そんなこんなで
(思いっきり端折ってるし)
生まれて初めて稲作なるものを開始
まず、なんせ元来中古が大嫌いな性格
安かろう悪かろうじゃあ頼んでる苗が台無しだなと
田植え当日の朝から各部の作動点検と使用前の準備作業
どうか故障することなく、まともに動いてくれますように!
と祈るような気持ちで 農協へ苗を引き取りにゆき
1反分の”ひのひかり”の苗18箱を軽トラに積み込み
いよいよ田植え開始(6月20日)
ところが
なにせ生まれてこのかた土いじりはおろか
稲作などしたことのないど素人
深さだの量だの間隔だの
全くわからないので
まあ、初めて挑戦していることだから
失敗して元々と思ってたので
えいやーで
とりあえず深く、多く、密度を高めて植えてみちゃいました
中古で取説もなかったのでネットでメーカーのHPからダウンロードした機械操作だけを参考に
ほんと適当に植えてみましたが
まあ、そこそこ体裁よくできたかな(自画自賛)
ところがその後が大変
なんせモグラの穴だらけで
水持ちが悪いので
毎日深水になるように必死でした
毎朝4時頃に起きだして水を張り
仕事を終えてからも事務所から田んぼに直行(笑)
活着してくれるのか、不安な毎日を送っているのに
こんな時に限って出張仕事が入り
1日空けただけで
水が抜けてて大焦り
このままじゃあ雑草が蔓延りだすだろうなと
無農薬で育てるつもりだったけど
初回の除草剤だけ使わせてもらっちゃいました(6月29日)
この頃は、毎朝起きたら田んぼ
仕事から戻ったら田んぼ
それまでのただ雑草を刈るだけの生活に嫌気がさして始めた稲作でしたが
ここまで手間がかかるとは想像もしていませんでした
が
毎日朝晩眺めていると、少しずつ育ってくれているのがわかって
農業(稲作)ってこんなに充実感が味わえるんだと嬉しい誤算(?)でした
7月7日
7月12日
7月24日
8月14日
早朝に田んぼに行ってみたところ吸い上げた水が光っている姿に大感動
8月27日 (田植えから68日目、よくやく出穂:しゅっすい)
8月29日(開花)
8月30日 もう10回目の畔の草刈
9月4日(よくやく登熟してきたのか”首が垂れだして”大喜び)
9月15日
稲穂が重くなってきたからか、倒れだして大焦り
9月30日 巷でトビイロウンカの被害が伝えられ
奈良でも蔓延しだし、周辺の田んぼが焦って稲刈りをし始めていたものの
田植えが遅かったこともあってまだ稲刈りできるまで登熟していないことと
いつ病気や台風での倒伏で稲作を断念しなければいけないかと
準備が整ってから農機具を手に入れるとこにしていたため
この頃になってようやく
バインダーを手に入れることを決意
10月4日 ネットでみつけた中古のバインダーを引き取りに山梨へ
めったに訪れることのない土地なので
身延山と”ポツンと一軒家”で観た七面山の登山口を見学
軽トラで新東名をぶっ飛ばして
よくやく我が家に到着
周囲の田んぼは全て稲刈り後
ところが、天日干しをするための稲干台が届かないため
とりあえずウンカで坪枯れした稲を刈るために鎌を買い
生まれて初めての鎌を使うのが
ウンカの坪枯れとなってしまいました。
10月11日 よくやく稲干台を仮設して 稲刈りを開始
このバインダーなる稲刈り機
棚田での移動も楽だし
ハサ架け(稲の天日干し)に最適な
束状にしてくれるので大助かり
10月15日 稲刈りとハサ架け完了
ところが、その翌日から雨が降り出し
大焦りで切り口から雨が入り込まないようにとビニールを被せ
続いては、オークションで落札した脱穀機を引き取りに 福知山へ
最初は、馬力と頑丈さを求めてディーゼルハーベスターにしたかったのですが
重量が400kg近くあるため軽トラへの積載が困難だとわかり
ガソリンながらも 極めて使用時間の短そうな極上品を手に入れることができました♪
重量は約300kg
それにしても
軽トラを買ってホントに大正解でした
こうして購入した機械の運搬にも役立ってくれるし
農業するには必需品なんですネ
ハーベスター(脱穀機)も手に入り
さて、次は水分を計って 脱穀のタイミングを
10月30日 水分計が到着
水分も15%を切ってくれたのと
数日後に雨の予報だったので、脱穀を決行
10月31日 少しでも乾いた状態がいいかなと 10時から脱穀開始
7a(アール)ほどなので 午後2時半に脱穀を完了(収量は17袋でした)
