耳鼻咽喉科へ

2009年11月02日 13時21分46秒 | Weblog
先週は調子を崩していました。

息子が軽く風邪をひいたのが半月ほど前。
で,どうもそれを伝染されたようなのだった。
1週間ほど前から,喉が痛いなー,と思っていた。
元々扁桃腺がやたらデカいので,風邪をひくとすぐに喉にくるし,
風邪でなくても,レッスンなどで喉を酷使すると,
声が出にくくなることはよくあった。

でも,そんな性質をよくわかっているので,
いつも「おかしいぞ?」と思ったら早め早めに対処し,
大事に至る前に治るのだが,今回は薬を飲んでも,うがいをしても
治るどころか日に日に悪くなっていった。

早めにお医者さんに行ければ良かったのだが,先週は忙しかった。
どうしても受けておきたい講習,講座が先週にたまたま集中していて,
朝からずっと出ずっぱりの毎日(通常は午後からレッスン)。
週の中ごろには例の無料体験教室もあったので,普段より
テンション高く頑張ってしまった,というのもあった。

そんな毎日を送るうちに,喉は恐ろしいほど腫れていき,
口の中を鏡で見ると,尋常ではないほど腫れあがって,真っ赤になっていた。
とにかく唾を飲み込めない。
飲み込むたびに脂汗が出るほど痛いのだ。
当然,食欲も普段より落ちる。

これが,いっそのこと熱でも出れば,休もうと思えたのだけれど,
幸か不幸か,平熱なので,無理して仕事へ行ってしまう。
これがいけなかった。
金曜の夜にいたっては,もうあまりの痛みに眠れないほどになってしまった。

それでも,土曜日のレッスンへは行った。
コンクールが近い生徒がいるのだ。
もう声もあまりでないので,ヒソヒソと囁きながらレッスンをする。
しかし,昼を迎えるころにはあまりの痛みにとうとう限界を感じた。
午後から早退させてもらうことにした。

耳鼻咽喉科へ行った。
これはもう,内科の診療範囲ではないような気がしたのだ。
先生は私の喉をひと目見るなり,
「あらー」
と言った。
「こりゃ,相当痛いね。ちょっと内視鏡でも調べるよ。」
と言うか言わないかうちに,私の鼻には細い内視鏡が突っ込まれた。
えー,心の準備ができてませんー,と思ったがへたに心の準備など
しないほうが,かえってよかったのかもしれない。
内視鏡,初体験ですわ。
どうしてよいやらわからず,鼻に突っ込まれるまま口をあんぐりしていると,
「あ,口は閉じといてね。」
と,先生。
きゃー,恥ずかしッ

内視鏡で奥を見てもやはり,ひどく炎症をおこしているらしい。
「あなた,これ,しんどいでしょう。
 時間が大丈夫なら,すぐ点滴しましょう。
 いいよね?」
「は・・・はいッ!!一刻も早く楽になりたいですッ」
と,点滴投与が即決した。

耳鼻咽喉科で点滴というのも珍しいな,と思ったが
それほどひどかったらしい。
とにかく,「楽になりたい」の一心だった。
それに,私,点滴って結構好き。
・・・っていうと,なんか,マニアックな人みたいだが,
薬剤がぽたぽたと一滴一滴落ちてくるのを見つめていると
ふぅ~と気が遠くなり,麻酔にでもかかったように眠りに落ちるのが
すごく気持ちいいから好きなのだ。

そう大きい医院ではないので,
診察室とパーテーション一枚で区切ったところにあるベッドに横たわり,
点滴の針を刺してもらった。
薬剤がぽたぽた落ちてくるのを見つめ,寝る気満々で臨む。
だって,昨夜は痛みで殆ど眠れなかったのだ。

ものの1分も経たぬうちにウトウトッときた。
しかし,それもつかの間,ものすごい叫び声で目を覚ました。

「ギャピーッッッ」
「きぇぇぇぇぇーーーーーーーーッ」
「ヒーーッ,ヒーーッ」

それは,診察を受けにやってくる,小さな子どもたちの泣き叫ぶ声だった。
お医者さんで子どもの泣き声というのは付き物だが,
なんちゅうかもう,他の,例えば小児科や歯科でのそれとは
明らかに一線を画す感じの泣き叫びっぷり。
耳や鼻や喉に何かを突っ込まれる,というのは,大人以上の恐怖が
彼らを襲うのだろうと思われる。
それにしても,よくあんな声が出るもんだ。
字に表してはみたが,正確に言うと,もっと超音波みたいな感じ。
阿鼻叫喚とは,ああいうことを言うのであろう。

その後何度かウトウトッとしかけるものの,
「ギャピーッッッ」
「きぇぇぇぇぇーーーーーーーーッ」
「ヒーーッ,ヒーーッ」
で,起こされる,の繰り返しであった。
多分,待合室で,この声を聞いてるうちに,
これから診察を受けるチビッ子達は恐怖心をイヤでも増幅させられ,
自分の番がくるとさっきの子よりますます泣き叫んでしまうのだろう。
よく見ると,小さい子を連れて診察を受ける時の取り押さえ方,
みたいな紙が図解入りで保護者向けに壁に貼ってある。
膝に乗せ,椅子には深く腰かけ,子どもの肩を両手で押さえ,
みたいなことが書いてある。


「た・・・たまらん・・・」
と,私は口の中でつぶやいた。
しかし,しょうがない。
阿鼻叫喚地獄に一緒に身を置くこと40分。
ようやく点滴も済んだ。
ちっとも眠れなかったっつーのッ

飲み薬も処方していただき,その日の夜から即効で,楽になった。
この数日苦しんでいたのは何だったのか?というくらいに。
いやー,どんなものでも,こじらすというのはよくないですねー。
今回学びました。
今日は私はもともとお休みだし,明日は祝日だし
水曜日の仕事までには治りそうだ。

あと,気付いたこと。
ヤマハでは,おうちのリフォーム無しで取り付け可能な
「アビテックス」という防音室が商品としてあるのだが,
これを診察室にしてはいかがだろうか?
そうすれば,診察を待つチビッ子達も,いたずらに不安を増幅させる
ことがないと思うのだが。
と,宣伝も交えてみました。
何かのはずみでこのブログを目にされた耳鼻咽喉科の先生,
もしいらっしゃったら,是非お考えになってみてください。
コメント (8)
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