投資家の目線

投資家の目線718(民放AMラジオのFM放送化)

 民放AM放送局が放送をFM放送に一本化にするという。ラジオの広告収入が減っていることが原因である。2017年度の中波ラジオの営業収入は797億円と、最大時1991年度の2,040億円の39%の水準まで低下している(民放ローカル局経営の現状について 一般社団法人日本民間放送連盟 2018.11.20 総務省「放送を巡る諸課題に関する検討会」放送事業の基盤強化に関する検討分科会)。広告主はネットラジオ等を使えば、直接消費者にアピールできるようになり、民放を頼る必要性は薄れたのだろう。FM放送への一本化は、投資コスト削減になるという(『ラジオ二重投資「解消を」、AMのFM転換、民放連が正式要請。』 2019/3/28 日本経済新聞 朝刊)。ラジオ局を持っている上場放送局には、フジ・メディアHD(ニッポン放送)、東京放送HD(TBSラジオ)、日本テレビHD(アール・エフ・ラジオ日本)、朝日放送グループHD(ABCラジオ)、RKB毎日HD(RKBラジオ)、中部日本放送(CBCラジオ)、新潟放送がある。

 ただし、NHKはAM放送を続けるもようだ(「NHK、AM放送続ける意向。」 2019/4/8 日経産業新聞)。米軍関係者向けのAmerican Forces Network(AFN)もAM放送だ。DPR Koreaのロケット発射や、福島第一原子力発電所の事故のときにはよくチェックした。2009年のロケット発射のときは、ヘッドラインニュース以外は日米親善よこすかスプリングフェスタの中継を続けていたし、原発事故後の3月20日頃には日本政府が健康に直ちに影響はないというなか、米軍関係者に自主避難を促していた。AFNは日本政府の意向を忖度する必要がないので、頼りになる放送局だ。

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