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清洲城攻略(1)
天文二十一年 この頃、清洲城内にいた尾張守護の家臣に、簗田弥次右衛門という身分の低い者がいた。
やがて面白い策で戦をすることで成功し、知行を過分にとる 一廉の武将になった。
その経緯は…
清洲城に那古野弥五郎という、若年ながら兵三百ほどを持つ者がいた。
弥次右衛門は、この弥五郎にいろいろ言い寄り、男色の関係を持つようになった。
そうして、
【清洲城内を分裂させ、信長殿のお味方になって出世なさい。】
と時々そそのかした。
何人かの家老にも、同じ様にそそのかした所、欲に目がくらんで賛成した。
弥次右衛門は、信長の所へ挨拶に出向き、
【ご忠節を尽くします】
と言上して内応を約束した。
信長は上機嫌だった。
やがて信長は弥次右衛門の手引きで軍勢を攻め込ませた。
町を焼き払い、農作物を刈り取り、城を丸裸にしてしまった。
信長自身も出馬したが、城は堅固で、尾張守護が居ることもあり、ついに軍勢を撤収させた。
ただ、清洲城内は、【守護殿は隙をみて清洲城を乗っ取るつもりだ】とささやく者が出る等、外より内が大事だと警戒を強めた。
つづく
清洲城
室町時代、尾張守護の別郭として築城され、京、伊勢、鎌倉への交通の要所だったことから、尾張の中心地として栄え、信長は清洲に狙いを定める。