17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

牡蠣

2022-11-21 18:46:26 | 日記
牡蠣船や八百八島も箸の先

季語 蛎の傍題 イタボガキ科に属する二枚貝の一種。左殻は大きく深く、右殻は小さく浅い。世界中に分布し日本でも広島・佐渡・能登・志摩・松島などが有名産地で料理も多種で美味である。旬は厳冬であるが、九月から四月まで、英語の月にRの入った月は安心とされている。歳時記抜粋。

掲句 八百八島は松島湾の島の数のことで、島の多さを誇張しての言葉。松島湾を観光船に乗り、牡蠣鍋に頬を膨らませている状況を句にした。


落葉降る

2022-11-21 09:51:56 | 日記
山宿に釘を打つ音落葉降る

季語 落葉の傍題 冬。あらゆる落葉樹は葉を落とす。梢から離れた葉は風に吹かれて舞い、あるいは音もなく地上に散り敷く。山野を埋め尽くす落ち葉は地表を覆い堆積する。現象としては軽やかに吹き散り地に留まる落ち葉の情景だが、どこか落莫・寂寥のイメージを負う。

掲句 めっきり寒くなったこの頃 冬季間車の通行できないところではすでに道の側溝には落ち葉がつもり、すっかり埋もれている。掲句は冬季間、道が封鎖される寸前の山間の宿の様子である。この館の人々は麓の本宅に帰り、春の交通解除を待つ。