先日TVでニュース番組を見ていると「俯せで眠る人は、金持ちである(「になる」であったかも知れない)」との説がある、と云っている。「金持ち云々」の登場の前であったと思う、詰まり「俯せで寝る人」との語りと絵が出た処で桑子真帆さんが「わたしこれ!」と云って居た。成程NHKのアナウンサーであれば、少なくとも貧乏しては居まい。当たって居るかも知れない。その説の持ち主はこの寝姿を、落下型と称しているらしい。映画やTVで高所から落ちた者を撮った、あのスタイルである。運勢上か統計上か聞き逃したが、次に良いのは仰向け寝、最悪は、横向きで胎児の様に丸まる寝姿である、という。
私は以前大の字で寝ていた。年と共に寝ていると引力や気圧の為に、あちこちの関節などが痛みを発するようになり、今の処一番痛みの少ない胎児型に落ち着いている。而して貧乏である。偶然かも知れないが当たって居る。金持ちは気持ちにもゆとりがあって、スポーツでも何でも、体を傷めるような無理な事はしないのかも知れない、つまり必然であって、総体的にこの説は正しいのかも知れない。
一頃赤子を仰向けにして置くと、頭の形が好くなくなる恐れがあるという理由で、仰向けに寝かすのが流行った。併し今度は枕で窒息する事故があって、今では元に戻っているらしい。確かに赤子は寝てばかりいるから、頭がひしゃげる心配をするのは解らぬでもない。だが俯せでは顔がひしゃげるのではあるまいか。元に戻して良かったと思う。
老いさらばえた私等が、顔の心配をしても始まらない、痛みをこらえて俯せに寝てみるか、だがそのおかげで金が溜まっても、これと云った使い道も無い、痛みをこらえるだけ損である。第一こんな説が当たっている蓋然性がどれだけあろうか。これを綴るに当たって、上に綴ったように、うろ覚えであったので検索してみたがどこからも出て来ない。朝のニュースであったから、まさか夢を見たのでもあるまいが。
それはさておき、眠っている間にあの世に行ければ、楽であろう、睡眠好きの私にはふさわしい事この上なくもある。