私は現在、ホテルの調理場で調理補助の仕事をしています。
完璧な男社会で50歳以上の大ベテランばかり。しかも皆さんどこかしらで料理長を経験してきたような人たちばかりなのです。とても贅沢な環境といえば贅沢な環境で仕事をしているわけですが。
ふと、戦国武将に例えるなら誰が誰だろうと考えてみました。
もちろん料理長は、信長でしょう。
べつにキレやすい性格というわけではないのですが、怒らせたらいきなり刀を抜きそうな雰囲気もあります。なんせいつも包丁を持ってるから刃物が似合うし。(笑)しかし、とても男気のある良い方です。
次に料理長と常に行動を共にしている人。いわゆる料理長の片腕的存在なので、信長筆頭家臣、柴田勝家といったところですね。
※イメージ画像はテキサスのサムライコレクション(BF撮影)
となると、副料理長は明智光秀になるのでしょうか。突然反旗を翻し「敵は本能寺にあり!」と攻め入ってくるとか・・・。まさかね。(笑)
そしてもうひとり60歳をすぎた大ベテランがいます。達観している雰囲気と熱さを併せ持つ人なので、千利休になるのかな。
まだ数名いますが、まあこのへんで。ちなみに私はナレーション担当。
と、仕事をしながらこんなアホなことを考えているわけですが、新しい仕事というのは、新しいことを覚えていく楽しさと、なかなか新しいことを覚えられない悔しさの両方があります。
ところで、サムライ魂をネットで検索してみました。
『高潔で誇り高く、何者にも屈しない強い意志と、穢れることのない心とを併せ持つ、極めて純粋な想いを根源とした、自己犠牲的精神を指します。』
へー。
サムライ魂は会社員として生きていくには不適合かもしれませんが、料理人のような職人気質の世界では必要な魂かもしれません。ちょっと買い被りすぎている気もしますが、でもかなり当てはまるのではないでしょうか。私がここから学ぶことがあるとすれば『強い精神』。
そして『主君を裏切らない』という忠誠心。たとえお上に反旗を翻そうとも、主君だけは絶対に裏切らない。いや待てよ、謀反というのもあるね。いや、それは主君に問題があるのです。(笑)
そういえば、アメリカのお祭りで武将の仮装をしている人を見かけました。
カメラを向けたら撮らせてくださいました。アジア系ではなくラテン系の人のようでしたが、ものすごく暑い日だったのにこの仮装は凄い。これはこれでサムライ魂。
心頭滅却すれば火も自ずから涼し!
これは信長に焼き討ちされた快川紹喜の辞世の句でしたね。しかし、最後まで仏の道を貫いた姿は、戦国武将に決して劣ることのない高潔な精神です。あっぱれ。
『安禅は必ずしも山水を須いず、心頭滅却すれば火も自ずから涼し』