ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬や馬文化のコラムと少し写真。

戒告のことと一年ありがとうございました(長い)

2016-12-28 16:22:52 | 2016年
12月は忙しく、まとめる時間もなかったので遅れましたが。
最近わかりにくい「戒告」につい個人的に思ったことを。

12月18日7Rで、鈴木恵介騎手が騎乗停止になりました。
出来事を読むと「騎乗法に適切を欠き(追い方に闘志を欠く)」ってなんだ?
http://www.banei-keiba.or.jp/topics/20161218.html

このレースは見ていなかったので、ラッセルクインと恵介騎手に注目しながらレース動画をチェック。
2障害後、1回そりを手綱で鳴らし、叩かずに馬の行く気に任せた騎乗が、さすがトップジョッキー。
戒告の部分を確認するのも忘れるほど、かっこよさに見入りました。
途中で馬が止まり、でもそれと同時に手綱を引いた、ように見えました。
2障害からゴールまでの間は、ばんえい記念を除いて故意に馬を止めてはいけません。そのことなのかなぁと思いつつ、
でもそのことを知っててやったということは、何か理由があるわけで。

何をもって「闘志」というのか?
「闘志を欠く」という一文だけだと、変な憶測を呼ぶのではないかと、心配になりました。

裁決の判断は、ほかの競馬でも議論を呼ぶところ。元騎手にすべきだというのはJRAでも言われるし、ばんえいでも昔から言う人がいました。しかし、スポーツの審判と同じく従うべきことなのだと思います。裁決が主催者側の職員、というのもそういうことなのだと思います。
ただ「闘志を欠く」という表現はわかりにくい。ルール外が「闘志を欠く」?
JRAもここ最近では「出来事」がわかりやすい説明になってきているので、ばんえいもそのようになることを願っています。
詳しい説明があることによって、外部からくだらない文句や噂を言う人の声を少なくできるのではないか、と思っています。
正直言うと私も、厳格な姿勢アピールか、と思ってしまった。冷静になって考えると、そうじゃない理由というのがあるんだと思いますが。

あとで聞いた話をまとめると、ラッセルクインが今にも座りそうなくらいふらふらだったので、恵介騎手が止めた、ということらしい。そのことを説明しても認められなかったそうです。
うまい騎乗(と私は見た)が逆に処分を受けてしまうのは辛いなぁ。不運としかいいようがないです。そして恵介騎手はインフルエンザに罹ってしまったし、踏んだり蹴ったり……

というあたりを、もっとキレイにまとめているのがりきみどりさん。わかりやすいのでぜひご覧ください。
http://riki-midori.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/201612187-fbcc.html
トラックバックしたの何年ぶりだろう!(笑)


また、普段見ている方はわかっていることかと思いますが、「叩く仕草=闘志」と思う人がいるのであれば、レースの本質から離れていってしまってるのではないか、と気になっています。
トップ騎手にインタビューをするたびに、ムチを入れたからって馬が進むわけではない、という話を聞いてきました。「下手な騎手ほど叩きたがる」。確かにそうだ、と思ってレースを見ています。
(インタビュー記事では、できるだけその一文を入れるようにはしています)

ばんえいが虐待か、ということが話題になるたびに「厚い尻を叩いたくらいでは驚かない」というくらいだし。
もちろん、ばんえい記念など、最後の力を振り絞って、という時に合図を送り続ける、というのはわかります。
ゴール前、思わずもっと追え、と声が出るのもわかる(笑)。
そういう面もあるけれど、私自身は、叩きすぎるよりは、ゴール前、馬の表情を伺いながらじっとしている騎手の姿をかっこいいと思っています。いや、リズミカルなムチもたまにはかっこいいと思っちゃうか? あれ、揺らいでますね…(汗)
叩けば進む、なんていう単純なものではない、という知識がもっと広がればいいのかもしれません。
それは、虐待ではないということにつながるのではないかと。

26日6Rも工藤騎手が戒告。言われてから見ると、刻みすぎに見えるからなの? と思いつつ、わかりにくい。
http://www.banei-keiba.or.jp/topics/20161226.html

いつも言ってますが、なんでも文句を言うオヤジはいる。
そして自分が物知りかのように悪口を言う人たち。
このオヤジらがばんえいをつぶすのではと思ってる……
便乗して周りに言う人間も同罪よ!
.

