18きっぷで、先月頓挫した会津への鉄道旅行に行った。
3時起床、4時前出発のスケジュールもだんだん慣れてきました。あんまり慣れすぎるのもアレだけど。
まずは始発で東北本線をひたすら北上。
宇都宮線区間はほぼ就寝時間と化し、宇都宮で乗り換えて黒磯まででも同じくほとんど寝ていた。
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黒磯から北はコヨーテさんは初体験。
急にシラカバ林なんか出てきて風景もそれまでとはかなり異質なものに。
場所によっては残雪も…。
福島県に入る辺りからは雲行きも怪しくなりだしてきた…。実は天気予報で「会津地方は雪のおそれ」と聞いていたので不安があった。
それでも、白河など都市部が近づくにつれて青空も見えてきた。
そして出発からおよそ5時間、郡山に到着。
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福島県はちょいちょい来ているけど、郡山は初めて。ふぐすま市よりなんだか栄えてる感じが。
朝飯とかに時間を費やしてしまったからあまり街並みは見て回れなかった。
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磐越西線で会津若松へ。
郡山を出発した時は快晴だったけど、またもや天候が怪しくなりだし…
ついに磐梯熱海付近では本降りの雨になってしまった。
そしてトンネルを抜けたらそこは吹雪だったんだよ。
夜の底も白くなったよ。
積雪量も半端なくなってきた。やばいかな と感じつつも、猪苗代湖畔駅付近の車窓からは雪原を駈けるホンドギツネが見えて、すごく神秘的に思えた。やっぱり雪って不思議だ。
やがて天候も回復しはじめ、遠くに磐梯山を臨めるようになった。
今まで大きな山の見える景色は沢山見てきた。例えば富山県なら立山、群馬県なら赤城山、そしてコヨーテさんのふるさとの山梨県なら富士山…。山っていうのはその土地のシンボルとして永久に存在し続けるだよなぁ。里帰りした時も、変わらずにそこにあり続ける存在。
会津の人にとって、磐梯山はそんな感じなのかな。
コヨーテさんは色んなことを考えた。
気がつけば再び天候は快晴に。会津若松が近づくにつれて積雪もだんだん少なくなった。
そして到着。
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若松もあんまり滞在できんかったな~。
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コヨーテさんは歴史に疎いのでアレなのですが、
長嶋セゲオさんも所属した白虎隊の像が駅前に。
そして先月乗れなかった会津鉄道で南へ(正確に言えばまだこの区間は只見線ですが)。
コヨーテさんの財布にいることが多い野口さんの電車だった。そういや会津の人だよな、野口さんも。
フリーきっぷの購入&腹ごしらえのために西若松で下車。
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駅舎は(コヨーテさん的には)風情があるんだかないんだかよくわからんのですがたぶんあるんでしょう。
北松本駅にクリソツだよな(小声)
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喜多方(に近い場所の)ラーメン!コヨーテさんは太麺派です。
腹も満ちたので、トロッコ列車に乗る前に芦ノ牧温泉のネコ駅長を見学に行く。
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今度は普通の車両でした。
よくよく見たら天浜線のそれと同じの使っているんだね。
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そして到着。
沿線風景からはあまり「温泉街」という雰囲気は受けなかったがあくまで「バスの出発地」であって近辺に温泉街があるワケじゃないんだね。
ネコ駅長はご老体のために「最近はあまり元気がないんです」と、奥でお休みになっておられてよく見れんかった。クルマでやってくる人も多かったが、皆会えないことにガッカリしていた。
そしていたる所に「ネコ駅長撮影禁止」の張り紙。
大本営(という名前の公式ホームページ)にそのこと(会えないかもしれない&撮影禁止について)載せとけよ…。
そのくせ写真集やポストカードなどのグッズは室内に所狭しと並んでおり、「お姿見たいならグッズを買え!」的な
商魂こめての精神が丸出しでコヨーテさん的にはアレに思えた。
買ったけど。
あんまり言いたくないけど、こういう「ナマのシンボル」って消えてしまった後が大変なんだよな。コヨーテさんは「ペリカンのカッタくん」とかたくさんの例を知っているだけに色んなことを危惧してしまった。
そのまま芦ノ牧温泉駅で待っていてもトロッコ列車に乗れたけど、なんだかすぐその場を離れたい気分になったので西若松まで引き返した。
待ち時間のTVでアタック25をやっていたが、
会津に来てまでパネルクイズアタック25を見るとは思わなんだ。
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今度は「AIZUマウントエクスプレス」に乗ったけど、わずかひと区間だけだしあまり良さは伝わらなかったな。「会津鉄道版リゾートビューふるさと」って感じの存在ですな。
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西若松に戻って「お座トロ展望列車」に乗車。なんかナナメってるけど気にするな。
乗客すくねぇ!
ガチで終点までで、コヨーテさん含めて5人しか客いなかったやんけ!
