OUT GRADEへの道

出戻りモデラー 幸幸 のガンプラ他プラモの製作記。
3Dプリンターを使用してマイナーMSを製作中!

バビロニア・ウェーブ / 地球環

2023-04-09 12:00:00 | 読書日記

【バビロニア・ウェーブ】



第20回星雲賞長編部門受賞作。昨日受講した堀晃先生の長編小説です。

最初に出版した【太陽風交点】(感想はまた後日)で日本SF大賞(第1回)を受賞されるなど、

自分等からすると言ってしまえば、先生はもう別次元にも思える存在ですが、

そのお人柄の良さでいつもソフトに講評してくださるので、毎回楽しみに受講させていただいてます。

昨日は過去先生も審査員を務めていた創元SF短編賞について、沢山お話が聞けました。

自分的にはその場にいらっしゃる皆さんレベルのSFは今後も書けないと思いますが(泣)、

とりあえずは別のジャンルで頑張ってみようと思ったのと、講義で名の挙がった作品くらいは最低限読んでおこうと決意を新たにした次第であります。

 

先生の場合、作家は兼業されていたので作品の数は少な目ですが、日本で数少ないハードSFの著者としては超有名で

巻末にはイラストレーター加藤直之さん(宇宙の戦士の)が、数ページに渡るコラムをイラスト付きで寄稿されたりしています。





こんなすごい方に教えていただく機会を目の前にしながら、それを活かせる術を持たない自分がホント超情けない……(;つД`)


嘆いても仕方ないので作品の方へ話を戻すと、内容は壮大なスケールの宇宙SF(最近は宇宙ものは人気がないらしい 先生談)で、しかもハード。

海外SFに負けてないです。

自分のような初心者では最早感想を口にするのもおこがましいというか、凄いとしか言いようがないレベル(苦笑)。

 

『バビロニア・ウェーブ』という作品自体は最初は短編で書かれていたようで、

かの小松左京さん(先生の先生にあたる方?)も長編にするべきと仰ったというようなエピソードを後で知りました。

元の短編とエピソードが記載されていたのはコチラ。

【地球環】



短編『情報サイボーグ』シリーズを1冊にまとめたもので、上の主人公と同名のマキタも登場します。

設定は変えてあるので『バビロニア・ウェーブ』ではマキタはサイボーグじゃなかった(多分)ですが、

両方読んで頭の中で世界を再構築してみると面白いかもしれません(笑)。

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不死鳥狩り

2023-04-01 08:00:00 | 読書日記
【機動戦士ガンダムUC⑪不死鳥狩り】
 

『不死鳥狩り』はガンダムUCの外伝的な短編(というより中編くらいはある)作品で、①~⑩で本編完結後の⑪巻に収録されてます。

それを原案に作者の福井晴敏さん自身が長編作品として再構成を行ったのが【ガンダムNT】。

小説などでは割とよくある手法です。(小説は別の方が書かれてますが、名前はクレジットされてます)

 

先日のテレビ版の放送をきっかけに小説の方も読んでみました。

【機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)】

小説の前に、まずは劇場版の感想。(ちなみに自分は劇場まで足を運んだクチ)

原作『不死鳥狩り』とNTでは、時代背景・登場人物も若干異なります。

原作がUCと同時系列だったのに対し、NTはUCの1年後。

感覚としては原作50%+オリジナル要素50%(それ以上かも)といったところで、

原作を読んでなかった人は勿論、読んでた人も楽しめる、

短編を長編に直すんならこれくらいやらないと!!という、まさにお手本みたいな作品でした。

故に作品も文句なしに面白かったのですが、個人的には『ナラティブガンダム』・『シルヴァ・バレト・サプレッサー』等の

ちょっとマニアックな?(笑)ギミックを搭載したオリジナル機体が追加されたのが一番嬉しかったです。

 

