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「チャイルド・プレイ」シリーズ視聴完了

2014-05-23 05:01:04 | エンタメ

映画「チャイルド・プレイ」シリーズを一気に視聴しました。

感想は、とにかく面白かった!

まずは第一作目の「チャイルド・プレイ」の DVD をツタヤで借りてきて観ました。ツタヤには「2」と「3」までは並べて置かれていたので、1 週間ごとに順番に借りて観ました。

「3」を借りるときに「チャッキーの種」も見つけたので一緒に借りてきたのですが、順番としては「チャッキーの花嫁」が先になります。やっぱり順番に見ないと気持ちが悪いので、ネットで探してみるとニコニコ動画にアップロードされた動画を見つけたので、「花嫁」はそこで観ちゃいました。

最後の「誕生の秘密」だけはネットでもなかなか見つからなかったのですが、YouTube で有料配信されているのを見つけたのでレンタルして視聴することができました。

第一作目は 1988 年公開ということなので、私が高校生くらいの作品なのかな。もはや古典と言ってもいいほど有名な作品ですが、今まで一度も観たことがなかったのでストーリーは全く知りませんでした。

最初はホラーっぽい雰囲気はあるのですが、「2」辺りからすでにコメディーっぽくなり始めていて、怖いという感じはほとんどしませんでした。

人殺しの残酷なシーンが多いので「面白い」とか言うのも不謹慎かもしれませんが、とにかく面白いので続けて全部観たくなってしまったのでした。

ある意味、「2」以降はすべて第一作目の「セルフパロディー」とでもいう感じで、例えるならば、「ゾンビ」に対する「バタリアン」みたいな感じかな。

他のホラー映画のパロディーなんかもたびたび出てきてマニア心をくすぐります。

内容もワンパターンということもなく、毎回異なる切り口で凝ったストーリーになっていたりして飽きさせません。これ、結構重要ですね。ホラー映画の続編はワンパターンになりがちですから。

人形が動き回る様も可愛いんだよね。人が演技するよりもずっと面白い。何をやってもチャッキーのアクションがコミカルに見えてしまうんだよね。そういったところが「チャイルド・プレイ」の最大の魅力なんだと思います。

ツタヤでは「花嫁」を飛ばして「種」が置かれていたのは、ちょっとした話題性がある内容だったからかもしれません。DVD の音声切り替えで、通常の納谷六郎さんによる吹き替えの他に、お笑い芸人の山崎邦正さんの吹き替えも収録されているのです。

山崎邦正さんは持ちギャグでチャッキーのキャラクターを演じることがあるので、それが縁で吹き替えをすることになったようです。

今回は山崎邦正バージョンで視聴してみたのですが、運が悪いというかなんというか、「種」ではチャッキーの狂気じみた叫び声のシーンがほとんどなくて、山崎邦正さんのギャグの持ち味が全く出ていなかったように思います。セリフ回しは声優素人の芸人さんにしては意外に上手で違和感もなかったんですが、個性が完全に死んでしまっていて、はっきり言って全然詰まんなかったですね。

「3」まではオリジナルの英語の音声で視聴していたのですが、やっぱりオリジナルの声優さんの声が一番だと思いました。迫力は最高です。

「花嫁」は選択の余地がなかったので納谷六郎さんによる吹き替えで視聴したのですが、納谷六郎さんの声もなかなか良いと思いました。さすが、ベテランの声優さんです。

最後の「誕生の秘密」は、たまたま見つけた動画が吹き替え版で、そのままレンタルの申し込みをしてしまったのですが、YouTube の動画は DVD と違って音声の切り替えができないということに後になって気づきました。調べてみると字幕バージョンの動画も配信されているようだったので、そっちにした方がよかったと少し後悔しました。

ちなみに、レンタル料金は 400 円でした。ツタヤで DVD を借りれば 100 円だし、音声の切り替えもできるのに、それもできない動画に 400 円というのはちょっと高いかなという気もしました。100 円以下なら割に合うかなって感じです。

YouTube では高画質(HD)の配信もしているのですが、そちらを申し込もうとしたら「あなたのパソコンでは視聴できません」とか言われて申し込みできませんでした。スペックに問題があったのかな?

HD 画質で観れるならツタヤで DVD を借りるよりはましなので、ちょっとくらい料金が高めでも納得なんですけどね。

内容は「種」までのコメディー路線から一変して完全にシリアスな正統派ホラーに戻ってました。スケールはダウンして小ぢんまりとした感じになってしまっていますが、それもまたよしといった感じでしょうか。いろいろと過去の作品の「まとめ」的な内容になってました。いろんな意味で「大人」になってしまったとでも言いましょうか。

チャッキーの顔が以前よりも可愛くなったなと思ったのですが、実は特殊メイクだったようです。特殊メイクのラバーをはがすと、縫い目だらけの醜悪な顔に戻りました。なるほど、そういうわけかと納得。

でも、「チャイルド・プレイ」はこんな風にまじめに作るよりは、おバカ映画路線を走り続けるのも悪くないような気もします。最後はうまくまとめられちゃってるので、もうこれで最後、続編はないかなって感じもしますけどね。(あるのかな?)

