美術コースブログ

八戸工業大学第二高等学校美術コースの公式ブログです

平成23年度進路状況

2012-04-14 15:58:51 | コース情報

23年度3年生の進路結果を紹介します。
大学短大への進学率は72%でした。
弘前大学2名、岩手大学2名、札幌市立大学1名と、
国公立大学に5名が進学しました。
その他、武蔵野美術大学に1名、東京造形大学に3名、
女子美術大学に1名の合格者がありました。
また東京芸術大学の一次試験合格者が3名出ましたが、
惜しくも合格は果たせませんでした。
来年度以降に希望を持たせる結果となっています。


全国高総文参加

2011-08-19 17:42:06 | コース情報

8月3日と4日、福島市で開催された第35回全国高総文美術工芸部門に美術コースの3年生が参加しました。


参加した生徒は3年生の村山真美さん。
村山さんは昨年度、青森県高校総合文化祭で優秀賞を受賞し、全国大会出品作品に選抜されました。



8月3日の午前に、福島県立美術館で全国から出品された展示作品を鑑賞しました。
各県から選出された作品は完成度が高く、素晴らしいものでした。


また常設展ではアンドリュー・ワイエス、マリノ・マリーニ、ヤノベケンジなどの作品を鑑賞しました。


午後には福島市国体記念体育館で開会式と講演会に参加しました。
開会式では復興に向けた強い意志を感じ取ることが出来ました。


講演会の講師は福島県出身のクリエイティブデザイナー、箭内道彦氏。
受験体験、自身の制作したCM作品の解説と、生徒の作品の講評を2時間にわたって話しました。
NHKの番組「トップランナー」の司会を務めたこともある箭内氏の講話は内容が深く、参加者を惹きつけていました。



8月4日は交流会に参加しました。
各都道府県の特色を盛り込んだ180cm×180cmの「貼り絵」を共同で制作しました。


大会のマスコット「ペシェ」が盛り上げてくれました。
震災の影響が残る中で開催された大会でしたが、それだけに記憶に残る参加になりました。

映像制作特別授業

2010-07-18 09:41:31 | コース情報


 毎年行っている美術大学特別授業。今年は7月13日に行いました。今回の講師は、東北芸術工科大学映像科准教授の松村泰三先生。映像制作の特別授業でした。



松村先生は第18回現代日本美術展大賞を受賞。《光の箱》などを作るワークショップを開催。簡易な仕組みでありながら、光学原理や映像機器の基本システムを応用し、見て、触れて、五感で体験する作品を発表しています。



最初にたくさんの映像作品を鑑賞しました。80年前のアニメーションから最新のアニメーションまで観ることが出来、設備や技術の世界と思われがちな映像は、実はアイデアが最も重要だと学びました。



現在人気の映像ユニット「トーチカ」が制作した、ペンライトを使った有名な映像作品。長時間露光した写真をコマ撮りして映像に仕上げたものです。



デジタルカメラを使ってコマ撮りアニメーションを制作。
人物や小物を少しずつ移動させ一枚一枚デジタルカメラで撮影。
その後パソコンへ取り込み映像ソフトで編集します。
1秒間に20枚の写真を費やすとしたら10秒では200枚の写真が必要です。
午後2時間半を費やし平均300枚くらい撮っていました。
1グループ5~6人で撮影しています。



カメラマン、それ以外は小物を動かすことに徹して働いています。




ジャンプした瞬間の写真を繋げると空を飛んでいるような不思議な映像となります。



男子チームはアクションにチャレンジ。手からエネルギー波が出ています!