小説の方はというと、映画にはなかった(大人の都合でカットされた?)内容が追加で描かれており、

中でも劇場版から登場した割と悪者イメージの強かったミシェルの過去エピソードなどを読むと、同情というか、

ちょっと見る目が変わってしまった自分がいます。

そういう意味で読む価値はあったかなと思いました。

なんか言葉を続けられない……(涙)。これがきっとこの作品の良さなんでしょう。

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ALICEの懺悔

2023-03-25 14:00:00 | 読書日記

【ガンダム・センチネル ALICEの懺悔】



連載時にもMOOK版にもありませんでしたが、小説版のタイトルにはサブタイトルが追加されています。

【ガンダム・センチネル】というと多くの方は、

こっちをイメージされるのではないでしょうか。

S(スペリオル)ガンダムが登場するアレです。

(表紙はEX-S(イクスェス)ガンダム)

 

自分はモデルグラフィックス誌での連載時より、毎回読むのを楽しみにしていました。

昨今では普通となった『ガンダム V.S. ガンダム』の構図を、紙面上ではあるものの、

公のメディアで初めて取り入れた作品だったと確か記憶しています。

(こちらに関しては後述)

途中ガンダムからの卒業を公言していた時期もあり、自分的には近年購入のMOOK版が2冊目、小説版も2冊目という、

今から考えるとちょっと勿体ないことしたなあという、ALICEとは別の懺悔の気持ちがあったりします(苦笑)。

 

月刊誌での連載から1冊に再編集されるにあたり、当時小説の方もかなり改稿されていました。

こちらの単行本を読むまでは、てっきりMOOK版が本来のセンチネルで単行本は加筆修正版だと思っていましたが、

実はそうではなく、再編集時に予定の2倍の原稿が上がってきたため(苦笑)、泣く泣く内容を3割ほど削って詰め込んだのがMOOK版だと知りました。

そのため加筆修正版ではなく、こちらの単行本の小説が本来の完全版となるのだそうです。

なので苦労して連載時もMOOK版も読んだ(読みにくいと編集者自ら言及してるしw)者として、敢えて読み方をアドバイスするなら

 ・小説は単行本で読む。

 ・MOOK版を傍らに置き、小説を読みながら写真と設定を楽しむ。

みたいにすると、努力が無駄にならずに済むかも、です(苦笑)。

 

 

そしてここから先は余談になりますが、上の『ガンダム V.S. ガンダム』の構図、実は個人的には連載時にはあんまり盛り上がりませんでした。

今でこそライバル機の『G-V(ジーファイブ)』(Mk-VではなくG-Vと呼んでほしいというのが、当時デザイナーの明貴美加さん談)といえば、

あの青い、カッコイイ機体として認知されてますが、あれはMOOK版で改稿された姿で、誌面初登場時には実にビミョーな姿で……。

残念ながら当時の雑誌は残ってませんが、設定画で近いのがコチラ。

(MOOK『GUNDAM WARS Ⅱ MISSION ZZ』掲載版のイラストですが、これでも当初の設定画よりだいぶカッコよく描かれてると思う)





カラーリングはアイボリーの下地に赤のラインで、これもまたビミョー……。

参考までにこんな色してました。(これって連載時から顔だけ挿げ替えたもの?)



最終的にあのように変更して大成功だと思います。

 

あとMOOK化では最終巨大MAが追加されたりして……と、語り出すとこれも長くなるので今回はやめときます(苦笑)。

またセンチネルMS製作の際にでも。

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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

2023-03-13 00:00:00 | 読書日記
「これって映画が超有名で、続編も製作されたよね?」と言っても、その時返ってくる反応が「……そんなのあったっけ?」みたいな、
映画が有名な割に名前を知られてない原作代表のような作品(笑)。

フィリップ・K・ディック【アンドロイドは電気羊の夢を見るか?】ーーは、映画【ブレードランナー】の名を出せば、
映画好きの人になら大体わかってもらえます。
それくらい映画の方は日本でも人気がありました。
写真はハヤカワ文庫新装版。旧版はちょっとキモかった気が……。

意外にも自分が原作を読んだのは大人になってからで、今ほどネットが発達してなかった時代、
書店で探すにしても「こんな名前じゃわからんだろ?!」という印象が強かったです(苦笑)。