次は籾摺りなんだけど
なんとか半世紀前に使ってた機械が活用できないかなぁ
と 掃除しながら構造を調べてみたところ
昔の脱穀機も籾摺り機も
石油原動機からベルトで駆動していることがわかり
納屋を探してみたのですが
骨董品級の原動機が
どうにも見つからず断念
11月2日 菜園で使う藁を集めがてら
時間ができたら 藁ボッチを作ろうかなと
とりあえず藁を積み上げ
菜園のマルチやいつか縄や菰の作りたいなと キレイな藁を運搬
11月12日
またまたオークションでみつけた中古の籾摺り精米機で
ようやく試食できるように作業を開始
精米してみると 登熟期間が短ったのとウンカで成長が足らなかったのか
未熟米(しろた米)が混じっていましたが
炊いてみたところ
ほとんど農薬を使ってなかったのがよかったのか
はたまた天日干しがよかったのか
味も香りも抜群で
それまでの苦労も吹き飛ばしてくれました
それなら糠もきっと美味しいはず と、
糠漬けにも挑戦
生糠に塩を混ぜ
あごだし(飛魚のダシ)と生山椒、鷹の爪、花かつおを加え
捨て野菜を入れて 10日間
毎日朝晩しっかりと混ぜていたところ
2週間目に発酵が活発となり乳酸菌もしっかりと根付き
じつは、米作りの次は、
別の耕作放棄地で麦栽培と決めていたので
米作りと同時並行して麦の種を探していたところ
いつも買っている種苗屋に尋ねると
扱ってないんやけど、前にも頼まれて仕入れたことあるけど・・・
と言うものの、
価格はキロ3,000円(1反分約6キロだと18,000円)
「高いなぁ」とネットでアチコチ探してみたところ
なんと京都に とてもいい販売所をみつけ
またまた軽トラをぶっ飛ばして
11月2日に購入(6キロでなんとたったの5,700円)
いやぁ~ いい買い物したなぁ
続いては、麦の種をどうやって撒こうかと
いろいろと勉強してみたところ
播種用の”ゴンベエ”が最適だなと
いつものホームセンターに注文し
11月23日入手
要領がよくわかってなかったので
普通の麦撒きの倍の量のベルトを買ってしまい
間隔も一番狭い設定のままだったので たったの20分ほどで
一反分を播種してしまいました。
まあ、初めてだし、
いつも失敗して元々と思っているので
気楽なもんです(笑)
播種してから 全く雨が降らなかったこともあって
いったいどうなってしまうのか と
8日目に畑を覗いてみると
まだ種のままだったので
とりあえず水遣りして
露出していた種を埋めておくことにしたのですが
出勤前の9時前から開始して
完了したのが12時半
両手にじょうろを抱えて
農業用水の蛇口から畑の畝を数十往復
なかなかいい運動になりました
12月11日(播種から18日目)
アチコチ出張仕事から戻って畑を覗いてみたところ
なんと発芽してくれてました~
カラッカラに乾燥した土なのに
どうやって成長できるんでしょうねぇ
自然は偉大だなぁ
こうして
2012年から7年間
4月から11月までのほぼ毎月
合計5反ほどの耕作放棄地を
ただただハンマーナイフで
雑草を刈っていた生活からの脱却をはかり
精魂込めて作った農作物が収穫できるようになって
ホントに良かったなぁ
と心の底から感じています。
たぶんほとんどのハンマーナイフに興味を持っている人は
なんとか雑草を処理したいとの思いでいっぱいかと思いますが
発想の転換をはかり 農耕に励んでみてはいかがでしょうか
(特に、稲作は一番効率のいい雑草対策でもあるみたいですよ。)
なんにせよ
Google先生とYouTubeだけで
生まれて初めての未経験者でもお米が作れちゃうんだもんなぁ
コロナ禍にあっても 全く関係なく伸び伸びと野外で過ごせるし
心身ともにとても健康的で
生きがいにもなって若返らせてくれるし
超オススメです。
【オマケ】
ウチの集落45世帯ほどなんですが
私がハンマーナイフで処理しているのを見て
よっぽど便利だと思ったのか
この8年ほどの間に
なんと5台ほど購入したようです。
ほとんどが乗用で最新のはクローラタイプまで
アチコチで耕作放棄地の雑草を刈っている光景を見るようになりました。
まあ、たしかに便利ではあると思うけど
でも、結局はなんの生産性もない苦役なんですよね。
【オマケ】
オッサンの手でこねくり回した糠漬けですが
ムッチャ美味しいんですよ~
来年は、キュウリにナス、茗荷、ニンジンと
野菜の栽培にも力が入りそう(笑)