ばん馬のいる風景-BANEI Photo Gallery -

ばん馬や馬文化のコラムと少し写真。

30日はヤングCS

2013-12-28 15:10:01 | 2013年競馬場
Facebook用に、日高生まれのハクタイホウについての紹介記事を書いたのでこちらにも転載します。

今週からばんえいは薄暮開催で、お昼頃1Rがスタート、メインは5時過ぎ、6時ころまでレースが行われています。お正月は怒濤の1月1~6日までの開催ですよ!(出走時間は少し早まります)

ばんえいの今年最終日30日は、2歳馬の重賞「ヤングチャンピオンシップ」です(5時20分発走)。
http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/TodayRaceInfo/DebaTable?k_raceDate=2013%2f12%2f30&k_raceNo=10&k_babaCode=3
この中で、普段平地競馬を中心に見ている方にもぜひご紹介したい馬がいます。

現在、2歳の賞金2位は日高産馬なのです。(夏ころまでは1位だったのに抜かれてしまった…)
名前は「ハクタイホウ」。三石生まれで、馬主は田中勝春騎手のお父様、田中春美さんです。

きちんと調べてはいないのですが、今年の2歳馬300頭強の中で、日高産は10数頭しかいないはず。
ヤングCSは生産地別に5地区に分け、その代表決定戦を勝ち上がった馬たちによるレースです。
先日の道新十勝版の記事によると、2歳馬は317頭で、この5地区の内訳は、釧路78頭、石狩や日高、道外の「南北海道」が32頭、空知や上川の「北央」が42頭、網走を含む「北見」が31頭、そして一番多く、レベルも高いといわれているのが十勝の134頭、とのこと。
ハクタイホウはもちろん南北海道代表です。

田中さんの持ち馬といえば、ギンガリュウセイが有名。ちなみにギンガは1月2日の帯広記念、ばんえい記念と続くビッグレースでかなり中心的な存在になりますのでこちらも注目です。

日高の重種馬は、乳母用に生産されることが多いです。乳母とは、サラブレッドの繁殖牝馬が出産後、死んでしまったり、高齢や育児拒否で子育てができなかったりする場合に、生産牧場に貸し出すお母さん馬。乳母に育てられた馬といえば、スペシャルウィークが有名ですね。
ハクタイホウが生まれた橋本さんの牧場も、乳母用の馬を生産しています。

詳しくは、飛渡さゆりさんが「競馬女子」の中で紹介しています。乳母として貸し出された母馬の子には、橋本さんがミルクをあげているのですね…。
http://girls.jbis.or.jp/2013/10/post-1a7e.html

スピードタイプなのか、荷物が重くなるとゴール前甘くなってしまうなぁという印象ですが、重賞請負人・藤野騎手の騎乗。3月に行われる生産者の夢・イレネー記念に向けていいレースを期待しています!

明日29日のメインレースは軽量戦の「地吹雪賞」。スピードレースです。
オイドンとレクサスは帯広記念じゃなくてこっちかよ!とか思ったりもしますが、サカエキングと藤島騎手に注目していただければと思います……。詳しくは年明けにでも。

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明日は有馬→ダービー

2013-12-21 17:28:32 | 2013年競馬場
Facebook用に、平地競馬をする人用にばんえいダービーの紹介をしてみました。
こちらにも転載します。

明日は有馬記念ですね。競馬場やWINSのほか、Aibaなどの地方競馬の場外馬券場に行かれるという方も多いでしょう。Aibaで、G1をはしごしてみませんか。

この日、ばんえい競馬はダービーデーです。成長がサラブレッドよりもゆっくりといわれるばん馬の場合、3歳三冠路線はばんえい大賞典→ばんえい菊花賞→ダービーで、ダービーはクリスマスの時季に行われる定量戦です。ということで、普段は平地競馬中心という方にばんえいのダービーをちょっと紹介してみたいと思います。
出馬表
http://www2.keiba.go.jp/KeibaWeb/TodayRaceInfo/DebaTable?k_raceDate=2013%2f12%2f22&k_raceNo=10&k_babaCode=3

発売箇所についてはこちら(PDFです)
http://www.banei-keiba.or.jp/pdf/jougai.pdf

サラブレッドのようなダービーの雰囲気というのは、どちらかというと明け3歳の3月中旬の「イレネー記念」の方かもしれません。でもダービーはダービー、獲りたいという思いは同じです。日本で一番遅い(世界で?かも)ダービーは7時5分発走です。

