独白

全くの独白

女性の弱点としての化粧

2016-12-30 14:47:15 | 日記
流石に冬休み、今朝家の前を髪の一部を染め派手な化粧をした十代半ばと思しき娘が歩いて行った。
私はフェミニスト、女性を尊崇している。女性を指導する立場に成っても遠慮のあまり適度に厳格な指導さえ出来ず、周囲ばかりか当人からさえ顰蹙を買った程である(当時からこれでは却って当人の為に成らないと思ってはいたのであるが)。が、此の世の殆ど凡ての事物には欠点弱点短所がある。女性もそれを免れず幾つか持っているが、その内の一つに化粧がある。
成長しても素顔で通す人も居るようではあるが、殆どの女性は此の点でも例に洩れず化粧というものをしている。中には、外出するのに化粧しない人をまるで人で無しのようにさえ非難する女性がいる。
私のような無精者は此の点に就いて、心底から男であって良かったと思うのである。就中気の毒なのは、成長して化粧というものをし始めた頃である。今朝見掛けた子もその通り、歴然として板に付いて居らず化粧が浮いてしまっていて誰が見ても慣れて居ないと解ってしまうからである。殆どの女性が此の一時期を過ごさざるを得ないのには同情せざるを得ない。斯々る時期は何箇月もの長きに亙るのであろうか、それとも一度或いは二、三度経験すれば顔が化粧品というものに馴染んだり技術的向上が有ったりして自然な表情に成るものなのであろうか、私としては後者のようであるよう祈るばかりである。もしそうであるならば慣れる迄の数回だけ化粧はしても外出はせず閉じこもって居れば良かろうと思うからである。
年末の情緒に流されて不要の心配をしてしまった。

風邪の特効薬もインフルエンザには効かない

2016-12-27 15:18:04 | 日記
風邪もそれぞれが特徴を持って居るらしい。今度の風邪は咳は出るが熱は出ないとか、腹に来るが鼻水は出ないとか、喉は痛まないが関節が痛むとか聞く事がある。私の風邪はいつもフルコースであった。喉の痛みに始まる事が多い。痛むような気がした時には既に遅く、暖めてみても生姜やレモンや蜂蜜を飲んでも元には戻れない。涙と共にくしゃみ鼻水咳に熱が出て下痢もすれば関節も痛むし鼻も詰まる。一週間程四苦八苦して漸く、回復の兆しが見える。まず一旦収まっていた涙が又出始める。翌日にはそれがひっきりなしに出る、これが一番辛いが翌日には頻度が落ちその翌日にはほぼ完治する、毎回そういうパターンであった。ところが30年程前にそれが変わった。
当時の文部省が出していた登山の参考書にライナス・ポーリングという米国の学者の唱える説が載っていた。ヴィタミンC(確か一日の必須の量は0、3g弱)を日に1g飲んで居れば風邪の予防になり、惹いてしまったら3g呑めば良いというのである。3gは武田の錠剤では9錠に成る、必須量から推しても見掛け上も(一挙に飲んだ方がなんとなく効きそうな気がするので)爆飲と云って良かろう。幾らヴィタミン剤でも気に成るので一応主治医に聞いてみたが、「良いですよ」の言い方が軽過ぎてなんだか気になる。(三十年実践しているので大丈夫とは思うが、呑み出して数年立った頃10人程で山を歩いていた時に数人が風邪気味だと言うのでー-前日大雨に降られて濡れたりした所為であろうーー皆に勧めたところ飲んだ後でその場にあの特有の香ばしい匂いが立ち籠めたのはちょっと妙であった)
併し思い掛けない副次的な効果も有った。飲み始める十年程前に頬のにきびを思い切り潰した所ニキビでは無かった様で爾後小豆代の薄茶色の染みが残ってしまった。それが飲み始めて数年後に消えているのに気付いたのである。諦め切って、見ても居なかっただけに嬉しかった。
爆飲すると顔にほんのり赤味が差して身体と共に仄温かくなる。思うに熱がウィルスを攻撃するのであろう。ウィルスは微粒子である。幾ら熱が出ても微粒子を燃やす程ではあるまいし、もしそんな高熱が出たら体の方が持つまいと思うが、微粒子というのは便宜上の訳で、実は生物であるらしい。であれば或程度の熱で死滅する事もあろう。事実あれ程ひどかった私の風邪は爆飲をする様に成ってからは、二、三日で殆ど何の症状も無いまま直ってしまうように成り、後で本当に風邪だったのかなと思う位である。
ライナス・ポーリングという人は一人で二度ノーベル賞(化学賞と平和賞)を取ってしまうという傑物である。然れど此の特効薬もインフルエンザにはあまり効かず、以前程ひどくはないが一週間程苦しめられる。インフルエンザでも只の風邪でも万病の元であろうと無かろうと実に重い病気であって、一週間程で治ると経験上知って居るから凌げるようなものの、此の症状がもし一生続くと宣告されたとしたら、いっそ死んでしまいたいと思うかも知れない。

