年末年始の移動図書がなく3ヶ月でこのくらい…数年ぶりに購入したサバイバル家族を読んだのと最近は携帯漫画に追われているのが原因で少なめです。
ライオンのおやつ
泣けて泣けて大変な話でした。
主人公の雫は33歳という若さで末期ガンとなり余命を宣告される。残された時間を瀬戸内海に浮かぶホスピスで過ごすことを決める。
そのホスピスにはおやつの時間があった。
ホスピスで過ごす時間、ホスピスで知り合った仲間…そして見送っていく命。
小川さんは1度末期ガンになったことがあるのか?と思うほど体の状態がリアルで…覚悟を決めても死にたくはない気持ちとの葛藤が上手く描かれていた。
自分が最後に食べたいものは肉だけど…おやつと言われたらなんだろう?
私は今思えば幸せなことに手作りのおやつがよくでた。でも兄弟が多くて、ポテトチップスをひと袋食べるというのがずっと憧れだった。
憧れだったけど、やっぱり最後に食べたいのらコンソメパンチでもピザポテトでも無い。
母がよく焼いてくれたブラウニーかな。
くるみの沢山入ったブラウニーをよく焼いてくれたな。
死ぬ前に食べたいおやつはなんですか?
最後の方は涙が止まらなくて翌朝不細工な顔で仕事に行きました。とってもいい本。オススメ。
政略結婚
政略結婚というと、親が決めた相手と結婚させられて不幸みたいなイメージもあるけど…
この本に出てくる江戸、大正、昭和の3人の女性はみなその時代を懸命に生き、決して不幸なんて言わせない人生がある。
特に江戸時代の勇は実在の人物であり、加賀百万石前田家のお嬢様だった。
生後半年で分家の大聖寺藩前田利極との縁談が決まっていた。
あの頃相手も成人できるか分からなかった時代であり、決められた人と結婚さえ出来ない人もいたこと、結婚したらすぐ世継ぎを産まないと行けないこと…色んなしきたりの中精一杯生きていく勇。
娘を授かるも夫も娘も喪っても半の存続のために奔走する姿が健気で、でもこちらも元気を貰えるそんな主人公でした。
大正の主人公は架空の人物だけど、勇とも縁のある万里子。
明治半ばパリで生まれた帰国子女の万里子は、帰国してからも浮きっぱなし。
学習院でも友達が出来ませんが、やがて自分の語学力を活かしサンフランシスコ万博での華族出身第一号コンパニオン・ガールに、そして華族出身女性の第一号逆プロポーズすることに。
九谷焼を世界に売り出していく女性になっていきます。
昭和の主人公は没落華族の花音子。
伯爵令嬢から昭和の金融恐慌で財産を失い、借金返済のためにエロを売るレビューに出るという出だし。
彼女の逆境にも負けない不屈の精神は読んでいて気持ちのいいもの。
3人とも全く違う形だけどそれぞれ懸命生きてる。
九谷焼の皿と、実はそれぞれ繋がってる周りの人達。
サクサク読めるのに読み応えのある本でした。
オススメ
落日
なんかページをめくる手が進まず
途中でやめちゃいまいました。
湊かなえの本はあんまり得意ではなく、まぁ読んでみるけどラストまで行けないで返すことも多い。
あんまり相性よくないのかも。
因みにサバイバル家族は面白くてオススメです。