三年生はグラスに入った水に色を足して行き、その色の変化と水かさの変化による凝った演出をしてくれました。

授業の最後に上映会を行って終了。上手く繋がっているシーンがあると拍手が起こりました!
モノが変化していく様を捉えるのは難しく、しかしアイデア次第でいろいろな伝え方があると学びました。

石膏デッサン

2009-04-24 09:09:24 | コース情報

3年生が授業で石膏デッサンを制作しました。
石膏像を描いた枚数がまだ少ないので、かなり苦労していたようでした。
最近では、大学入試に石膏デッサンを課す学校が少なくなってきました。
しかし石膏デッサンは、確実にデッサン力を向上させてくれる課題です。




美術コースの石膏室です。ここに大小様々な石膏像が保管してあります。
今回は、本校で使用している主な石膏像を紹介します。


ヘルメス、マルス、ブルータス、モリエールなどの胸像は、比較的多く使用される像です。



アグリッパ、メジチ、ラボルトなどの首像。今回の3年生の授業では、首像を描きました。



トルソーやセントジョセフなど大型の像。
この他に、ヘルメスの全身像があります。高さが3メートル以上で、制作するには気合いが必要です。



これらの像を全部描き切った頃には、かなり上達しているはずですね。


美術コースの図書

2009-04-16 19:46:38 | コース情報
作品制作とは、自分の中から沸き出てくるイメージを形にすることです。
しかしイメージは、自分の感覚だけで生まれるものではありません。
画集や雑誌を見るなどして、ヒントや情報を得ることが必要な場合もあります。
そこで美術コースには、画集や美術関係の雑誌が、いつでも閲覧できるように蔵書されています。
洋画、日本画、版画などの画集が多数あり、各種の技法書が揃っています。
雑誌類は、デザイン関係を中心に定期購読しているものがあります。
また大学や美術予備校から取り寄せた作品集も保管され、進路指導に役立てています。
今回は、定期購読している雑誌を紹介します。



■「美術手帖」
1948年に創刊された歴史のある美術専門誌です。
通常号のほか美術学校案内、年鑑など年に数冊の増刊号も刊行しています。
50年以上にわたって安定した刊行実績をもち、美術ジャーナリズムの中心を担ってきました。
美術関係者の同誌への信頼は厚く、情報源として多くの読者に読まれています。




■「デザインの現場」
”デザイン”をキーワードに、広く紹介している知識雑誌です。
自分の興味のある分野以外も常に把握できる便利な一冊。
商品としてデザインされ、一般に流通している製品や、
ポスター、プロダクト製品、ブックデザインなどが詳しく紹介されています。
国内だけでなく国外のデザイナーや製品も多数掲載されています




■「デザインノート」
「デザインの現場」が製品紹介を中心とした内容であるのに対し、
「デザインノート」はデザイナー本人や、その人物が行ってきた仕事の紹介を中心とした雑誌です。
個人のデザイナーだけではなく、デザイン会社そのものを紹介した内容もあります。
また、イラストレーターや映像作品、CM制作なども詳細に紹介おり、デザイナーの仕事がよく分かる専門誌です。




■「イラストレーション」
その名の通り、イラストレーションを紹介している雑誌です。
ベテランの大家、現在の人気作家、これから出てくる作家など、洋の東西を問わず、幅広く紹介されています。
また誌上で「チョイス」と呼ばれるコンクールを行っており、
大賞に選ばれることが若手の登竜門になっているなど、イラストレーターの注目度が高い雑誌です。




■「芸大美大をめざす人へ」
美術大学を目指す受験生が、必ずと言って良いほど読んでる技法書です。
デッサンや油彩、平面構成などの美大受験のテクニックが、豊富な写真入りで解説されています。
初歩からハイレベルな内容まで網羅されており、また入試情報などの特集もあり、幅広い情報を得られます。

art@kodai2-h.ed.jp

鉛筆の削り方

2009-04-15 12:48:00 | コース情報


4月を迎えて、新入生が入学してきました。今年の1年生は24人です。
15日(水)に美術コース生全学年が集まる最初の集会がありました。
1年生達は、期待に満ちた初々しい表情です。



さて、1年生が美術の授業で最初にやることは、ちょっと地味ですが、鉛筆を削ることです。
普段の勉強ではシャープペンシルを使っていますが、美術では必ず鉛筆を使います。


削り方も特別です。左は普通の削り方ですが、美術で使う場合は右のように芯を長く出します。
これは、長時間描くためと、鉛筆をねかせて、幅広いタッチで描くことが多いからです。