ちなみにタイトルにある『電気羊』とは、主人公のペットのことを指します。

この時代、本物の生き物のペットを飼うことはある種の社会的ステータスを表し、
一般庶民は『電気羊』のような安い偽物(と言っても本物ソックリ)のペットを飼うことで心を潤しているーーというような、
映画から入った人には多少イメージが崩れてしまう内容が、原作では描かれてました(面白くない訳じゃないです、念のため)。

映画は原作の設定・世界観はそのままに、敢えてそういう不要な部分(失礼)を削ぎ落とすことで、
作品の持つ独特の世界の魅力を昇華させることに注力したのだと思います。そして大成功を。

ストーリーも変えてありますが、加えて続編【ブレードランナー2049】は映画完全オリジナルでもあり、長く楽しもうと思うなら?自分としては初心者にはやっぱり映画から入ることをオススメするでしょうか。


そしていきなり話は変わりーー、

【バブルガムクライシス】(笑笑)。

おそらくその【ブレードランナー】の影響をモロに受けた(オマージュかも)アニメ作品が、80年代に存在しました。
(主人公の『プリス』という名前も、上記の登場人物と同じだったり)

今じゃ普通になったOVA、当時はキット化なんて考えられませんでしたが、近年になってアオシマがやってくれたので、思わず買っちゃった(苦笑)。

箱には『バイク可変メカの傑作登場』とあります。
確かに。カッコよかったよな(遠い目)。

で、モトスレイヴもそうなんですが、個人的にはプリス達が着るハードスーツも好きでした。


残念ながらキット化はプリスの1体だけでしたが、今だったら中を美少女プラモ仕様にするとかして、絶対流行ったやつだと思います。
またしても早過ぎたのかーー。


そして同じバイク可変メカといえば、忘れてはならないのがコチラ!

【メガゾーン23】の『ガーランド』!!
やっぱり変形します!!


こっちも近年アオシマが……と語り出すと終わらないので、今日はもうこの辺でやめときます。(実はモスピーダとかも語りたい)

読書日記からだいぶ離れてしまいましたが(苦笑)続きはいずれまた。
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宇宙の戦士

2023-03-09 01:00:00 | 読書日記
年末年始に書いた小説が、またしても一次落選ーー。
先週後半は広島出張に行ったりしたこともあり、今週になってようやくショックから立ち直ってきました。

ただ自分は落ちたのですが、同じ講座の方が一次通過されていたので、そこは嬉しく素直に応援したいと思います。頑張ってください!!

当分SFはやめようと思った反面、先頃久し振りに読み返した【閃光のハサウェイ】が意外にも新鮮で面白かったので、
この機会に今まで読んだ作品の読み返しも含めて、読書量を増やすことにも力を入れようと思いました。

ーーという訳であくまでネタバレしない範囲での感想など、今後の自分の励み?アイデアストック?のための読書日記をつけることにします。

一番初めは何にしようか迷いましたが、自分にとって初めて本格的に触れた海外SF作品であり、
かのガンダムのモビルスーツにも影響を与えたと言われる名作、ハインラインの【宇宙の戦士】を読み返すことにしました。

最初に入手したのは学生の頃。
写真は近年購入した2冊目で、最新の『新訳版』になります。


ハヤカワ文庫ではこれまでに装丁が2回変わったらしく、表紙の折り返しに過去2回分の表紙も印刷されてありました。懐かしい……。

こちらが初版、


こちらは新装版の表紙。


どちらのイラストにも『スタジオぬえ』がクレジットされており、小説に登場するパワードスーツをメカデザイナー宮武一貴さんがデザインしたという、
当時は画期的な本だったと記憶しています。
(勿論イラストレーター加藤直之さんも)

ただアニメっぽい表紙とは裏腹に内容はひたすらハードな展開で、甘くみていると初心者は痛い目に遭うかも(苦笑)。

映画では【スターシップ・トゥルーパーズ】シリーズの原作にもなるんですかね?
そう言えば表紙にも英語でそう書いてある……。

また原点に戻ってやり直します。
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