もうずいぶんと昔。 大阪で料理人の修行をしている時代に、生まれて初めて鱧(ハモ)を食べた。 それも懐石料理のコースの中で出てきた鱧の椀物、いわゆる「牡丹鱧」を。 最初は白身魚のしんじょか何かと思ったが、それが鱧と教えられ、香り高くおいしい吸い地に、極めて上品で淡白な身でありながら濃厚なうま味をもっている魚と知り、また、「骨切り」し葛たたきにした身を湯にくぐらせ白く花のようにはぜさせ椀種(わんだね . . . 本文を読む
のれんをくぐると初老のご夫妻のみが店内の待ち席に腰掛けていて、その横の空き席に知人と腰掛け案内を待った。 祇園囃子のBGMを聞きながら待合部屋内の壁やキャッシャー横のウィンドーケース内を見渡していた。 「おッ、京うちわ(丸型)がいっぱいあるじゃん。どこぞのごひいきさんの名前がいろいろうちわに書いてある... おッ、(土産用に)手毬寿司がある。かあいらしいやん」 コンコンチキチン、コンチキチン . . . 本文を読む
■紅茶のシフォンケーキ(18cmのシフォン型)・シフォン型はアルミ製(アルマイト加工)・薄力粉はケーキ専用粉・卵は健康卵・紅茶はティーバッグ(TWININGS)のアールグレイ ティーバッグ内の紅茶葉は細かく刻まれていて調理に便利 ・砂糖はグラニュー糖(三温糖・和三盆糖などもよい)・油はサラダ油(菜種油)←ノンオイル派は入れなくてもOKA:卵黄 3ヶ グラニュー糖 10 . . . 本文を読む
さて、先日カキコした「希希のシフォンケーキ」を食して以降、ここ約2週間の間に7種類のシフォンケーキを超久しぶりに試作してみた。 紅茶シフォン、プレーンシフォン、抹茶シフォン、コーヒーシフォン、マーブルシフォン、メープルシフォン(アーモンド&くるみ入)、シナモンシフォン(よくやるでしょぉ菓子職人じゃないのに...凝り性なもんで) で、それぞれに良さはあるんだけど、大人が飽きずに楽しめるシフォンケー . . . 本文を読む
ケーキ名は「蓮根とグレープフルーツのノンオイルシフォンケーキ」 17cmサイズは2,100円だけど、ハズレだと嫌なので一回り小さなサイズ(950円:画像)のものを買った(見た目はどこにでもあるシフォンケーキなのでまずは試食してみようかなと) 包装紙に原材料の明記があったので読んでみた (長年いろいろな菓子を小4の時から作ってきたからそれである程度菓子の内容がわかっちゃう)【原材料】 薄力粉、れん . . . 本文を読む
先日テレビを見ていたら元横綱大乃国の芝田山親方が、自分の舌で選んだスウィーツのお店を紹介していた。 親方は「第62代横綱大乃国の全国スイーツ巡業」(日本経済新聞社)といった本も出版していて、現役時代からケーキ作りも趣味で、腕前もなかなかなモノ。最近じゃスイーツ評論家とも称されてる。 横綱は全国の美味いモノ相当食べてるから口は肥えてるので どんなスイーツを紹介するのかしばし関心を持って番組をながめ . . . 本文を読む
先日、知り合いの女の子が差し入れをしてくれた。「アマルさん、これ今話題の“堂島ロール”っていうんだけど美味しいから食べてみて」ということでケーキ箱を開けて見せてくれた。「ウッヘェ~ 生クリームぎっしりじゃん普通スポンジケーキでクリームを巻き込んだものがロールケーキだろうにこれじゃ生クリームの太巻きじゃん泣けるぜ 」と心に思いつつも口には出さず「あッあッりがとう」とひとまずお . . . 本文を読む
