どこまでが仏様なの?素朴な疑問(その1)

2013-11-12 20:35:25 | Weblog
仏教のことを何も知らないアマルです。

最初の疑問が「仏様」って誰を指して言っているのかということ。

お寺に行くと阿弥陀様とかお釈迦様とか薬師如来だ大日如来だ弥勒菩薩だ観音様だと
何でもかんでもひっくるめて「仏様(ほとけさま)」って多くの人が言ってるけど
仏って八百万(やおよろず)の神のような総称なのか?そもそも仏は神ではないから...
八百万の仏の総称?...なんか違うんじゃない?と常々思ってました。

学生時代に学校で習ったけど
仏教の開祖の本名(俗名)は、最も古い経典の言語パーリ語でゴータマ・シッダッタ(Gotama Siddhattha)、
または、少し新しい言葉サンスクリット語でガウタマ・シッダールタ(Gautama Siddhārtha)。
彼は古代インドの小国、シャーキャ(シャカ)族国王の王子として紀元前5世紀に生まれました。

何不自由ない王子としての暮らし。ゴータマはお城(城壁)の中で美しいものしか見せられず育ったため、
人が老いること「老」、病で倒れること「病」、死ぬ「死」ということを知らずに育ちました。
しかしある時、自分もいつかはそうなる身であることを知り、人生がいかにはかなく
苦しみに満ちたものかを知るところとなります。

ゴータマは、人になぜそんなことが起こるのか、そこから抜け出すことはできないのかという悩みを
抱えることになりました。
人間ゴータマの抱えたこの悩みが、仏教の原点とされています。

ゴータマはある日城壁の外で修行者の存在を目にし、それこそが自身の目指す道だと確信をします。
彼は修行の道に入ることを決意し、宮殿を飛び出してしまいます。
その時ゴータマは29歳。妻や生まれたばかりの息子、そして将来の国王としての地位もすべてを捨てて、
生老病死を超える心理を求めるために修行の道に入ります。

↓は、長期間の断食・苦行によって骨と皮だけになって痩せこけた彼の姿を表した像です。
ガンダーラ美術で最も有名な仏像の一つ『釈迦苦行像』。


でもこの修行・苦行(6年間)も無意味であることにゴータマは気付きます。
そして人はなぜ苦しまなければならないのか、どうやったらその苦しみから逃れられるのかを
瞑想によって自分の心を見つめ、思考を深めていき、ついに瞑想を始めて7年目
ゴータマ35歳の時に悟りを得たということです。

生老病死の苦しみがどこから来ているのかを知り、その原因が「煩悩(ぼんのう)」という悪魔であること。
その悪魔をすべて消し去ることで一切の苦しみから解放されるということを悟られました。

でもってここで登場してくる言葉が「ブッダ(Buddha)」というもの。
ブッダとは「真理に目覚めた者(悟りを開いた者)」を呼ぶ総称です。
ですからブッダは個人名ではありません。
それまで眠っていたゴータマ・シッダッタは、(35にして)このとき初めてブッダになったわけです。
「ゴータマ・ブッダ(目覚めた人ゴータマ)」ということです。

ブッダになったゴータマは「釈迦」とも呼ばれます。「お釈迦様」ですね。
この釈迦とは、シャーキャ(シャカ)族の聖者を意味する尊称「シャーキャムニ(釈迦牟尼)」の略。
釈の字だけをとって「釈尊(シャクソン)」とも呼ばれます。
(お釈迦様の仏像が5体あったらシャクソンファイブ..ナンチャッテ


古代インドではブッダと呼ばれる者は多く出たということですが、その中でもゴータマは別格で、
ブッダとは釈迦の事を指す様になっていったということです。

インドで生まれたブッダですが、ブッダという言葉が中国では「仏陀」と書かれ、後に日本に伝わり
「仏」と呼ばれるようになったんですね。

つづく。



東大寺 国宝『誕生釈迦仏立像(たんじょうしゃかぶつりゅうぞう)』
トップ画像はこの立像のお顔のアップです。
釈迦は、産まれた直後に、七歩歩いて右手で天を指し左手で地を指して「天上天下唯我独尊」と話したと
伝えられています。この象はその時の姿を表したもの。
天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)とは「天の上にも天の下にも、ただ、我々人間だけが
果たせる尊い使命がある」というもの(意訳は割愛します
元来、「天上天下唯我独尊」という言葉は釈迦が言ったものではなく、釈迦以前に出世したといわれる
過去7仏の第1仏である毘婆尸仏(びばし)が誕生した際に言ったものとされています。
釈迦が生まれた際に、他の人々がそのように讃嘆したという説が生じて、のちに釈迦自身が誕生直後に
自ら言ったと信じられるようになったようです。

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