こういうことは、主催者が発表しない段階なら、誰かが取材して確認すべきなのか…と思うと、自分もその1人なのかとずっしりプレッシャー。ただのファンがなんでこんなことになった…
私は行動する時に、今までのJRAや地方競馬の報道を思い出しながら、同じレベルで考えています。現在、細かいところを外に報じられることが少ないので、焦りを感じています。うう、自分がするしかないのか…と。

3月1日発行のポムレ7号の特集「支え人」は、内部の運営に関わる人です。
取材していくうちに、これで不正が行われるなんて思えない、というかできない。ありえない。とわかります。
騎手や調教師にレースへの思いを聞けば、勝つことに対する、それこそ闘志が伝わってくる。
照れ屋だから言葉だけじゃわからないこともあるけれど、感じるものはある。それをうまく伝えていきたい。そうすれば、変なことを言う人も減るのではないか…と信じて、やってきました。

もともと小心なのに、ばんえいのためにと思ってなんとか殻をやぶって頑張ってきた10年です。まだ、なかなか慣れないけれど、何がいい方法なのか勉強しながら、伝えていきたい。10年前署名を集めながら思ったのが、これだけ応援している人がいる、ということ。まだまだ未熟で、「あ゛ーーー」と叫びたいもやもやばかりだけど、その人たちへのお返しになるよう、できることを頑張っていきたいです。
ということで、まだ重賞がありますが1年のまとめみたいな感じになりました。

ほんとは取材とかじゃなく、ファンとして競馬を見たり、何より馬に乗ったり触れ合ったりする毎日を過ごしたい……
でもまだちょっとやることがあるようなので、もう少し頑張ります。

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あれちくの合宿を追っかけて

2016-10-18 21:10:32 | 2016年
帯広畜産大の競馬サークル「あれちく」の合宿を、取材させていただきました。道新十勝版土曜朝刊の「サタデーBANBA」です。
ブログに嬉しいことを書いていただいたのでリンクしちゃうぞ。ブログだったから私もブログで。

http://ameblo.jp/chikudai-keiba/entry-12210903183.html

これは、わかりやすく感想を述べてくれた、あれちくのみなさんがすごいんです。
普段からばん馬を見て、馬の気持ちを考えることができるから、人間ばん馬を体験したときにこのような感想を言えるんです。ほとんどの人は「つかれたー」で終わるんです。
私も初めて聞いた感想だったので、ビビッ!! ときたのです。想像もできなかった。

この時の感想は全部は紹介できなかったのですが

・チームだから引いたけど、1人で引く馬はすごい。膝を折る気持ちがよくわかる
・山を越えて、疲れているときにまだ引くのはすごい。休むと、次の一歩がつらい。ゴール前で止まる馬ヤジれない
・(苦しんでいるときに)これでヤジられるのは辛い。これからは頑張れと声をかけたくなる。
・横にいると意識する。

でした。
みなさんのばん馬になった感想、楽しみにしています。
馬の気持ち、騎手の気持ち、馬を見守る関係者の方々の気持ち…
理解に近づいた時、ばんえい競馬を虐待だとは言えないと思うんです。

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台風と十勝の馬たち

2016-09-02 21:54:59 | 2016年
台風10号は十勝地方に大きな爪痕を残していきました。
帯広競馬場は特に大きな被害はありませんでしたが、道内各地で甚大な被害があり、交通網にも影響を与えています。
1日朝に土砂崩れのあった道東道が通行可能になったものの、
札幌方面に向かう国道(日勝峠、狩勝峠)とJRは元通りになるまでにはかなり時間がかかりそう…。
素人目にもそれが一目でわかるほど、道路や欄干がえぐられている写真を目にします。
旭川に向かう三国峠、浦河へ向かう天馬街道も通行止めが続いています。
札幌から帯広までのバス(ポテトライナー)は動いていますが、JRはしばらく運休が続くと思われます。
帯広まで運転される方はお気を付けていらしてください。
あちこち遠回りして、帯広あたりで体力の限界がきた友人は声かけてね。

牧場にいる繁殖牝馬などのばん馬は、この時期は牧野に放牧されていることが多いです。
放牧は山や河川敷。河川敷にいる馬たちは、最初の台風が来たあたりから避難したという話も聞きますが、全体の様子は全くわかりません。十勝や今回被害を受けた地域にはばん馬のほか、道産子やポニー、乗用馬もたくさんいます。
まだ状況がはっきりしていませんが、とにかく、みんな無事だと祈るばかりです。

