南郷でキャンプを見た後は、日南市の隣の串間市で一泊しました。そして市の観光案内を見るうちに「ここは行っておきたいな」って場所を見つけたので朝早くに行きました。
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串間駅。建物の半分以上を「駅の駅」(道の駅ほど広くはないものの、地元特産品を売っている)が占めており、電車を利用する以外にも来訪者が多い場所です。
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隣にはかつて使われていた電車を利用した観光案内所があります。コヨーテさんが訪れた時は朝早くなので開いていませんでした。
さて駅前からコミュニティバス(ワゴン車のでっかい版)が出ており、コヨーテさんの向かうべき「都井(とい)岬」に向けて出発。
終点まで他のお客さんは乗ってきませんでした…。
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終点。ちょっと離れた所にはビジターセンターがあります。
さてなぜコヨーテさんがここに来たのかというと、ここには在来の野生馬・「御崎(みさき)馬」が生息しており、競馬関係の仕事をしているコヨーテさんとしては「どうサラブレッドと違うのか」というのを見に来た次第です。
ビジターセンターでは野生馬についていろいろ展示がされていたりガイドをしてくれるのですが、着くのが早すぎて開いていませんでした。開館時間まで、遊歩道があるらしいので散策。
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やたらと「馬の落とし物」が落ちていました。
ビジターセンターの周辺は高台にあるので、しばらくは道を下る感じでした。
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こういう開けた景色のいい場所も。
しかし…だんだんと下り道は険しくなり、「どこが遊歩道なんだ?」とツッコミ入れつつヒィヒィ言いながら山道を下る。
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やがてソテツの原生林が現れます。ソテツは南国特有の植物で、ここがソテツの自生する北限だそうで、非常に貴重なものなのだとか。国の天然記念物にも指定されているそうです。
ほとんど手付かずのようで、また、道には手すりがないので一歩踏み外せば
花お母さんの「しっかり生きて状態」になってしまうので注意が必要です。
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かまどみたいなモノを見つけたけど、コレはナンだ?
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ようやく一番下まで下りきると御崎神社があります。縁結びと航行の安全のご利益があるそうなので「今年こそ良縁かまありますように(なるべくケモノ娘のお嫁さん希望)」とお願いしました。
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実はここにある御崎神社は仮設のもので、実際は何段もある階段を昇るのですが、落石のために仮設のものを設置したそうです。
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後ろを振り返ると、これだけ山を下ってきた達成感と、ソテツの壮大な姿に圧倒される気持ちがありました。
ビジターセンターに戻ると、開館時間を過ぎ、いろいろ展示を見て、「時間がないけど案内してもらえますか」とお願いしてプランを考えてもらいました。わずか310円で展示が見られて、なおかつ周辺の案内をしてもらえます。
春一番
(今は亡き「今回もまた負けてしまいましたが…」の猪木のモノマネの人ではない)の翌日ということで非常に風が強かったので「ひょっとしたら林に隠れているかも」ということを聞かされて「会えないかもなぁ」とちょっと後ろ向きな感じを抱きつつ車で案内してもらったら、
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いました!
のんびりと、自分の思うままに動いている感じでした。
そしてガイドの方からこの御崎馬のいろいろなことをうかがいました。
・都井岬には「在来種」と、「外来種とのハーフ」がおり、後者は御崎馬としては認められていない(後者は栗毛の馬がほとんどだが前者には栗毛の馬はいない)
・野生馬だが、きちんとセンターで頭数の管理はしており、年一回の健康診断を行っている(数年前に馬インフルエンザが流行ったとき罹患している馬がいたため、残念ながら処分しなければならなかったことも教えてもらった)
・しかしながらそれ以外に関しては本当に野生のままなので、怪我をしても獣医に診せることなく自然治癒にまかせる
・残念ながら死んでしまった馬は、そのまま放置され、他の動物のエサとなり、骨などは小動物の住処として「利用」される
・さっきソテツ林の方まで歩いた道は、「人が作った道を馬が歩いている」のではなく、「馬が作った道を人が歩いている」
・メスはメスと子供だけで群れを作り、独り立ちしたオスはそのまま孤立するかオスのグループで生活する。またメスのグループは最長老の指示に従ってグループは動く
・食べるのは野芝だけ。決して他の植物は食べないし、芝が足りなくなるまでは食べない
…覚えている範囲ではこれくらいかなぁ。もっといろいろ教えてもらったんだけど。
本当に短い時間ながらも貴重な体験をできたし、親切にしてもらいました。携帯のカメラで撮影したけど電池切れた時に、ガイドの人のカメラで撮影してもらって「後で送りますね」って言ってもらってすごく気づかいしてもらいました。
また是非是非、絶対訪れたいですね。寒い時期で馬も冬毛フッサーの状態だったから、今度は別の時期に、ゆっくり訪れたいです。
みんなも是非行ってね!