木の実、花の実、私の身

花が咲き終わった後、実をつける。
この実をよぉくみると、実にいとおしい。

それぞれの時代

2011年04月13日 | 日々の想い
ご縁に感謝いたします

東洋占術コンサルティングの「条光」です


グループホーム(認知症対応介護)の仕事をしていると、私は利用者の方に時々怒られます。

気持ちが楽になればいいなぁ、とか、楽しい時間を…との想いから冗談を言ったり、ふざけたりすると

「そんなバカなことを言うもんじゃありません!!」とビシッっと一括されます。

他人にも自分にも厳しくて、人の世話になることをことごとく嫌います。

芯が一本ビシッっと立っている感じがします。

妥協を許さないので介護拒否も多く、プライドを傷つけないように何気なく気付かれないようにケアします。


なんでかなぁ…って背景を見てみると、90後半~100歳~の方が多いので、

大正初期の生まれの方が多く、戦前、戦後と激動の時代を生きてきて、ご主人が軍人だったり、

また、自分自身が戦争体験をされた方もいらっしゃって、五箇条御誓文とか、東条英機、教育勅語

などなど、歴史の教科書に載っているような言葉が普通の会話に出てきます。


なんか…それだけですごいなぁ…よくここまで生きてこられたなぁって

それだけで宝物見つけた!って感じで嬉しくなってしまいます。


それから、我慢強いなぁ…忍耐強いなぁ…こんなに我慢しなくていいのに…

って自分の気持ちを殺して生きている方がいらっしゃいます。

人に気を使い、そんなに頭下げなくてもいいのに…

こちらが恐縮してしまいます。

80代後半から90代前半の方が多く、戦争時代、物資のない時代に生まれ育っている時代だと思われます。

清く貧しく美しく…の時代でしょうか、働き者で働かない人は食うに値せず。

頭が下がる想いです。我慢、忍耐も美徳だったのでしょうか。


それから比較的自由なのは70代~80代前半の方が多いです。

戦争が終わって、世の中の価値観が一変した時代を生きてきていらっしゃいます。

新たな価値観を自分たちで作り上げてきた感じがします。恋愛に対しても、仕事に関しても

それなりのキャリアをもって生きてきた方が多く、新しいもん好きだったり、お洒落だったりします

子どもの頃に貧しい時代を過ごしてこられたので、大人になり豊かになって自分のしたいことが出来た時代でしょうね。


時代とともに価値観は変わってきていますが、どの時代にも共通してあるのは思いやる心、優しさ、愛でしょうか。


どの時代も背景や国の方向性や道徳など、それぞれ違ってきますが、そういうものに惑わされることなく

自分の中にある核としたものを信じて生きたいものですね。

ではまた