個人的に、河川敷では、馬との美しい風景写真を何度か撮らせていただきました。もうあの景色が見られないとは…


当たり前と思っていたものが急になくなることがある、とは、震災の時に聞いていたけれど、このようなことなんだ…
すぐ近くで被害が起こると、大きなことだけではなくたくさんの細かなことまで、つらい出来事や感情にぶち当たる。想像力を膨らませて善人ぶっただけでは結局はなにもわからない。今も私は、人の気持ちをどれだけ汲み取れているのか。寄り添うってどういうことなのか。あらためて考えてしまいます…

農業王国十勝の畑、工場も心配です。収穫を前に泥が流れ込んでしまってどうなるんだろう!?
https://www.agrinews.co.jp/p38579.html

今、十勝では競馬どころではない方も多いと思います。
黒字のニュースが流れているとはいえ、ばんえい競馬は大変な状況であることに変わりはない、と思っています。
今回の被害が、売り上げの減少につながらないか心配もあります。
地方競馬が危機的状況だったときによく言われていた「買い支え」のこと、
少しでも頭に入れていただけるとうれしいと思います。


以下の便利なリンクは芽室町のFacebookにあった一覧をコピーさせていただきました。

【国道・道道】
北海道地区道路情報(北海道開発局) 
http://info-road.hdb.hkd.mlit.go.jp/RoadInfo/index.htm

【高速道路】
道路交通情報(日本道路交通情報センター)
http://www.jartic.or.jp/

災害通行止めに伴う道東自動車道の無料措置について(NEXCO東日本)
http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/…/h28/0901/

【JR】
列車運行状況(JR北海道)
http://mobile.jrhokkaido.co.jp/webunkou/

【バス】
バス運行状況(十勝バス)
http://www.tokachibus.jp/

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ベイシー馬車

2016-08-18 00:18:42 | 2016年
先日、ベイシーが馬車イベントで活躍していた。外に移動しての馬車は初めてのはず。
MKランチさんのブログ

ベイシーママにお会いした時、背中に人を乗せてる時より、馬車を引いてる時のほうがイキイキしているように感じる、とおっしゃられていた。
それを聞いて、私は心の中ガッツポーズ

ものを引っ張るDNAというのがあると思っている。それは大沼流山牧場のオスカ(純ベルジャン)にも感じた。
ベイシーも乳母の仕事をしているお母さんと、元ばんえい競走馬の父から生まれた。

日本輓系種には、そんな血が流れているー
ばんえい競馬や馬車用の馬たちは、心の思うままにそりを引いているー そう信じたい。
いやいやなんかじゃないんだよ、って。サラブレッドが走るように、ばん馬は引っ張るんだ、っていうことが、馬の気持ちを代弁できる人たちによって立証され、語られ、広がっていけば…と思っている。

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疑われる時期は

2016-06-05 00:50:47 | 2016年
チキンなのでツイッターでは流さずここで^_^;
6月4日、公正保持のための騎手変更。説明がないから、憶測が飛び交う。
八百長って言いたいだけじゃねーか!適当なこと言ってんじゃねー。と腹が立つ。でも、そう思われてしまう事件があったのだから仕方がない。

レースに対してみんな真面目だ。そんなの当たり前。私は取材を通してそう感じているから疑う余地もない。でもそれは周りには伝わらない。わざわざ伝えなきゃいけないのか。悔しいけど、そうなんだ。

人を批判して自分を正当化しようとする姿が本当に嫌いだ。むずむずする。批判は簡単だ。
どんな事件もそうだ、周りで何かできることがあるのではないか。
加害者被害者、どちらでも、当事者に寄り添える人間になりたい。

何も聞いてない私の憶測だけど、レース中の事案かな?誰か、すぐ通報したがる人いるし。見せしめのような気もする。わかんないけど。

噂を流す奴、それを知ったかぶって広めるバカが調子に乗る前に、きちんと発表したほうがいいと思うのだけど。

※結局、携帯電話の保持っていうことがわかりました。
誰かの通報でわかったって……なんなんだろう。直接本人にやめさせればいいのに。
なんか腹立つ。

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