6月9日から7月10日の約1ヶ月間に渡り、
日本画の集中授業が行われています。
制作には専門的な知識と技術が必要なため、
青森市在住の日本画家、小野定先生に指導して頂いています。
日本画は「岩絵の具」を「膠」で溶き、「麻紙」に描きます。
岩絵の具は鉱石を砕いた色の粉で、天然と人工の物があります。
粒子の大きさによって分けられ、粒子の違うものは混色できません。
膠は動物から抽出したゼラチンで、絵の具を定着させる働きがあります。
棒状に固めた膠を湯煎して溶かして使い、
温度は人肌(36℃)くらいに保ちます。
これを岩絵の具と混ぜて描きます。
日本画で使う白は、カキの貝殻で作ったもので、
胡粉(ごふん)と呼ばれます。
すり鉢で細かく潰し、膠で溶いて使います。
その際、百たたきと呼ばれる、
膠と胡粉を馴染ませるための作業をしたり、
アクを抜いたりします。
このように日本画は、手間のかかる作業が多いのですが、
高校で岩絵の具を使った授業を行うのは全国でも珍しく、
貴重な経験になっています。
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