17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

猫の恋

2023-02-22 16:16:36 | 日記
ガラス戸を閉め忘れたる猫の恋

季語 猫の恋 猫の繁殖期は年に数回あるが、特に早春の盛りのついた猫の行動を指していう。雌猫が発情して落ち着かなくなると、餌を食べるのも忘れてさまよい歩き、雌をめぐる争いで傷をおったりする。飼い猫が何日も家を空けて痩せて焦燥しきって帰って来ることもある。人間の傍らで暮らす動物であるだけに、この時期の猫の様々な生態は細かく観察される。俳人は、本能の赴くままに恋やつれした猫の姿に、人間の恋を重ねて、洒脱にユーモァを込めて詠んできた。
歳時記抜粋。

例句  猫の帰宅を待ってガラス戸を少し開けておいたが、、、、。

例句 おそろしや石垣崩す猫の恋  正岡子規

 雨水

2023-02-22 06:56:59 | 日記
 源泉の配管長き雨水かな

季語 雨水 二十四節気の一つ。陰暦正月の中。太陽暦では二月二十日頃。
立春になって初めて雨が降ることを言う。歳時記抜粋。

掲句 雨水になり源泉からの温泉水の配管が雪解けによって黒々と地表へ姿を現した。

例句  黒々と太い幹なり雨水なり  中村契子

浅蜊

2023-02-21 08:09:25 | 日記
煌めきをお椀に残す浅蜊かな

季語 浅利 マルスダレガイ科の二枚貝。淡水の流れ込む内湾の砂中に住む。北海道から九州にわたって広く分布し、潮干狩りには蛤と並んで大事な獲物である。蛤よりやや小さく、模様は個体によって大分異なる。殻表は布目状で、後背部はやや粗い。殻内は白く、後方に紫色が出る。産卵期は春から秋にいたるが、㈣、五月と十、十一月頃がピークである。肉は美味で、浅利汁、酒蒸し、浅利飯などのほか、スパゲッティにも用いられる。歳時記抜粋。

例句 陽炎にばつかり口を浅利かな  一茶

古草

2023-02-20 05:01:34 | 日記
古草や苦労話を大袈裟に

季語 古草 若草が夏草から秋草になり、冬草として冬を生き抜いたのも再び春を迎えたのもが古草である。常緑の多年草なら大抵当てはまるが、草の姿や形、生えている場所が特定それるものでない。古草は古草のみだけがでなく、若草にの中に混じっているものをさす。駒返る草を古草として扱っている歳時記もあるが、駒返る草は、古草が青さを蘇生したことを指す言葉であり、まだ駒返る前の状態が古草である。

例句  古草に昨日より近き川の音  箕村菜実子