時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

佐藤公彦(ケメ)の楽曲よ、今、再び。

2007年12月08日 | 音楽全般

1970年代、日本でフォークと呼ばれる音楽が一大ブームを巻き起こした。
吉田拓郎や井上陽水などが牽引車となり、たくさんのシンガーソングライターが登場し大活躍した時代だ。

個人的に思い入れがあったのは、エレックレコードというレコード会社のスター達だ。
エレックはフォークブームという台風の目・・ともいうべき、レコード会社だった。
ここからは、吉田拓郎、泉谷しげる、古井戸、ピピ&コット、生田敬太郎、佐渡山豊、海援隊、まりちゃんズ、とみたいちろう、龍とかおる、などなど個性豊かなミュージシャンが次々と現れた。今考えると、スゴイ。

今回取り上げたい「佐藤公彦」もその中の一人。通称「ケメ」。

ケメは、他のフォークシンガー達とは一風違ったキャラクターだった。
エレックの人気スターという面では、泉谷や古井戸(拓郎は、ほどなくしてエレックから去ってしまったので)に勝るとも劣らないものがあった。
他のシンガーたちとケメが違っていたのは、圧倒的に女性ファンが多かったということだ。
可愛いルックスだったので、アイドル的な感じで売れ、その結果、コンサート会場には多数の女性ファンが押しかけた。
後半、そのアイドル的なイメージから抜け出そうとする楽曲を見つけるようになった。
もしかしたら、アイドル的な売れ方に疑問を感じていたのかもしれない。
まあ、いつまでもアイドル路線では、やっていけないよね。初期の頃は、その楽曲といい、ジャケットといい、声や歌い方といい、女性ファンをメインターゲットにした感じだったので、男性ファンは泉谷や古井戸に比べて、つきにくい雰囲気はあった。
後半では大人びた歌が増えてきた。
でも、初期のメルヘンチック&少女チックなイメージは大きかったし、ある意味「足かせ」にもなったかもしれない。

苦労したと思う。

やがて・・いつの間にか音楽シーンから消えた。

長い年月が過ぎ去っていった。


ここ数年、かつて70年代に大活躍したシンガーの復活が目立つ。
いやなに、ヒットチャートに登ってくるような活動ではなく、地道なライブ活動という意味での活躍だ。
だが、ケメだけはシーンに復活してこない。
もう人前で歌うということは無いだろう、人前に出る事はないだろう・・という噂も耳にしている。

ケメの作る歌の特徴は、まずメロディラインが可愛いくて、品がある。ポップスセンスに溢れていた。時に叙情的。で、けっこう幅が広い。
特にその「可愛さやポップさ」は、他のシンガーにはマネのできないセンスがあった。時に少女マンガっぽい路線や、「みんなのうた」が似合うような曲もある。
良い曲をたくさん残している。

だが、音楽活動を休止している状況では、彼の残した優れた楽曲を彼自身の歌で聴く機会はない。
彼の楽曲そのものを生で聴ける機会はないのだ。
このまま彼の楽曲が埋もれたままでいいのだろうか・・という思いはいつもあった。

ならば、彼の曲を、彼の曲を愛する人たちで歌うライブでもあったらいいのではないだろうか。
リスナーは、彼の曲を生で聴けることにもなる。
そういう思いは自分の中でだんだん膨らんでいった。

とはいえ、私は十代の頃は、ケメのアルバムは1枚も持ってなかった。
当時はディラン、ビートルズ、拓郎、陽水などのアルバムを集めるので精一杯だった。
ケメ、泉谷、古井戸などのエレックシンガーのLPを買うお金の余裕はなかった。
だから、ケメの楽曲を自宅でいつも聴いてる・・というわけではなかった。
幸い、友達がケメのLPを何枚も持っていたので、しょっちゅうその友の家に遊びに行っては聴かせてもらっていた。
その友が持ってたのは、初期のケメのLP。


なので、私にとってのケメは初期の頃のイメージが強い。
正直、後期の彼の曲はあまり知らない。
そんな私がケメの楽曲ばかりを歌うライブなんて企画できそうもない。
ライブにはきっと熱心なファンが来てくださるだろう。
熱心なファンは、ケメの初期から後期までをまんべんなく知ってるだろう。
ケメのカルトな曲や、後期の曲などの求めには自分には応えられないのだ。がっかりされるだろう。
そんなジレンマがあった。

でも・・・やはりケメの曲を生で聴きたい・・・。

その思いが自分の中で勝った。

幸い、ケメが大好きだったミュージシャンと知り合うことができた。
阿部さんというギタリストだ。
これが大きかった。

もしかしたらケメの楽曲を掘り起こして生で歌うライブが開催できるかもしれない。そう思った。
自分のまわりにはギターを弾いて歌う方は何人もいるが、ケメのファンってのは・・いなかった。
でも、阿部さんがいれば?!

と思い、持ちかけたところ、ケメのトリビュートライブをやろうということになった。


そんないきさつで、ケメのトリビュートライブが実現します。

私は「時代屋」として、男二人ユニットの形で参加します。

自分が歌うとか歌わないとかはあまり問題ではなく、ケメの曲を生で聴ける・・ということが嬉しい。


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■「佐藤公彦(ケメ)・トリビュート・ライブ!」■

2008年、1月6日(日)。
夕方4時からのスタート予定。
場所は大森。店は「風に吹かれて」。
お店のHPは、こちら↓
http://kazefuka.music.coocan.jp/xoops/
2000円(1ドリンク付き)。


 あべとしひこ&金谷あつし&時代屋だんぞう presents


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そう、かつてケメが在籍した「ピピ&コット」というユニットのリーダーだった金谷さんのお店です。
ケメのトリビュートライブを行うには、これ以上ピッタリの店は思いつきません。

で・・こういう動きが、いつかケメの活動再開につながったら・・・こんな嬉しいことはありません。
実は、私の真意(というか、下心)はそこにあるのです。











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