Don’t Dilly Dally

…とことことことこ

五十の手習い

2024-07-09 11:00:16 | 雑記

10代の頃、本ばかり読んでいたくせに学校の勉強にはまったく身が入りませんでした。興味のある分野と興味のない分野の成績の違いといったら自分でもビックリするくらい。

20代の頃は、仕事や勉強よりも恋愛で忙しく、学んだことといえば美容や恋の駆け引きばかり。そのくせキャリアウーマンに憧れて真似してみたり。

そんなこんなでしたが、20代で両親を続けて亡くし、『自立しなければ』とやっと目が覚めて仕事に専念。その甲斐あって30代はとんとん拍子でキャリアアップ。とても充実していましたが、遊ぶ時間も仕事以外で何かを学ぶ時間もありませんでした。

頭のどこかで「40になったら自由に生きよう」と漠然と思っていたりもしました。

 

そして40歳になり、それまで勤めていた会社を辞め、厨房の仕事に就きました。調理師免許取得のため東京の神田で2年勤務。調理師学校を卒業していない場合は、実務経験2年がないと試験を受けられないのです。無事に合格して、料理人と結婚して離婚して(笑)、自分の店を持つために東京の銀座にある個人経営のレストランに勤務。そしてコロナに突入。

コロナ禍で新しい店や古い店が続々と閉店していくのを見て、「自分の店を持つ前でよかった」と本気であのときは思いました。もちろん知恵と根性と実績でコロナを乗り越えたお店も多々ありますが、私にそこまでの力量や才覚があるとも思えません。「運が私の味方をしてくれたのね」と感謝さえしたものです。

 

40歳を過ぎて、つまり会社を辞めてから、一人で東南アジアをよく旅しました。東南アジア各国のなんともいえない熱気が私の心を奮い立たせてくれていたように思います。アメリカ在住の彼とも知り合い、「よし、本気で英語を学ぼう!」と心に決めました。

あれから数年が経ちます。

銀座の店を辞めて、アメリカと日本を行き来し、NY在住の先生に現地では対面で、日本ではオンラインで英語を習っているにも拘らず、まったく上達しないのは何故でしょう?

年齢のせい?それとも漠然と勉強しているから?

きっと、学び方や目標の定め方が違うのでしょうね。

この時間だけは集中して学ぶ。という時間をあらためて見直す必要があるのかもしれません。いきなりネイティブのように話そうと思っても無理な話ですしね。

 

そして仕事はといえば、現在はホテルの調理場で調理補助をしています。住み込みではなく、勤務しているホテルとは別で、不動産屋さんから賃貸でホテルの一室を借りているのですが、その家賃の高いこと高いこと。さすがは別荘地。

一年は今の職場で調理の基本を学ぶつもりなので、その月謝だと思うことにします。

そして英語の勉強も続けないとね。

それから本もたくさん読みたい。自然に囲まれ、鳥のさえずりを聞きながら、ホテルの自室で、別荘地のカフェで、とても恵まれた環境ではないか。と今は思っています。

『子曰く、朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり』 なーんてね。

 


パンを買いに

2024-07-08 07:12:42 | 滞在記(6/2024~)

まずは自己紹介を兼ねて。

私は今、とある別荘地に滞在しています。ここのおもな交通手段は自動車。私は車を所有していないのでバスを使って移動することになりますが、そのバスの本数がとても少なく一時間に一本あるかないか。自分が今までどれだけ便利な場所で生活してきたのかを実感します。

「パンが食べたい!」

そう思ってもそんな簡単にパン屋さんには行けません。これはパン屋に限ってのことでなく。ただ車さえあれば話は別で、ちょっと車を走らせれば別荘地の中にお洒落なお店が点在しています。「車を持ったら?」と友人知人に言われることもありますが、無理無理。私は20年以上も車を運転していない正真正銘のペーパードライバーなのです。

しかし、別荘地をのんびり散策しながらその中に点在するお洒落なお店を訪れてみたり、地元の方に車で連れて行ってもらったりするのも楽しみの一つ。

先日、地元の方がおしゃれなパン屋さんに連れて行ってくれました。

この辺りのお店のほとんどがそうなのですが、こちらのパン屋さんも民家のなかに突如として現れました。地元の人だけでなく観光で訪れた人にも人気があるらしく、いつも混んでいて『なくなり次第終了』で閉店してしまうとか。

ご自宅と店舗が繋がっており、エントランスのお洒落な木製の階段を登ると、同じく木製のベランダがあり、そこが店舗の入口になっていました。木製の可愛らしい店内。真ん中のテーブルには美味しそうなパンがいっぱい。

この日は幸運にも空いていて、すでに売切れのパンもありましたが、まだまだ好みのパンを選んで購入することができました。お目当てはテーブルの中央にあるチョコレートブラウニー。自分用と差し上げる用の併せて5個をトレーに載せて、再びあとの残りをどれにするか悩む。

結果、3種類のパンを購入し、近くのカフェでコーヒーを飲んで帰宅。

                               ※近所のイメージ画像

早速、買って帰ってきたパンの一つ、シナモンロールをガサゴソと袋から取り出してパクリ。美味しい。待てよ、こんなお行儀悪く食べてないで、お皿を出して紅茶でも入れよう。外はまだまだ明るい夏の空。生い茂った濃い緑を窓から眺めながら、いつもよりちょっと早めのお夕飯。

以前のように歩いて行ける範囲にパン屋さんが選び放題にあって、ネットや雑誌で紹介されたパン屋さんにすぐに行けてしまうような場所に住んでいた頃と、そんな簡単には行けない場所に滞在している今とだと、同じように美味しいパンでも有難みがぜんぜん違う。

 

来年までこちらの土地に滞在する予定。滞在記録を中心に思うままに綴っていこうと思います。