賑わいを取り戻した町 熱海 1

　

 

どうも私は旅先選びをする時、定番のスポットは避けてしまっている傾向があった。

その結果、普通の旅行好きな人なら、とうに泊まったことがあるであろう定番観光地で、私にとっては空白地になっていた場所はいくつもあった。

行ったことがない旅先のままになっていた。

近年はそういう場所にも行っておきたいと思うようになり、近年の旅先選びでは定番観光地も旅先に選ぶようになっている。

たとえば、草津温泉、袋田の滝などなど。

今回行った熱海もそう。

熱海の町は、これまでに車で何度か通りすぎたことはあった。というのは、熱海の先の旅先には、あちこち何度か泊まりに行ってたから。

その度に車は熱海の町を通り過ぎることになり、その度に熱海は開けてるなとは思っていた。

そりゃそうだ、熱海といえば、昔は新婚旅行のメッカだったしね。

事実、地方に住む私の親族が若かった頃には、新婚旅行で熱海に来ていたりしたそうだから。

さすが、有名な定番観光地。そう思いながら、私は熱海を通り過ぎていた。

 

だが、今回、自分の中で空白地になってる熱海にも泊まってみることにした。

行く手立ては新幹線。

品川駅から新幹線に乗れば、本当に熱海なんてすぐだね。

それこそ、40分くらいで着いてしまう。下手したら通勤圏内の時間ではある。

新幹線なら品川駅の次は新横浜駅で、その次は小田原駅。そして小田原駅の次が熱海駅。

新幹線だと品川駅から新横浜駅なんてすぐだし、小田原駅から熱海駅もすぐ。

強いてあげれば、新横浜から小田原駅までが、少し間があく程度。

その間、大山が見えてくると、旅行気分が高まった。これって、東海道新幹線に乗ると、いつも感じることだ。

 

↑　新幹線の窓から見えた大山。別名、雨降山(あふりさん)。いつか大山の宿にも泊まってみたい。そして、現地名物の豆腐料理が食べたい。

 

品川駅では駅弁を買ったのだが、正味40分くらいで熱海に着いてしまうことを考えると、電車内であまりゆっくり駅弁を食べるわけにもいかず、席に着いて電車が動き出したら、すぐに駅弁を食べることにした。

普段なら、電車が走り出してから、しばらく時間をおいてから駅弁は食べることにしてるのだが、行き先が熱海だとそんな余裕はなかった。

で、とにもかくにも熱海駅で下車。

 

↑　熱海駅改札付近。遅まきながら、初めて電車でこの駅に降り立ってみた。

 

電車で熱海駅で降りるのは初めてだった。

少なくても物心ついてからは、初めて。もしかしたら幼少時代に親に連れてこられたのかもしれないが、記憶にはない。記憶になければ、やはり初めてくるのと同じ。

 

熱海は大昔は新婚旅行のメッカではあったが、その後低迷していってたらしい。

ひと頃は、熱海はすっかり寂れてしまった‥という状況だったことはよく耳にしていた。閑古鳥がないていたらしい。

だが、地元の人たちの努力により、最近は盛り返してきている‥という噂も耳にしていた。

この日私が降り立ってみたら、駅の中も、駅前も、かなり賑わっていた。

低迷してるとは思えなかった。

駅のすぐ近くには商店街があり、かなり活気があった。

移動のためにバスに乗ってみると、バスから見えた町の様子も、活気があった。

さすがに、坂が多い。地形的にこの辺は平野ではない。

山からいきなり海に落ち込む地形の海沿いのあたりを、なんとか人工的に切り開いて街にしている感じ。

建物は密集してるし、建物同士の合間を坂道がくねくね続いている。

あちこちに人が行き交っていた。

やはり、熱海は復活してきているということを実感。

気分は、自分にとって初の熱海への宿泊旅行。

遅まきながら、やっと降り立った・・・という感じ。

幸い、空はよく晴れていた。

 

 

↑　外国人旅行者も多かった。まあ、東京からは近いから、来やすいものね。名のある温泉街だし。

 

↑　駅前ロータリー。向こう側には、並ぶように商店街が２つあった。

 

なお、トップ写真は、熱海の海の夜明け。