さて、予想とかは
ばんえい競馬情報局 http://blog.oddspark.com/baneiinfo/
オッズパーク http://www.oddspark.com/keiba/
金太郎 http://homepage2.nifty.com/banei_kintaro/
とかにまかせるとして、わたしなりに見どころを……

いままでの三冠は、ばんえい大賞典がコウシュハクィーン、菊花賞がコウシュハウンカイと、帯広のオーナー、コウシュハ軍団が好調です。
牝馬は、黒ユリ賞とオークスの勝ち馬、ナナノチカラが回避してしまったのが残念です……ナナは末脚が切れっ切れのすごい馬なので、覚えておいてください!牡馬との混合戦に出てこないのですよね、大事に使っているんだなーと感じます。
1~2週に1度余裕で出走するばん馬なので、オークス→ダービーの連闘は多いのです。オークスとダービーのW制覇もアンローズ、サダエリコ、エンジュオウカンなど結構います。

イレネー記念の勝ち馬はショウチシマシタです。なんと、イレネー以来の出走……
通常、ばんえいは鉄砲駆けというのはあまりみないのですが、久田調教師なので恐ろしいです……調子悪いな~という馬を突然重賞でばっちり仕上げてきたりするので、あなどれないのです……それにしても久しぶりすぎますね。
ショウチシマシタはナナカマド賞で、重賞初の繰り上がり1着となった馬なのですが、こういう運を持っている馬なのかも。

賞金1位はコウシュハウンカイ。アンローズなどの大友調教師と、藤本騎手、オーナー、みんな帯広人。以外と珍しいのです。
コウシュハの意味?はこちら。
http://hirose01.web.fc2.com/

ソウクンボーイは名門帯広ファーム生産。2連勝中です!
オレノココロは2冠とも2着。こちらも2連勝中で、もう1100キロくらいあってでかいです。若馬は大きな馬ってかなり有利だと思うのです……リーディング鈴木恵介騎手騎乗。コウシュハウンカイと同じ、士幌町の六車實子さん生産。ワンツーもありえるかも、すごいですね。
ダイコクパワーは、ナナカマド賞で1着入線した馬。実力はある馬と思うので、なんとか復活を見たいのですが…馬主トーヨーファーム&松井調教師はカネサブラック、フクイズミと同じです。おしゃれしてきそうな予感。

牝馬はクイン3頭が大活躍です。今年の牝馬みんな強いと思いますよ-。
コウシュハクィーンは皆川厩舎ということで、おしゃれにも注目。毎回いいますが、コウシュウハクインじゃだめなのかと。(きっとコウシュハのほうが活躍してるからでしょうねー。最近はコウシュウハの冠よりコウシュハの方が多い気がします)
セイコークインは相手問わず安定してるし、そろそろ大きいとことってもいいんじゃないかなー。
クインフェスタは今年、兄トレジャーハンターとインフィニティーがともに重賞制覇。勝てば3きょうだいによる重賞勝ち、これってはじめてでしょうか?金田調教師と浅田騎手のタッグがいいのです……浅田騎手は、菊花賞のゴール前で止まってすごく悔しい思いをしたそう。金田調教師も下ろすことなく、自厩舎の騎手を大事に乗せ続ける……浅田騎手ってものすごくガッツがあるというか、性格が騎手向きという感じがします。クインフェスタのこと、恋人のような馬だといってました。
手前みそですが浅田騎手のお話
http://blog.oddspark.com/jockey/2013/09/post-110.html

父馬は、ウンカイ3頭、アキバオーショウ2頭。三冠馬ウンカイはばりばりのサイヤートップの馬です。アンローズのお兄さん。
アキバオーショウファンだった私としては、子どもたちの活躍がうれしいです…
6頭が十勝産、クインフェスタとショウチシマシタが釧路管内産。

もっとおもしろいネタがあればと思ったのに、普通の予想みたいになった……

ちょっとでも興味を持っていただければうれしいです!

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年賀状用?朝日とばん馬

2013-12-20 22:10:22 | 2012年以前
友人に「朝日とばん馬みたいな写真を年賀状用に」といわれたので、いくつかピックアップしました。使わなかったものをこちらにアップします。
本当は時間があれば、午年ということで写真をもっと用意したかったのですが、間に合わず…
クリックすると大きくなります。横開けてたり余計な物入ってるのもあるので、トリミングとか勝手にしてください。年賀状に私の名前とか入れなくていいですからね!!

