学生の頃、よく聴いてた1曲。
これはタイ・フーン(タイ・フォン?)というバンドのデビューアルバム「恐るべき静寂」に収録されていた曲。
「恐るべき静寂」とはまたオーバーな言葉だが、アルバムの原題は「Tai Phong 」。バンド名をそのままタイトルにしていた。
「恐るべき静寂」とは、日本のレコード会社がつけた題だろうが、どういう意図があったのかな。
まあ、それはここでは置いてくとして。
さて、このタイフーンというバンドだが、これはフランスのプログレバンドだったようだ。
面白いのは、フランスとベトナムのハーフの兄弟を中心に結成されたバンドであったということ。
このアルバムが発表されたのは1975年だったらしい。
となると、私は、その数年遅れ頃に、この曲に出会っていたことになる。
あえて言葉で書くなら、幻想的で、甘美で、「泣き」のプログレ・バラード。
プログレの中でも、特に女性受けしそうな曲だった。
それこそ、メロドラマの主題歌に使われてもおかしくない、切なくて哀愁の漂う1曲。
今のメロドラマに使われても十分効果的だろう。
カセットテープでアルバムを持っていたので、歌詞がどういう内容の曲なのかは分からなかった。
やさしい主人公の悲しい失恋の歌なのかな・・・くらいに思っていた。
最近、ひょんなことから、この曲の訳詩を読む機会があった。
そうしたら・・・
案の定、失恋ソングだった。
まあ、それは想定内なのだが、歌の主人公は相当女々しい人で、別れた恋人に未練たらたらの歌だった。
けっこう情けなさ全開の内容で、・・まあ、本当に惚れていた人に去られてしまったら、こういう心境にもなるかなあ・・とは一定の理解はできても、自分にはこれを日本語では歌えないなあとも思った。
まあ、飾らず、ここまでストレートな内容を、こういう哀愁のメロディやサウンドや、甘い高音で歌うからこそ、胸に迫るのかもしれないけれど。
私がこの曲を日本語で聴いたらどう思ったかは微妙だが、幸か不幸かこれは日本語ではなかったので、歌詞もサウンドの一部として聴けた。
だから、好きになれたのかもしれない。
サウンド、メロディ、コーラス、などは実に魅力的だったからね。
このコード進行の一部には、個人的にけっこう影響受けたっけ。
最初のコーラスの入り方なんかは、特に切ない。
骨っぽいロックやパンクやラップが好きな人には、好き嫌いがはっきりでる曲かもしれない。
この曲が出てきた当時、日本では歌謡曲が全盛だった。
歌謡曲は、洋楽のおいしい曲をパクる(←失礼)ことが多かった。
この「シスタージェーン」をパクった歌謡曲って、なかったのかな。
あっても、ちっともおかしくないような曲なのだが。
日本人受けしそうな曲だし。
「シスター・ジェーン」。 by タイフーン(タイフォン)。
知る人ぞ知る、プログレ・バラードの、切なく甘美な名曲。
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