風の向こうに  

前半・子供時代を思い出して、ファンタジィー童話を書いています。
後半・日本が危ないと知り、やれることがあればと・・・。

戸久野第八小学校の呟き

2010-01-24 22:39:47 | 校舎(精霊)の独り言

みなさん、こんにちは。

私は、戸久野第八小学校といいます。物語の一方の主人公、四小の妹です。

四小の八つ下の、昭和46年生まれです。実は、私はこの3月で閉校になります。

すごく寂しいけれど、いろいろな事情で仕方がない・・・・・・です。う、でも・・・・寂しい。

この39年間、私はたくさんのことを見てきました。39年の間に、私からたくさんの

子どもたちが巣立って行きました。その多くは、今ではもう立派な大人になって

います。今、私の所にいる子どもたちは、二十何人という、本当に少ない数ですが、

私は、最後まで子どもたちを、静かに優しく、そしてしっかりと見守ってゆきたいと

思っています。

どうか、私から巣立った子どもたちが、ずっと私のことを覚えていてくれますように。

そして、一小の姉から十小の妹が幸せでありますように。

                平成22年1月24日 

 

 


風の向こうに(第一部) 其の四

2010-01-24 22:01:29 | 大人の童話

四小はちょっと考えたあと、

「人は、自分たちが造った物には心など無いと思っているわ。たとえば、

わたしたち学校の校舎なんて、ただの箱・入れ物と。でも、違うの。

人が造った物でも、皆心はあるの。ただのコンクリートの校舎でも心はあるのよ。

わたしは造られてから今まで、ずっとこうして子どもたちに語りかけてきたわ。

でも、誰も気づいてくれなかった。あなたが始めてよ。ありがとう、気づいてくれて。

うれしいわ。」

と、本当にうれしそうに言いました。そして、更に大きな光で

自ら体全体を包み込みました。