雛人形を作っている江戸木目込人形職人  ~伝統工芸士 新井久夫~

人形のまち岩槻で、おひなさまや、贈答用の木目込人形をつくっている職人のブログです。

「木目込人形の製作体験」の授業が「テレ玉」で

2009-01-21 22:08:32 | 節句人形 雛人形
1月19日、さいたま市立蓮沼小学校で日本人形協会主催も「木目込人形の製作体験」の授業が行われましたが、当日は、地元のテレビ局「テレ玉」さんが取材にいらしていました。

児童たちは、若干緊張しながらも木目込人形を作っているところを、カメラにおさまっていたようです。
出来上がった人形を手に、見事インタビューに答えていた子もいました。

私も今回の趣旨や、指導した感想などを聞かれましたが、残念ながら仕事で工房を離れることができず、放映は見ることができませんでした。女房に「パパ映ってたよ」って言われましたが…。

近日中に、地域の情報として、各新聞でも報道される予定だそうです。

お知らせです。来週1月25日(日)、横須賀さいか屋の雛人形売り場で私、新井久夫の木目込人形の制作実演が行われます。
木目込人形のお雛様にご興味のある方、お近くにお住いでしたらどうぞいらしてください。
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ひな祭りを間近に 蓮沼小学校で「木目込人形の製作体験」

2009-01-19 14:36:46 | 人形業界情報
本日、1月19日、さいたま市立蓮沼小学校で「木目込人形の製作体験」の授業が行われました。
私、新井久夫も講師の一員として指導に行って来ました。たった今帰ってきたところです。

今回は、日本人形協会埼玉支部の主催で、ひな祭りを間近に、子供たちに人形に触れてもらい、日本の伝統文化の良さを理解してもらおうというものです。

6年生、4クラスの児童たちすべてが木目込人形の「わらべ」を完成させる事ができ、楽しい時間でした。

  

子供たちは人形作りの大変さと人形が持っている魅力をすこしは感じてもらえたでしょうか?
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人形売り場

2009-01-18 21:46:08 | 節句人形 雛人形
お知らせの通り、昨日は東京、浅草橋の久月様の本店で、木目込人形の製作実演を行ってまいりました。実際に雛人形を作るところを、たくさんのお客様に見ていただきました。

浅草橋というところは昔から問屋街であり、玩具や人形を扱っているお店がたくさんあります。
昨日も、赤ちゃんを連れた家族連れが大勢いました。
久月様のお店の中も、お客様でいっぱいでした。

一方、わがまち岩槻も「人形のまち いわつき」と言われているように、たくさんの人形店があります。また岩槻は人形職人のまちでもあります。

久月様での木目込人形の製作実演のあと、何店かデパートの人形売り場を見学して来ました。さすが、一流の百貨店はすばらしい品揃えと飾り付けでありました。

浅草橋、岩槻、百貨店や専門店、それぞれシノギをけずっていますが、さて皆さんはどちらで探されますでしょうか?

そうそう、私の工房でも江戸木目込人形のお雛様の小売りを致しておりますので、良しなに。
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「衣裳着人形」と「木目込人形」

2009-01-16 22:04:22 | 文化
前々回、「雛人形の選び方」について触れたとき、雛人形には「衣裳着人形」と「木目込人形」の2種類があるとのお話をいたしましたが、今回はそれぞれの特徴について語りたいと思います。私が木目込職人である以上、木目込人形にひいき目になりますが…。

まず、「衣裳着人形」は華やかで豪華、着付けにボリューウムがある、といったところでしょうか。

一方、「木目込人形」は高貴な、落ち着いた優雅な雰囲気で、飽きのこない面相と形状をしている、といったところでしょうか。

これらの特徴は、一般的に人形業界人の共通理解の感覚であると思います。

さらに、木目込人形のいいところは何といっても、衣裳が型崩れしない、飾り付けと仕舞い込みに時間かからない、なおかつ、収納の場所を取らない、ということもあります。

人形そのものも、木目込人形には、それぞれの職人の特徴が現れます。基本的に筆で書かれた書き目の面相、デホルメされた無駄のないボディの形状、しっかりと織り込まれた上品で趣のある衣装等、一生の宝物であり、お守りとなる事でしょう。

