半分は昨年購入した『Adventurer3』のテスト記事みたいになってますが……、
あの後足首を出力してから更に3日ほどかけて試行錯誤してました。
レジンで出力した足首。外観的には問題ありませんでしたが……、
フレーム周りに干渉して期待したほど角度をつけられなかったのと、
寸法の修正忘れという致命的なミスで足裏パーツが入れられなかったこともあり(汗)、ここからは当初の予定通りPLA出力に移行。
今まで何回か小さいパーツは出したことがあったのですが、『Adventurer3』でこのくらいのサイズを出すのは初めてです。
実際にプリントアウトしたのがコチラ。
左奥が今回『Adventurer3』にてPLA出力した熱溶解方式、(通常【FDM】方式と呼ばれるタイプですが、メーカーのFLASHFORGEでは【FFF】方式と呼ぶ)
右手前が以前より使用している『Photon-S』でUVレジン出力した光造形方式(【SLA】?【DLP】?よくわからない…)です。
両者を比較したところ、FDM側はエッジが効いている代わりに積層跡が目立ちました。
光造形側にも積層跡はありますがさほど目立たず、代わりに全体的なエッジが丸みを帯びてタルっとしてます。
積層跡についてはある程度仕方がなくーーというのも両者の仕様上の最小積層ピッチ
Adventurer3 0.05㎜
Photon-S 0.01㎜ のところを
→ Adventurer3 ・・・ 設計モデルの問題で最小ピッチでスライスできず、泣く泣く1.0㎜に設定
→ Photon-S ・・・ 当初よりデフォルト設定の0.05㎜のまま使用中。最小ピッチに設定すると5倍の時間が必要??
といったプリント設定の問題があるため。両プリンターとも限界性能での出力ではなく、
使い勝手がいいように設定してある都合上、結果的にFDMのピッチが倍になってます。
その辺を考慮して感想も言うと、FDMは原型が出来上がった直後の素の状態(これからプライマーを吹いて表面処理する)、
光造形は原型に既に1回プライマーを吹いたくらいの状態(表面の未乾燥レジンをこれから落とし、更に完全乾燥させる必要アリ)といったところ。
どちらも甲乙つけがたい感じでした。
ただ寸法に関してはFDMの方が精度は高いようで、フレーム周辺の干渉部分を細かく削るという作業を、
設計によって回避することができるようになりました。
それから3回ほどプリントを繰り返し、ようやく形になった現在の状態。
足首・踵フレームはFDM、アンクルガードは光造形というハイブリッドです(笑)。
アンクルガードを可動させるには、内部パーツの兼ね合いで結構寸法ギリギリ……。
アンクルガード可動ともう一つ、足首交換最大のポイント(?)、足裏モールド!!
何故このような合わせ技になったかというと、細かい部分の造形についてはやはり光造形に軍配が上がり、
アンクルガード横のモールド部分ーー通常はマイナスですがHGガンダムは鋲×4つーーが、
FDMではうまく出せなかったため。
試しに出力したアンクルガード。
1㎜以下くらいの(設計上は1つの直径1.1㎜)ホント細かい部分。
上がFDM、下が光造形です。
拡大したところ。
光造形は大体同じ大きさで4つ並んで配置されているのに対し、FDMでは配置に偏り・複数個に分かれたりしています。
でも全体の寸法・形状的に設計に近いのはFDM。
もうこの辺になってくると好みの問題も?(苦笑)
今回は設計上、ジョイントの受け側にヒンジを設けねばならず、強度を考えて足首をPLAフィラメントで製作しました。
通常のPLAフィラメントは硬くて加工しにくいのですが、FLASHFORGEオリジナル『Modera:PLA(最近は『PLA Matte』に名前変更されたそう)』という、
硬いけどヤスリがけしやすい素材を使用してます。
フィラメントはUVレジンと違って手がベトベトしないのもよく、またパーツ1個なら出力が断然早いのも気に入りました。
(参考までに上の設定で踵フレームを出力すると、光造形2時間以上/FDM20分弱。光造形はモデルの高さ/FDMはヘッドの動く距離が大きく関係)
HGガンダムが終わったら、Adventurerだけで何か作ってみたいな♪