第一作目が作られた当時と違い、今や CG 全盛で、チャッキーのようなキャラクターも CG で違和感なく作り上げることもできるほど技術は向上していますが、CG ではない人形だからこそ出せる面白さは、逆にいまどきの映画ではほとんど見られなくなってしまいましたよね。

大道具・小道具の職人技が生きる「チャイルド・プレイ」のような味わい深い映画は、もう二度と作られることはないのかもしれません。

残酷でめちゃくちゃな映画ですが、こういう映画を観ておいても損はしないと思います。


「ホビット 思いがけない冒険」を観ました

2014-05-18 21:27:45 | エンタメ

ツタヤで借りてきた DVD で「ホビット 思いがけない冒険」を観ました。トールキンの小説が原作の映画です。監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンですね。「思いがけない冒険」は三部作として作られる予定の第一作目ということらしいです。

小説の「ホビット」はずっと前に一度読んだことがあります。「ロード・オブ・ザ・リング」の 60 年前の話ということらしいですが、ホビットのビルボ・バギンズの若いころのお話です。

小説を読んだ時の印象ではシンプルなおとぎ話のようなものだと思っていたので、三部作で作るほど壮大なお話だったかな?と疑問に思っていたのですが、DVD の映像を観て納得しました。やっぱりこれくらいの尺がないと物語は十分に再現できないなと。

小説の記憶は明確ではないので映画ではどの程度再現されているのかはっきりとは言えないのですが、どのシーンにもなんとなく覚えがあったりして、削るところなんてほとんどないなと思いました。それで約 170 分です。約 3 時間?

うは、3 時間も観てたのか!

映像はとても素晴らしいです。美しい自然の風景が目にしみます。残念ながら DVD では本来の美しい映像を再現しきれていないと思います。こういう映像こそブルーレイなのでしょうね。最新の 4K と呼ばれる高画質動画で観られたら最高だと思います。いや、映画館で観ろよ!

「ロード・オブ・ザ・リング」で登場したキャラクターがたくさん出てくるのですが、原作ではそこまで出てこなかったような気もするので、ファンに対するサービスなのかなとも思ったりして。最初からいきなりフロドも出てきますからね。

特に印象的だったのはゴラムです。ビルボとのやり取りで見せる表情が多彩で、動きもコミカルで、思わず笑ってしまいました。ゴラムのキャラクターへの力の入れようは半端ないと思います。

物語はドワーフたちの故郷の山が見えるところまでかな。

タイトルは「ホビット」だけど、メインは「ドワーフ」なんだよね。

白雪姫でも 7 人だったのに、ここでは無駄に 12 人ものドワーフが出てきます。いや、無駄なのかどうかよくわかりませんが、今のところ誰が誰なのやらよくわかりません。王子の「トーリン」くらいかな、覚えたのは。

字幕では「トーリン」と表記されていましたが、発音は「ソーリン」で、確か小説の中でも「ソーリン」と書かれていたような気がします。

例の「指輪」も出てきますが、今回はそのシーンを描くのが目的と言ってもいいかもしれません。

話の途中までで面白いのかな?とあまり期待はしていなかったのですが、いい意味で予想を裏切られて、とても楽しめました。

続きはいつ公開になるのかわかりませんが、早く観たいですね。


ヘルタースケルターを観ました

2014-05-09 23:49:37 | エンタメ

映画「ヘルタースケルター」を観ました。ツタヤで借りてきたDVDね。

先日たまたまYouTubeにアップロードされているのを見かけて、他の作業をしながらなんとなく眺めていたんですよね。

意外と面白かったのでそのままずっと観続けていたのですが、YouTubeの動画は途中までしかなくて最後の方は観れなかったのです。

それで結末が気になってしまって、ツタヤでDVDを借りてこようと思ったわけです。

DVDではもう一度最初から視聴して、無事に最後まで観ることができました。かなりの長編なので疲れました。いや、長編だからなのか、内容的な問題なのか……。

感想ですが、何とも評価に困る映画でした。

良いとも悪いとも言い切れない。安っぽいテレビドラマのようなところもあれば、完成度が高いと言える部分もあり、芸術性もある。どうも、それらすべてを一つの映画にまとめてしまったことで、作品としては中途半端になってしまったような残念な感じもします。

そんなごちゃまぜな感じがまさに、映画のタイトル通りの「ヘルタースケルター(しっちゃかめっちゃか)」なんだと納得するしかないような……。

主演の沢尻エリカさんの演技は素晴らしい。上手いか下手かというよりも、違和感なく「はまりすぎている」という感じで。彼女はこの映画のために存在する女優であり、この映画も彼女のために存在していると言ってもいいくらい。なんかすごかったね。