明日、1月17日(土)1時より、東京浅草橋の久月様で、私、新井久夫の「木目込人形の制作実演」を行います。木目込人形にご興味ある方は、冷やかしにいらしてみては?
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小豆粥

2009-01-15 17:18:20 | 文化

今日、1月15日は小正月です。わが家では、この日には小豆粥(あずきがゆ)を食べる風習があります。
これはわが家だけではなく、平安時代から続く、日本の初春のならわしであります。

小豆粥は無病息災の縁起物ですが、小豆の赤は邪気を払い、これを食べるとその年、万病をせず、健やかな一年を迎えられる、と言われています。

日本の古き良き、伝統文化のいいものは取り入れて、継承していきたいと思います。日本人として。

文化とは面倒くさいものではなく、楽しく、みんなが幸せになれる、素晴らしいものだと思います。

ひな祭りもその一つで、私も人形職人として、ある部分、日本の伝統文化を担っている者のひとりとして、しっかりとした木目込人形を作っていきたいと思います。
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雛人形の選び方ですが

2009-01-15 00:08:09 | 人形業界情報
あっという間に時間が過ぎていきます。
腰も痛くなってなってきたので、今日はこの辺で、人形作り、終了にします。

きっと、今頃、まだまだ仕事をしている人形職人達、多いと思います。

さて、雛人形の選び方ですが、普通、一般的にはざっと人形売り場を見て、どんな種類があるのか下調べをし、予算と飾るスペースとの兼ね合いで購入すべき雛人形を決めていくのではないでしょうか。

行く店、行く店ごとに様々な説明をされるので、きっと迷ってしまうでしょう。

私は、まず人形のいいものを選んでほしいと思います。台や屏風は人形を引き立てる舞台装置であると思います。
実際、台・屏風で雛人形セットの雰囲気が変わります。たくさんの雛人形が飾られていると迷ってしまいますが、とにかく人形が主役です。

いい人形とは…?

その前に、雛人形には衣裳着(いしょうぎ)人形と木目込(きめこみ)人形がある事を知っていただきたいと思います。
衣裳着人形とは縫った衣装をボディに着せ、針金で出来た腕を曲げ振りをつけた人形です。

一方、木目込人形とは糊で練った桐の粉を型から抜き、硬く乾かした胴を補正して細いすじを彫り、そこに布の端を挿し込んで作っていきます。(いずれまたの日に詳しく説明いたします)

このように大きく二種類の雛人形があることをおさえておいてください。

そこで「いい人形とは?」ですが、次回のこのブログで、ということで…。
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雛人形の修理

2009-01-12 21:45:16 | 節句人形 雛人形
雛人形の修理の依頼がこの時期になると多くなります。
この時期の修理というのは、親の古くなって傷んだ雛人形をなおして、それを生まれた赤ちゃんに使いまわししようとするものが多いんです。

雛人形はその子が病気や怪我をせず健康で、健やかに育って欲しいという想いを負い、身代わりに厄を受けてくれるのが雛人形なのです。

母親の雛人形はもうすでにお守りとしての役割をはたし終えているのです。
もう十分、働いたわけです。

あるいは、だれかから雛人形を譲り受けるということは、前の持ち主の厄もそのまま譲られる、ということにもなります。

大事にしていた、思い出深い、傷んだ人形を直してあげたい、というやさしい想いは、尊重したいと思います。私どもの工房でも、出来る限り、ご相談にはのりたいと思います。実は古い人形を修理するという事は、人形職人としてとても勉強になります。

しかしながら、人形の修理はとても時間がかかるので、3月3日が過ぎてからにお願いしたいと思います。

はるか古き時代には人形は「ひとがた」とよばれ、紙などで作られた「人の形」のものに身の汚れや、厄を託して川や海に流したそうです。これは現代でも「流しびな」という風習として各地に残っています。

この「流しびな」がひとつのひな祭りの起源だと言われています。
現代のひな祭りのかたちになるまでには、様々な変遷があったようですが、また、いずれの日にか触れたいと思います。
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「木目込人形」も加えてみては?

