金魚鉢

面倒なこと忘れんと金魚鉢

季語　金魚鉢　金魚玉の傍題　丸い風鈴を逆さまにした感じで、金魚を買いに行くときに持参して、竹ひごに結びつけて紐を持った持ち帰り、軒先などに吊るしたガラス器。しかし今は、ビニール袋の普及により金魚玉もすたれたが、卓上に置くよく見かけるようになった。歳時記抜粋。現在は水の浄化装置や適切な温度管理もする水槽もあり、大型化して室内の特設コーナーに置かれる。小型のものは部屋の特定の場所に置かれるのが普通のようだ。プラスチック、ガラスの容器が普通。筆者。

例句　尾を振れば一面真っ赤金魚玉　　小泉洋一

五月場所

新しき浴衣の模様五月場所　　　

季語　五月場所　　夏場所の傍題　大相撲の本場所の一つで明治10年から興行が始まり、正月の初場所と夏場所の二つになった。それから三場所、四場所、そして現在の六場所になった。東京蔵前の国技館で開催され、初夏としうこともあり、溌溂とした場所になる。　歳時記抜粋。

例句　夏場所や汐風うまき隅田川　　牧野寥々

麦の秋

とろろ汁メニューに加へ麦の秋

季語　麦の秋　五月の下旬頃。麦が黄熟し刈り入れ間近の頃を言う。時候の部類に入るが、より具体的に、風に乾いた音をたてる黄金色の麦畑の風景や、日に舞う麦埃の細やかな光などを背景に置くこともある。

例句　夕べまだ子供の遊ぶ麦の秋　　脇村禎徳　

布袋草

明日からは減食と決め

季語　布袋草　布袋葵の傍題　熱帯アメリカ原産のミズアオイ科の多年生浮草。

葉柄の付け根が布袋腹のようにふくらみ、水に浮くようになっている。夏に15cm~25cmkの花茎を出し、直径3cmぐらいの藤紫色の六花弁をつける。観賞用に栽培のほか、ため池などの水質浄化に役立てられている。歳時記抜粋。

例句　布袋草流れていきし爆心地　　福島せいぎ

滝の音

用水の滞りなし滝の音

季語　滝の音　滝の傍題　垂直に切り立つ断崖を流れ落ちる水を滝という。滝は春夏秋冬、かかっているが、涼気をとらえて夏の季語とした。古くは季の詞と認められず、季語として認可されたのは近代になってから。歳時記抜粋。

掲句　家の近くに用水が滞りなく流れるようにした人工の滝があるので。

例句　千年の杉や欅や滝の音　　　草間時彦