奈良県天理市にある
西殿塚古墳。
古墳時代前期の全長234mの前方後円墳です。
ここは第26代 継体天皇の皇后 手白香皇女の衾田陵として、
宮内庁に管理されています。
手白香皇女は第24代 仁賢天皇の皇女で、
第25代 武烈天皇の同母姉になります。
武烈天皇が子をなさず崩御したことで、皇族男子が絶え、
越後から応神天皇の5世孫である男大迹王が迎えられ、
傍系天皇の正統性を立てるため、手白香皇女を皇后に立てました。
この後、手白香皇女の生んだ皇子が皇統を繋ぎ、今日の皇室につながるわけです。
さて、この西殿塚古墳。
実は築造は3世紀後半から4世紀初めの古墳で、
手白香皇女の崩御(6世紀前半?)と時代が合わないんです。
いつものことですが・・・・・苦笑〆(´Д`||)ハハハッ
で、考えられる被葬者として名乗りがあがっているのが、
邪馬台国の卑弥呼の跡を継いだ台与。
昭和63年の宮内庁の報告では、
後円部に特殊器台や特殊壺があったことが報告されています。
これらの品は、卑弥呼の墓といわれている箸墓古墳でも見つかっており、
台与の説が浮上しているわけです。
しかし宮内庁管理のため、立ち入りはもちろん、
研究者による調査ができないんです。
そんな中、事件が発生。
西殿塚古墳盗掘未遂事件!!
事件発生は昨年8月13日のこと。
巡回中の宮内庁書陵部の職員が、
前方部の頂上部にある「方形壇」を掘っていた所を捕まえたらしいです。
方形壇の下に埋葬施設がある可能性があるんです。
水堀のない陵墓は、簡単に入れます。
・・・・・入ったことはありませんが、入ろうと思えば簡単に。
それに定期的に巡回してると言いますが、
職員の方に出会ったこと・・・・2、3回しかありません。
邪馬台国の秘密、
閉ざされた禁域である陵墓。
興味はある、掘ってみたい、入ってみたい。
気持ちはわかる・・・・。
常に、そう思ってる人間はたくさんいると思う。
けど、自分の祖先の墓が荒らされたら、誰だって怒りますよね。
けど、貴重な文化財遺産・古墳。
ましてや邪馬台国と関連しているかもと思えば・・・・・
掘っていた男性を擁護するつもりはありませんが、
秘密にされるから、知りたがるんです。
日本の歴史を解明するためにも、調査・公開して欲しいですね。
一度、行ってみて
奈良県天理市 衾田陵