◆画像は 住宅/白いグランドピアノ 鉄骨造一部鉄筋コンクリート造の混構造です。クリックすると大きく表示されます。
今回は空間や面を構成する重要な要素、構造形式について簡単に書いてみました。
米ミネアポリスで橋の崩落事故が起きました。
事故のあった橋は、約40年前に建設されたとのこと。
40年程度で橋が崩壊するとは信じがたいです。
構造に問題があったのでは?(読売新聞夕刊)という報道もなされていました。
この橋はぐちゃぐちゃで分かりにくいのですが、鉄道の鉄橋やタワークレーンなどでよく見かけるトラス構造という構造形式のようです。
トラス構造は、部材の間に三角形ができるように部材を入れて変形を防いでいます。
変形トラスや立体トラスなどを見ると、子供の頃のおもちゃを思い出して、遊び心が湧きませんか?
一方、部材同士のつなぎ目を変形しないように固めてしまう構造方式をラーメン構造と言います。
鉄骨造のラーメン構造は柱と梁を溶接して固定します。梁と梁のつなぎ目にボルトがいくつも並んでいるのを見たことがあると思います。
鉄とコンクリートの長所を組み合わせた鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造などもラーメン構造です。
壁式構造は柱が無く、床と壁で構成されています。部材を面として考えます。
5階建ての団地などでよく用いられた構造方式です。柱や梁のでっぱりが無いのでプランしやすいというメリットがあります。
そして橋や古代建築によく見られるアーチ構造。
竪の荷重を圧縮力に変えて両端の支点まで伝えます。
組積造は、圧縮力に強いので、アーチ式の建築によく用いられます。
三次元に展開すると、ヴォールトやドームなど芸術的空間が現れます。
構造形式をこうして思い浮かべながら書いていると、構造によって創造される空間の美しさを改めて認識しました。