世界3大生ハムと称されるものをご存じだろうか?①スペインの「ハモン・セラーノ(白豚)」「ハモン・イベリコ(黒豚)」②イタリアの「プロシュート・クルード(白豚の腿肉)」「クラテッロ(白豚の尻肉)」③中国の「金華ハム」生ハムの詳細をレポートしているブログは極めて少ないので書き留めておこう。ただし私の専門領域はイタリアの食材なので、今回は「プロシュート・クルード」についてのお話。イタリア語で生ハムのこと . . . 本文を読む
「生ハムとメロン」はイタリアレストランの前菜ではオーソドックスな定番メニューだが、メロン以外にも生ハム(Prosciuto crudo)に相性のいい果物がある。食通の人ならご存じの方は多いだろうが、①イチジク ②パパイヤ ③桃 ④柿①と②は知ってても、③や④は知らない人が多いのでは?イタリア人でも③や④とともに食べた人は少ないだろう。それぞれに完熟していながら ある程度硬い果肉のしまりも必要でね、 . . . 本文を読む
高級マスクメロン+高級生ハム・プロシュートの組み合わせ結論から云うと 味覚と風味を殺し合うまずい組み合わせだ この2つを同時に食すると口の中にマスクメロンの甘いジュースと香りが広がる中ジュースを飲み込んだ後、そこに生ハムの生臭さとラードのような重い脂肪分が口の中に残り広がり、それを肉とともに噛み砕いてから飲み込む代物だ。 推察しうるにこの組み合わせを世に広めたのは 日本の高級ホテルとグルメ評論家た . . . 本文を読む
今から20年ほど前になる私は本気で日本にイタリア料理を紹介する料理研究家になってやろうと考えていた。当時は今活躍されている落合シェフ、山田シェフ、片岡シェフなどは一般人には全くの無名ただ落合さんは当時からイタリア領事館・観光局等の在日伊人やイタリアからの要人・観光客からも高い評価を得ていたな。赤坂見附のTBSの地下のあの店へ私も通ってた。(関口宏氏をときどき見かけた。関口さんは当時グルメ番組を担当 . . . 本文を読む
久しぶりに美味しんぼ編で書こうグルマンのブログ、料理紹介&レシピのブログは数あれど私は料理人の視点、あるいは現地を視察した経験から以下の食材と日本で食されている料理について書き留めておこうと思う。イタリア料理の前菜(アンティパスト)として日本では定着した「生ハムとメロン(Prosciuto con melone)」メロンに生ハムを乗せたり巻いたりして出されるヤツだ!高級フランス料理店などではコース . . . 本文を読む
懐石(会席)料理の献立メニューの最後には口結び、水菓子などといって軽めのデザート類が出される。シャーベット、ジェラート、季節の果物(メロン・スイカ・葡萄ほか)など日本料理には西洋料理ほどデザート類に趣向を凝らすものは少ないのだがこの料亭で出された最後の水菓子(茶菓子とするのが適切)には単なるコース料理のしめくくりとしてともされる以上のグレードの高さを感じた(感動した)ので書き留めておきたい。茶菓子 . . . 本文を読む
次回投稿11/4に書けるかな?ということで昨日予告した高級料亭・懐石料理の止めで出た茶菓子について金曜日に報告したいと思います。参考まで、添付画像創業500余年、和菓子の老舗「へ屋傳六」の柿菓子「柿羊羹」。茶菓子創作の発想のベースはこの柿羊羹にある。これが一流料理人の手にかかるとどう変わる?お楽しみに!にほんブログ村 . . . 本文を読む
クレープの原材料(小麦・ミルク・卵)が日本のものと純度が違うため出来上がりの生地の旨みや香ばしさもやはり別物といえる。乳製品を材料(バター&ミルク)とするクレープ生地には、スウィーツ系(甘味類)以外のものをトッピングする場合、魚介類より肉系の方がやはり相性がいい(チーズ、ハム類)。アツアツの香ばしい生地に、グリエールチーズをのせ、さらに熟成した生ハムのスライスを上乗せし、折りたたむ。熱いクレープ生 . . . 本文を読む