削る際は、カッターを固定し、鉛筆をずらすようにして削ります。鉛筆の6つの角を落として、徐々に芯を出していきます。
鉛筆がしっかりと削れるようになれば一人前。



消しゴムは、普通のプラスチック消しゴムも使いますが、一番多用するのは「練り消しゴム」。
買った時は左のような形ですが、指で練って右のようにして使います。

1年生はこのような基本から実習していきます。

卒業生の活躍

2009-04-07 15:49:06 | コース情報
工大二高の美術コースは今年で設立27年目です。卒業生の数は600人を越えました。その中にはプロのアーティストやデザイナーとして活躍している卒業生がたくさんいます。今回は卒業生の活躍の話題です。
2005年10月、工大二高の30周を記念して、卒業生による美術展が開かれました。
出品した卒業生のプロフィールをいくつか紹介します。


■「画 家」 平成4年度卒業
多摩美術大学油画科卒業。
展覧会で作品を発表する他、各種のコンクールで入賞、企画展の出品者に選出されるなど活躍しています。
また描写技術を生かして、画材メーカーのデモンストレーターも勤めています。



■「CM美術デザイナー」 平成3年度卒業
武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業。
インテリアデザイナーを経て、CMの美術制作会社に入社。
美術制作とは、CMの舞台となるセットやロケ現場を、イメージに合わせてデザインし、大道具や小道具等もデザインする仕事です。
コカ・コーラやトヨタなどのCMを手掛けました。





■「彫刻家」 平成8度卒業
東京造形大学卒業。木彫を専門に学びました。
その後、彫刻家、船越桂氏の助手を勤めながら作品制作を行っていました。
個展やグループ展を中心に活躍中。東京都在住。



■「家具デザイナー」 平成8年度卒業
宝塚造形芸術大学産業デザイン学科卒業。
岩手県の家具製造会社に入社し、製品のデザインと制作を行っています。
数多くのデザインコンペに出品し、入賞しています。



■「綴織職人」 平成10年度卒業
京都精華大学美術学部造形学科日本画専攻を卒業後、
京都市内の綴織(つづれおり)工房に入社。
人間国宝、細身華岳氏に指導をうけました。
綴織は文様を織り出す最も古い技法で、装飾の高い織物です。



■「ガラス工芸作家」 平成11年度卒業
東京ガラス工芸研究所を修了。
愛媛県のガラス工房で2年働いた後、東京ガラス工芸研究所の講師として勤務。
講師を務める傍ら作品制作に励んでいます。


その他にもグラフィックデザイナーや陶芸家、漫画家など、多彩に活躍しています。


20年度特別活動

2009-03-28 19:13:56 | コース情報
今年度生徒達が取り組んできた校外活動とコンクールの受賞を紹介します。

◆コンクール受賞



第61回青森県高校総合体育大会ポスター「最優秀賞」


第29回青森県高校総合文化祭美術部門「優秀賞」


十和田市現代美術館主催アノニマス・カワード・アワード「U-18賞」


第54回全日本学生美術展「佳作」


◆校外活動

・「第64回国民体育大会冬季大会スケート競技会・アイスホッケー競技会ポスター・シンボルマークデザイン」
   今年1月に行われた、冬季国体のポスターとシンボルマークをデザインした。



・「三社大祭・えんぶりのポスターコンペ 審査会参加」
   八戸市観光課から依頼を受けて、三社大祭とえんぶりの公式ポスターコンペの審査会に参加。
   審査員に、高校生の感覚で見た印象を伝える。

・「第11回ピーウィー国際アイスホッケー八戸記念大会 八戸記念大会用「旗」のデザイン」
   この大会は4月28日から八戸市で開催される、アイスホッケージュニアチームの国際大会。
   依頼を受けて記念用の旗をデザイン。試合会場に掲示される。