2009-01-11 21:52:12 | 節句人形 雛人形
きょうは、小売りのお客さまが何人かご来店されました。
皆さん、それぞれ、お気に入りの木目込の雛人形をお選びいただき、ご納得され、ご購入いただきました。ありがたいことです。

昨日、頑張って飾り付けを終わらせて良かったです。
いや、そんなのん気なことを言ってる場合ではないですね。もう1月も半ばになります。

夕方からは、卸のお得意さん向けの雛人形の取り付け(製作)を行いました。
それぞれ、あちこちで売れ出してるようで、催促されちゃいました。

ひな祭り、雛人形に関するブログを見てみると、皆さん雛人形選びにとても苦労されているようですね。赤いもうせんや明るい照明の店舗を、あっちこっちぐるぐる回って、へとへとになっちゃった人も多いでしょう。

飾るお部屋にぴったりの、飽きの来ない気に入った雛人形を楽しくお探しください。どうでしょう、その選択肢の中に、「木目込人形」も加えてみては?
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久月様にはたくさんのお客様

2009-01-10 22:35:41 | 人形業界情報
なんとか、新井人形店もやっと小売用の雛人形の飾り付けがおわりました。

テレビ、ラジオ、新聞の広告など、雛人形の宣伝がとても多くなってきましたね。
期間限定の雛人形の販売イベントもあちこちの人形の専門店等で企画されているようです。

私の工房では、卸のお客様に対しての雛人形の注文に、まだまだ完納にいたっていません。
ここで頑張って、一刻も早く完納を目指したいと思います。

そんなわけで夕方、浅草橋の久月様に、本日完成した分を納品してきました。
本日、久月様にはたくさんのお客様がいらしてたそうです。

お知らせがあります。
今月、1月17日(土)午後、浅草橋の久月本店にて、私、新井久夫の江戸木目込人形の製作実演をさせていただきます。木目込のお雛様を作るところをご覧いただきます。
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人形の製造元だからお安いですって?

2009-01-08 23:38:23 | 節句人形 雛人形
明日は雪が降るのでしょうか?明日は岩槻人形協同組合の賀詞交歓会があるので心配です。それよりもっと心配なのは10日から12日まで(世間は3連休)の天気です。

おそらく雛人形の商戦の最初のヤマがあると思われます。
まだまだ、下見の段階かもしれませんが、あかちゃんが風邪などひかない陽気であって欲しいと思います。

そうそう、時々人形業界ではしばしば使われる、雨の日割引だの、雪の日割引だの、それは言葉だけのことで、嘘ですから騙されないように。

もうひとつ、人形業界で使ってはいけないとされているセールストークに触れましょう。
「製造直売」という売り方です。

人形、特に雛人形は、セット販売されていますが、一軒の人形工房で雛人形飾りのセットは製造出来ません。

例えば、人形の頭(かしら・顔)ひとつとっても、何人かの職人が関わっています。
まず、原型を作る人、その型から生地を抜く人、上塗りをかける人、面相を書く人、髪の毛を植え、結髪する人、髪飾りを作る人…等々、それぞれ別々の職人が作業を行っています。

飾り台や屏風(びょうぶ)によってもお雛様の雰囲気がかなり変わりますが、これらについても、とっても多くの職人が関わっています。

「うちは人形の製造元だからお安いです」というセールストークにはご注意ください。もっとも、製造のある部分に関わっている事は無いとはいえませんが…。
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