たぶん地元の客からしたら「300円余計にかかる上に見える景色は見慣れたモノばかり」って思われてるだろうし、観光客からしたら「景色はマウントエクスプレスでもよく見えるし、何よりマウントエクスプレスは早いし直通だし」って感じだろうから、よっぽどコヨーテさんみたいな物好きしか乗らないんだろうな。
しかもコヨーテさんはJRの駅で発券していたのだけど、車掌もそこまでやってるヤツはほとんど見たことないんだろう。「あっ、持ってるんスか!」って反応をされてしまった…。
「お座敷車両」「トロッコ車両」「展望車両」の3両に分かれていて、いちおうコヨーテさんは「展望車両」で発券していたんだけど、客が少ないからどこに乗っても大丈夫だったみたい。
いちおう車両の紹介。
会津田島方面の先頭の車両にあるのはお座敷車両。
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コタツでくつろげる。
真ん中の車両はトロッコ車両。
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冬場は窓が着いてるけど、基本は窓が外れていて、写真を撮ったり空気を感じるのには最適。あと今回はなかったけどグッズや飲食物の発売はこの車両で行う。
そして会津若松方面への先頭車両はコヨーテさんがメインで乗った展望車両。
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基本ただのリクライニングシートだけど階段を昇ると…、
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高い所から景色が見えるし、さらにいわゆる「前面展望」が楽しめる。
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運転席もばっちり見えます。
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あちこちに八重たんがいるのもこの車両の特徴。
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路線にはいくつかトンネルがあるんだけど、トンネル内部ではトロッコ車両において壁面にネコ駅長のアニメーションが映し出される。ただ、お話の途中でトンネルが終わってしまって尻切れトンボになってしまうのが残念。
なんかがんばった跡は見えるんだけど、終わってしまえば「こんなもんか」になってしまったかなり残念なアレ。
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そんなこんなで会津田島駅に到着。先月はここで引き返したけど今回は逆方向から来たワケだ。
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前回積雪で全く見えなかったSLも今回は見えたが
依然ブルーシートがかかっていた。
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案内看板は読めたけど。
待ち時間のTVでNHK大相撲中継をやっていたが、
会津に来てまで初日・中日・千秋楽でお馴染みの勝昭&秀平のダブル解説を見るとは思わなんだ。藤井アナウンサーじゃなかったのが惜しまれる。
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ここから先は以前乗った区間。だけど前回降車したかったけどできなかった駅へ向かった。
野岩鉄道の男鹿高原駅。会津高原尾瀬口駅から野岩鉄道に乗った場合最初の駅だが、野岩鉄道公式HPでさえも「なんにもない駅」と紹介している秘境駅だ。
孤高の男のコヨーテさんにぴったりの駅なのだ。
車掌の「またここで降りる物好きがいたよ…」という視線を浴びつつ下車。
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さてどんな場所なのか?
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出口へ向かう階段を昇り、駅を出た場所の景色は?
うわぁ…
いや、噂では聞いていたけどこれ程とは…。
まず出て左を見ますと、
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行き止まりだよ!
そして上の画像の場所から駅の方を振り返ると、
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なんか建物があります。
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変電所だって。
さらに進むと、
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だだっ広くなっています。
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そう、これがかの有名な「男鹿高原駅前ヘリポート」なのです。
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しかし、ちゃんと雪が捌けてるってことは、必要があるってことだよなぁ。
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さらにさらに進むと、大きなカーブがあって、
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ここまで来て、ようやく国道が見えてくるワケです。
時間があったから国道まで行ってもよかったけど疲れるからやめた。
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駅へ引き返して今度は中の散策。
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階段を降りたら、
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あんまり意味がありそうにない看板。
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あんまり意味がありそうにない料金表。
どういう場合に連絡したらええんや~!?
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けっこう高いんだな。
待合室へ入るとベンチの上に、
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駅ノートが入ったファイルが
めちゃめちゃ無造作に置かれていた。
コヨーテさんも一筆したためてきました。
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およそ駅の待合室から見える風景とは思えますぇん。
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いかにも雨がヤマセミを追っかけて溺れそうな小川&雪に覆われた林です。
この駅の歴史としては、元々この辺りをリゾート地として開発する予定だったのが頓挫してしまった という過去があり、「先に駅を作ったはいいが後の時代になったら乗客なんかいねぇ」という
早漏野郎先走りすぎの人間が作った駅なのだ。
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やっと電車来た。
この瞬間の安堵感はたまんねぇぜ。
この後小佐越駅で「近くの商店で常備軟券を売ってる」と聞いていたので行ったけど、「消費税が上がるから値段も変わるのでもう切符は売ってない」と言われてしまった…。どうりで表に「とーぶのきっぷ」というポスターがなかったワケだ。
みんな安倍晋三のせいだ。
そしてますます東武鉄道が嫌いに
イヤな思い出しかない下今市で乗り換えて東武日光へ。
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すっかり夜になってしまった。
当然観光地なんかには行くつもりはなく、JRで宇都宮まで戻ることに。
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JRの日光駅は東武に比べるとこぢんまりしてるけどその分味があっていい。
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画像じゃわかんないけど列車も味あったし、日光線全駅がそんな雰囲気だったな。
宇都宮からはもちろん
熟睡中タイムですよ。
そして日付が変わる前に20時間に亘る長い長い旅が終わった。
今回の旅、さっきも書いたけど「こんなもんか」って思ってしまう点がいくつかあって、アリかナシかで言えば「アリ寄りのナシ」になっちゃったな。
まあ人生、なにごとも勉強よ。