・「三八五オートスクール イメージキャラクターデザイン」
   八戸市にある自動車教習のイメージキャラクターをデザイン。現在選考作業中。

20年度進路結果

2009-03-11 08:51:52 | コース情報
今年度の3年生の進路結果を紹介します。
現段階で26名の進路が確定しています。

今年度は国公立大学に4名の合格者が出ました。
また私大では、女子美術大学3名、東京造形大学に1名、
東北芸術工科大学に2名が合格しています。
就職希望者も多数いましたが、順調に結果が出ています。




あと数名、3月終盤までの大学受験、就職試験が続きます。

美術の分野と仕事

2009-02-27 14:16:39 | コース情報
現代社会においてアートやデザインは必要不可欠なものになっています。TV、映画、CM、広告、雑誌、車、家電製品、建築物からWebデザインまで、生活をとりまくあらゆるシーンで、多くのアーティストやデザイナーたちが今日も活躍しています。今回は美術の様々な分野とその仕事について紹介します。
美術を大きく分けると、ファインアート(純粋芸術)とデザインの分野になります。




【アート系の分野】

◆油彩
油絵の具でキャンバスに描く油彩ですが、表現方法は平面からオブジェ・立体・イタンスレーション・映像まで多岐に渡ります。
◆日本画
膠(にかわ)を基本として、和紙・岩絵の具・顔料・墨・箔などを使って描く、日本の伝統的な表現です。
◆版画
木版画・リトグラフ・シルクスクリーン・銅版画、写真製版など多様な版種による表現があります。
◆彫刻
土・金属・石・布・プラスティックなどの素材を用いて作品を作ります。

◎アート系の仕事

画家、イラストレーター、絵本作家、絵画修復、版画工房、ゲームソフト制作会社、映像クリエイター、美術教師、美術教育の指導者(カルチャースクールや予備校の講師)、美術館や博物館の学芸員等。また一般企業、広告代理店にデザイナーとして勤めることも多くあります。
彫刻であれば空間芸術、3DCG、テレビの舞台美術、モデリング全般(フィギュア、自動車、玩具等)の仕事もあります。





【デザイン系の分野】

◆グラフィックデザイン
ポスター・雑誌広告・新聞広告・パッケージ・イラストレーション・アニメーション・写真・エディトリアルデザイン・タイポグラフィ・3Dデザイン・CG・CIなど。
◆映像デザイン
テレビCM・音楽PV・ゲームソフト・フィルム・アニメーション・Webデザイン・3DCGなど。
◆情報デザイン
インターネットのコンテンツなど、デジタル環境内のデザイン全般。
◆プロダクトデザイン
車、家電製品、文具、食器、パソコンなどから、電車や船舶、工作機械など大型のものまで、工業生産されるものはインダストリアルデザインと呼ばれます。
また、陶芸・ガラス・金属・漆・木などの素材を用いて、手作りで作品を作る分野もあります。
◆テキスタイルデザイン
繊維を使用するあらゆるデザイン活動の領域で、ファッション衣装から建築空間など。
◆インテリア・空間デザイン
家具・ショップインテリア・ウィンドーディスプレイ・ランドスケープデザイン・環境デザインなど。
◆建築・環境デザイン

◎デザイン系の仕事

◆グラフィック・映像・情報デザイン=
広告代理店・印刷会社・新聞社・出版社・放送会社・音楽業界・イラストレーター・カメラマン等の個人事務所・一般企業デザイン制作部(映像・CM・デジタルコンテンツ・アニメ・パッケージ・ゲームソフト



◆プロダクトデザイン=
一般企業デザイン制作部(自動車・オートバイ・オーディオ・家庭電化製品全般・情報機器・設備機器・医療福祉機器・また個人で作品を作る陶芸や木工芸などもあります。





◆テキスタイルデザイン=
ファッション、テキスタイル(布地・生地のデザイン)、パタンナーなどのアパレル系など)



◆建築・環境・空間・インテリアデザイン=
建築家・空間デザイナー・住宅設計・都市計画・インテリアデザイナー・ショップインテリア・ウィンドーディスプレイ・ランドスケープデザイン・環境デザインなど



◎その他の仕事

◆漫画家、カメラマンなども美術的な才能が必要な分野です。専門の学科を設けている美術大学もあります。