ミスマッチ(含む、追記)

2016-12-20 20:26:05 | 日記
髪を切って貰い乍ら「モモチがーーー」と云い掛けるとそれだけで受けた。確かに私の歳と「ももち」はミスマッチである。だがそこには下地がある。私の歳とはマッチするがももちのイメージとはミスマッチする番組に彼女が出ていたのである。有名な俳人と吾人のような俳句の素人を代表するような数人が出て、視聴者と共に俳句をその俳人から学んで行くと云うものである。著名な編集者に限らず放送業界の同様な立場の人達というのは大したもので、伯楽だらけという感がある。一見全く場違いな人を引っ張って来て、どうなる事かと視ているとその出演者たちが意外な才を発揮して見せてくれるという事がよく有るからである。ももちもその一人で、回を重ねる毎に不勉強ではできない筈の思い掛けない秀句を創る様になって来たのである。時間外の勉強が有料なのか無料なのか知らないがいずれにせよ誰にでも出来る事ではない。見ていると一所懸命さも充分に伝わって来る。伊達に‘タレント’と呼ばれては居ないとしみじみ思う。その番組のメンバーは交替したが、先日久し振りにももちの名を新聞で見掛けた。芸能界を(?)引退して幼児教育を学ぶ為に大学に行く(?)そうである。頭の下がる話である。彼女と幼児達とは将に(斯様な言い方の正否は不勉強にして知らないが)ベストマッチと云って良かろう。おそらくあの番組と出会い句作に勤しんだ事も、彼女が自己の内面と真摯に向き合う縁(よすが)と成ったのであろう。人間、どこで飛躍のきっかけを摑みどんな処で躓く事に成るか知れたものでは無い。あの番組の新メンバーに‘ノンスタイル’が居り、石田明さんはももちの様に句作する立場で、彼も一所懸命勤しんで居り近頃は進境著しいものがある。井上祐介さんは句作はせず司会を専らにしていた。

2017年2月1日 追記
この番組は毎月下旬の一度しかなく、十二月下旬の放送は多分収録済みの筈ではあるが、年末のドサクサに紛れて、無かった。一月下旬の時は出演者が一人減って居り、石田さんが司会を兼ねる様になっていた。こういう場合のNHKの対処法の例に漏れず、説明は一切無かった。井上さんの不在を除いては全く今迄と変わらず始まって、終わった。新聞に依ると井上さんは近いうちに書類送検されるそうである。

マクロ経済スライドのやり方

2016-12-18 16:14:10 | 日記
将来支給すべき年金用の資金の確保の為に、今の支給額を年に1%ずつ減らして行く事は既定の方針であったらしい。但し今迄は、このマクロ経済スライドというものを、デフレ下では実行しない事にしていたが来年度からは繰り下げてではあるが実行する事にしたらしい。実行する時期はインフレ局面に入ってからであると云う。だがどの道下げるのであれば、態々遅らせて物価の上がり始める時期に纒めて5%、10%と下げられるより低物価のデフレ下で毎年1%ずつの方が受給者にとっては遙かに対処がし易いと思うのである。如何に我が国の誇る議員や優秀な官僚と雖も流石に他人の生活を如実に想像する力迄は無いからこういうやり方を採る事にしたのか、又は解っていて所謂ハラスメントをしているのか。それとも私が何か見落としている所為で思い違いをしているのであろうか。

土砂崩れ。そしてーーー

2016-12-13 21:09:45 | 日記
                 
                  春出水 然様ならとて 電話切れ


秋の長雨が続くと思い出す事がある。何年も前の事で記憶違いは有ろうが、大雨による土砂崩れで増水した川に押し流されまさに沈もうとする車中の女性から家に電話が掛かり、夫や子供に別れの言葉を残して切れたというニュースに接した。携帯電話というものが在って良かったものか否かを考えさせられた。声は間近で聞こえるのに手を差し伸ばす事ができないのである。勿論最期に声を聴く事が出来て良かったという思いもあったかも知れないが、当事者で無い私には此の上無い悲痛さが想像されるばかりである。斯様な事を敢えて題材にして下手な句を捻るのは自身切なくもあり又死者と遺族への蹂躙になりそうで長い間出来なかった。併し長年を閲して、爾後も吾人を襲い続ける数多の災害を生き延びた人々の言動に接する事で、思いは変わって来た。残った者がささやかにでも亡くなった人々の最期を能う限りつぶさに語り継いで行く事こそが死者への鎮魂と成り得るようである。
風邪を惹いたらしく打ち沈んだ気分の今宵、降りしきる雨の音に眠られぬまま綴ってみた。