しかし、この施策は他の産地の蚕種生産を抑えることはできなかったばかりか、冥加金の納入が必要な本場種は価格が高くなり、安い他産地の蚕種との競争に負けるようになった。そのため、天明三(1783)年にこの制度は廃止された。始まったのが安永二(1773)年なので、10年程度で終了したことになる。
近年、農産物のブランド化が言われている。しかしこの例をみると、品質が良くても価格への配慮が足りなければ他産地との競争に負けることがわかる。
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