私の中での彼女のイメージは「手紙」という映画で、それくらいしか観たことないのでほとんど先入観はないのですが、世間的には「パッチギ」とか何とかのイメージがあって残念がってる人も多いようですね。過去のイメージはどうでもいいです。

性的な描写も多く、かなり生々しく描かれているのですが、アダルトビデオかと思うほどの露骨なシーンもあります。それらのシーンも、特に上手くもなく下手でもなく、ただそこにあるものとして淡々と描かれていたような感じがします。こんなものには意味はないとでも言いたげな描き方でしたね。そのくせ無駄にそういうシーンが多いんですが。

監督さんはたぶん不感症です。

それよりも……こういうことは作ってる側も意図しているかどうかすら怪しいですが、あちこちのシーンで見られる生々しい表現がかなり精神的に来るような気がしました。例えば、何度も出てくる嘔吐するシーンとか。なんかね、吐しゃ物は一切描かれてないのに、とても見ていられなくなって目をそむけてしまいたくなるのです。それって、沢尻さんの演技のせいなのかな? 理由はよくわかりません。

印象的な水族館のシーンがあるのですが、何となく見覚えがあるなあと思って調べてみたら八景島シーパラダイスの水族館だったようですね。私もその水族館には行ったことがあるのです。自分でもいつだったかよく覚えてなかったのですが、ブログを検索してみたらこの辺(アポロ漫録)にありました。3年前の夏だったようですね。

映画の話に戻りますが、ストーリーは、整形して美人になって素晴らしい人生を手に入れたと思ったら、いろいろ失敗して転落してゆくという感じの話でした。

整形」に関しては世間で話題になったりしてその手の記事を見かけたりするたびに気になっているのですが、整形をして綺麗になるなんて幻想にすぎないと思います。いや、断言してもいい。整形では美しくなんてなれない。

誰にだって綺麗になりたいという欲望があるのはわかります。ただ、その欲望を満たす手段として整形というのは100%間違っていると思います。整形をしたという人の顔を見て美しいと思ったことは、今までただの一度もありません。

それも当然だと思いませんか? 人の手で粘土をこねるようにして作った顔がどうして美しくなるというのでしょう?

美というのは、とても崇高なものだと思います。神のみがなしえる業だと思います。人間ごときの稚拙な技術で神の業に勝てるはずもありません。もともと神によって与えられた美しさを、わざわざ人の手で醜くする行為。それが整形であるとしか言いようがありません。

人間にだって、職人と言われるような人たちの技術があれば、完璧と言っていいほどの「整った顔」を作ることはできるかもしれません。でも、「整った顔」が「美しい顔」であるとは限らないのです。美しさとは、どこか歪(いびつ)なものであったりもするのです。その「歪」は人の手では絶対に作れません。なぜなら、人には「整えよう」という習性があるからです。

しかし、人間の中にも神と言われるような人たちは存在します。芸術家の中には神のような崇高な作品を生み出す人もいます。もし、そのような人が整形を手掛けたならば、本当に美しい顔を作ることもできるのかもしれませんね。そういう人は100年に一度とか、1000年に一度くらいは出てくるでしょうが、それではとてもカジュアルに整形手術などできるはずもありません。

しかも、残念ながら、芸術家は整形の仕事をしません。彼らは、整形の技術を学ばない代わりに芸術家になるからです。(たぶんね。)

ともかく、整形なんて馬鹿げてるってことですよ。

私はそう思うのですが、おそらく、この映画を作った人(蜷川さんだったかな)は整形を含め、人の手による作り物の美しさを信じている人なのだと思います。信じているなんて生易しいものではない。崇拝しきってると思います。

だからこの映画も中途半端なんだと思います。

本当に素晴らしい映画は、作り物ではない、本当に美しいものに対する心の奥底から湧き上がる賞賛の気持ちからのみ生まれるのだと思います。神の業に対する謙虚な態度にこそ、感動があるのではないでしょうか。

この映画は、そんな神に対する無謀な挑戦ということになります。それは、人としては「カッコいい!」と評価されることなのかもしれませんが、心を揺さぶるような感動は生まれないんです。「頑張ったね」と褒められて終わりでしょうね。

「綺麗だね」とか「頑張ったね」とか、そんな風に褒められたくて作った映画ということならば、その目的は十分に果たせたのではないでしょうか。そういう意味では、素晴らしい映画だと評価しても良いと思います。出来は決して悪くはないと思います。

そう、それはちょうど、整形によって最高の美貌を手に入れたこの映画の主人公「りりこ」のような、人の手によって美しさを追求した結果生まれた作品。それが、「ヘルタースケルター」という映画なのだと思います。