時間の外  ~since 2006~

気ままな雑記帳です。話題はあれこれ&あっちこっち、空を飛びます。別ブログ「時代屋小歌(音楽編)(旅編)」も、よろしく。

甲斐の塩山に、ぶらり旅。

2007年09月25日 | 
近場の温泉にぶらりと旅してみた。
場所は塩山だ。甲斐の国、山梨。

今、甲斐の国は、旬であろう。
なんといってもNHK大河ドラマ「風林火山」の舞台である。
甲斐といえば、そして風林火山といえば、なんと言っても泣く子も黙る、武田信玄。

甲斐の国はいつも信玄一色であることを私は知っている。
甲斐には何度も旅してるから。今回も相変わらず、町のあちこちに信玄の存在感を感じた。

信玄の菩提寺が塩山にはある。
それは恵林寺。

だが、今回塩山に行ったのは、大河の影響ではない。
東京から近場で気軽に行ける温泉に行き、軽い気持ちで温泉に入りたかったからだ。塩山はまさに手頃だ。


まあ、きっかけ・・というか、旅に出た理由はたいしたことではない。
どうでもいいようなことがからみあい、自分自身が停滞していた。
そんな自分は、時間の無駄だった。そんなことで自分が停滞するくらいなら、他にやらねばならないことがたくさんある。やりたいことが他にある。


ともかく自分を自分に戻す。そのためには、やはり私には旅だ。


塩山には20年くらい前に1度泊まったことがある。
その時は確か正月だったと思う。
ふと思い立ち、正月で空いた都心の道を車で走っていった。
当時、ええいままよと道の向くまま気の向くままに郊外に走っていったら、いつしか奥多摩方面にさしかかり、さらに山奥に入っていったら、夕方5時くらいには山あいは真っ暗闇になってきた。

対向車もなく、気付けば雪もちらついてきたのだった。
民家はとぎれ、道路には灯りすらない。そんな中を一台の車が山中を走ってゆく。
一体まわりの景色はどうなっているのか?それすらも定かではなく。

心細い気持ちで山道を走っていたら、峠に一軒宿を見つけた。飛び込みで入ったら、運良く小さな部屋があいていた。で、首尾よく飯と温泉と布団にありついたのだった。
・・とまあ、20年前はそんな旅だった。

今回は、ちゃんと宿をとって、電車で行った。
だから、それなりの予定もたった。塩山、行きなおし!だ。


ちなみに、武田信玄は元々好きだった。
というか、好きな人物の1人であった。
ならば、今回塩山に行くのなら、ついでに信玄の菩提寺・恵林寺も見てみようと思った。


思えば、吉川英治の痛快小説「神州天馬峡」も出だしは恵林寺だった。
あの小説では、武田の架空の遺児である伊那丸の「お家復興」にかける思いが物語の軸になっていたし、あの小説が大好きだった私としては、その意味でも恵林寺は気になっていた。


寺には武田の軍旗も展示されていたり、武田二十四将の紹介もされてたり、私のような歴史好きには非常に嬉しい。
武田の二十四将は、有名な武将ばかりだから、見ていて楽しい!

境内は非常に落ち着いたムードが漂っており、非常に心が穏やかになってくる。
こういう古い建物の中にいると、なんでこうも心が穏やかになってくるのだろう。
一日中こういう場所にいてもいいくらいだ。ほのかに漂う線香の香りには、精神を洗ってもらってるような気分だった。

広く敷き詰められた畳の部屋もよければ、木の廊下のぬくもりもいい。
誰も居なければ、寝っころがって、時間をやりすごしてみたい(笑)。
建物の中をフッと通り過ぎる風には、感謝すらしたくなる。


信玄の墓の前に立った時は、感慨深いものがあった。
ここに・・・あの武田信玄が眠っているのか・・と思うと、信玄の存在がよりいっそうリアルに感じられた。



恵林寺を一通り見た後、宿に向かった。
宿の風呂は3種類。
内湯、貸切の露天風呂、そして混浴の露天風呂。

なんとしても混浴の露天風呂の写真を撮りたかったのだが、そこは何時に行っても混みあってて、写真は撮りづらかった。残念。

いいアングルで混浴露天風呂の写真を撮ろうとすると、奥まで行って、全景を収めなければならない。
だが、たくさん居る入浴客の中に女性も入っていたことを考えると、ちょっと撮れなかった。

ここで紹介する写真は、その露天風呂の建物の遠景。
御覧の通り、清流のがけっぷちに建っている建物の壁にしきられるように、露天風呂がある。


新宿から塩山へは、特急で1時間半たらず。
塩山の近辺では、石和温泉(いさわおんせん)が温泉地としては有名。
だが、有名な石和温泉に行かず塩山の方に行ってしまう・・というのが、まあ、私らしいといえば私らしいかも(笑)。


やはり、旅は精神の洗濯だね。







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