「易」と映画と「名文鑑賞」

タイトルの通りです。

謙 15-5 本田済著「易」

2020年11月30日 17時44分13秒 | 
謙 15-5 本田済著「易」
 普通に隣人たちが集まってくるのは、自分に富があるからである。しかるに六五は柔順の徳(陰爻)をもって五の尊位におる。ということは、君主の位にありながら下の人にへりくだることのできる人。そのような君には天下が懐いて来る。あたかも富はもたないのに、隣人に親しまれる人と同じように、徳によって懐かれるのである。この六五に従う人は、おそらく天下のほとんど全部であろう。六五の謙の徳を以てして、なお服従しないものがあれば、それは人間ではない。武力で征伐するがよい。なお他の事に於いても利あらざるなしである。占ってこの爻を得た人、このような徳があれば、敵を征伐してよろしい。何事につけても利があろう。


謙 15-4 本田済著「易」

2020年11月30日 17時21分40秒 | 
謙 15-4 本田済著「易」
 占断としては、利あらざるなしという。しかし、問題は、この爻が、功労は九三に及ばないのに、爵位だけは九三の上にあるという点である。いやが上にも謙譲の徳を発揮して、決して身のほどを過ぎた地位にあぐらをかいているわけではない、ということを示すべきである。