」としっかり返す。すごく細部までよく見ていらっしゃるんだなと感心したわけです。そして、姉弟の子供たちには「雪ちゃん」「雨ちゃん」と呼びかけるなど…
それだけで本当にこの作品を本当に心から愛していらっしゃるんだなと伝わりました。
そのことを思い出すだけで、今、涙腺が壊れそうです。
日本地図があったのですが、今日来た人が「日本全国から来訪者がいるだろうから、47都道府県がうまるように願っています」と渡されたそう。コヨーテさんも(都心在住ではあるが)山梨県代表としてアレしてきました。
田舎の独特のなんと言うか休日の午後ってこんな感じだったよね、とふと思い出したわけです。
親戚のおっさんの家にいるようなゆる~~い時間の流れ方。
ここに行く人へお願いとしては、ぜひゆっくりする時間をとってきてほしい、ということです。すぐ来てすぐ帰るのは本当にもったいないです。ぜひあらゆる人と触れ合ってその時間を共有してほしいです。
そしてお願いのもうひとつは、「(なるべく自分の生まれた場所の)名物の食べ物をおみやげとして持っていく」ということ。なんだかそれが貴重な時間をすごさせてもらう礼儀だと思いました。コヨーテさんも山梨や東京ではないけれど、先日上田市に行ったときのお土産を持っていきました。
バスの時間も迫ったので、後ろ髪引かれる思いで戻りました。
涙が出ました。
本当に、来てよかった、と。
プライスレス。
「実際に現地にこられてよかった」という感動より、さらに大きなものをもらいました。
人生に挫けたとき、きっと思い出すだろう。
絶対に忘れない。
その他にも観光協会でいろいろモデルになった場所を教えてもらいましたが…正直、これだけで十分でした。今度は皆さんがじかに訪れて触れて見てください。
きっと人生の大きな柱ができます。
明日も富山にいます。まだ予定決めてねーー!!!!
【おまけ】
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上市のショッピングプラザでアレ。上市から上田への旅行プレゼントだって。おおかみこどもの里からサマーウォーズの里への旅行って、なんか感動だな。狙ってやってるんだろうけど。