使用する場合はコメント欄かメールで、使うよ~と一言ください。

コメント (7)
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森をきれいにするキララちゃん(その3)

2013-12-07 14:18:20 | 2013年仕事をするばん馬
さて、道内唯一といっていいのではないでしょうか、馬搬を行うのは、大沼流山牧場の西埜さんです。
遠野では、昔ながらの馬搬をしている方に加え、その技術を後世に引き継ごうと、岩間さんという若い方が、ホースロガー」として、世界的に活躍しています。詳しくはこちらのサイトで。
遠野馬搬振興会
馬力舎

さて、西埜さん、最初は横についていましたが、その後、ばんえい競馬みたいに丸太の上に乗ってみました。
ばん馬の歴史も、北海道はそりに乗り、東北はひっぱる。単に林業と農耕の違いなのか、理由はわからないけれどなぜ違いがあるのか不思議です。

たくさん運ぶ時にはコンビフォワーダーを使いましたが、その後、台風で倒れた木を引っ張るのには「どっこい」を使いました。
ちなみに「どっこい」はばんえいでも、そりとの間にあるものを差します。

 

作業の様子は動画で見られます。
倒木の処理をするばん馬のきららちゃん


きららちゃんは、木が倒れる音にも、チェンソーにも動じないのですよね。慣れだそうですが、大事なことですよね。
きららちゃんの馬具、まだまだ募集中です!!

馬具店は今、かなり減っているようです。エルメスなど、靴やバッグなどの革製品の有名ブランドは、元馬具屋だったところが多いですね。
帯広も2店あったうちの一つ、吉川馬具店(大通の「馬具」と看板があったところです)も閉店。競馬場近くの鵜沼さんのみとなりました。
岩見沢駅前には、高橋馬具靴鞄店があります。今は馬具の修理のほか、犬や革製品を扱います。
バッグなどの革製品はもちろん、サラブレッドの鞍でも有名な砂川のソメスサドル製も見たことがあります。馬主さんが奈井江町のゴールデンバージもソメス製でした。
道内はそれくらいかなぁ…ほかにご存じでしたら教えてください。
東北はわからないのですが、「まだまだあまちゃんですが…」に、盛岡の「塩釜馬具店」が出ていました。娘さんが跡を継いでいるようですね。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/feature/morioka1262452927972_02/news/20100104-OYT8T00054.htm


きららちゃんは元競走馬ではないのですが、遠野の岩間さんのところの馬はサムライキング、元ばんえい競走馬です。札幌観光幌馬車の銀太くんも元競走馬ですよね。

馬車や動物園にばん馬が再就職したという話を聞くことが、以前より多くなったような気がします。うれしいことですね。

ばん馬は、生まれながら人の言うことを聞いたり、ものをひっぱったりするわけではありません。人に教えられて、はじめてできるようになるのです。
その技術のプロが、帯広競馬場に集まっています。プロ集団の集まりは、日本ではここだけです。世界各国でも、ここまでの人数が集まっている場所というのは珍しいと思います。ここだけといっていいんじゃないかなぁ。

ばんえいがなくなったら、誰がこの技術を伝えていくのでしょう。
ばんえいを馬文化、という理由がここにあるのだと思います。

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森をきれいにするキララちゃん(その2)

2013-12-07 13:56:57 | 2013年仕事をするばん馬
苫東和みの森をきれいにするきららちゃん、写真編です。
朝の日差しがきれいです。
開始時間が近づき、子どもたちがやってきました。おそるおそる近づいていきます。怖くないよ~。



丸太を運ぶきららちゃん、2つの道具を使いました。まずは、イギリスから日本初輸入の「コンビフォワーダー」(Combi forwarder)。ここに丸太を乗せていきます。タイヤだとキララちゃんも楽だし、森にも優しい。
ここで詳しく説明されています。
http://www.heavyhorses.net/Pages/equipment_combi.htm



左写真、かじ棒の先あたりにある、木製のストッパー?鍵? わかりますか。小さなマラカスみたいな形の。
これは、コンビフォワーダーを販売している人の奥様が作られたものだそう。木でさまざまな道具を作っているのだとか。
右写真。横腹あたりから後ろに伸びる馬具はばんえいでは見かけない馬具ですね。これは「おまわし」というそうで、「函館駅前 高橋馬具店」というプレートがついていました。



森の中でお仕事中。
子どもたちがついていきます。





コンビフォワーダーは、2本の深緑色の棒で側面を押さえていますが、片方を外すと、そのままごろっと転がして、丸太を下ろせるのです。前側にある網についてるかごに、抜いた棒が入っているのが見えますね。
考えてる~。


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