雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

5月5日「端午の節句」と菖蒲

2009-05-05 16:11:05 | 節句人形 五月人形
今日は5月5日子供の日です。もともとは「端午の節句」と言いました。
私たち人形業界の人間にとって大変重要な日であります。

ちょうど我が家の庭に菖蒲(しょうぶ)が花をつけました。



「菖蒲」は、尚武(しょうぶ)に通じ、武を重んじると言うことで、「端午の節句」は武家の間で盛んに祝われるようになりました。

「武」とは好んで戦いを求めるものではなく、二つのホコを止めるという、「会意文字」の通り、平和を祈る深い意味があったのです。

端午の節句は、生れた男の子が、無事成長していくことを祈り、男子の節句とし発展しました。

5月5日。この日は五節句のひとつであります。端午の端は「はじめ」という意味で、「端午(たんご)」は5月最初の午(うま)の日のことです。それが転じて午(ご)という文字の音の五をとって、5月5日が端午の節句として定着したといわれています。

菖蒲は、菖蒲湯につかり、菖蒲酒を飲み、菖蒲枕で眠るなど、その香りが邪気を祓(はら)い、健康を保つと信じられていました。
 
5月5日に飾る、鎧・兜や武者人形も、邪気を祓(はら)い、子供の健やかな健康を願う、日本人独特の文化・伝統であります。

人形は、人々の畏敬や信仰の対象であったわけです。

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